光デバイスイベント、インターオプト2001が幕張メッセで開催
―情報家電向け光伝送やDVD-RW/+RW用デバイスなど


開催期間:7月16日~19日

会場:幕張メッセ4~6ホール

入場無料



 光産業の総合展示会「インターオプト2001」が16日、幕張メッセ4~6ホールで開幕した。期間は17日(金)まで。主催は財団法人光産業技術振興協会。

 同イベントは、半導体レーザ、光電送装置、個体受光素子などの光産業全体の部材を展示する総合イベント。今年の出展社数は328社。今回の展示では、ブロードバンド向けのコネクタやケーブル、発光素子といったPOF(Plastic Optical Fiber)関連が目を引いたが、その一方でDVDや液晶プロジェクタなどのAV機器関連の出展も見受けられた。

■ 東芝
 株式会社東芝の社内カンパニー、東芝セミコンダクターは、7月13日にサンプル出荷を発表したSMI光コネクタ用のトスリンク「TODX2402」を出品。3台のCCDカメラをIEEE 1394(S200モード)でつなぎ、マルチ画像伝送のデモを行なった。

 SMI(Small Multimedia Interface)は、情報家電を双方向接続するための光トランシーバ規格で、全2重通信できる2芯POFを採用。伝送速度は最大250Mbps、250Mbps時の伝送距離は最大20mとなっている。コネクタは押し込むと外れるタイプを採用している。なお、同社以外では、日本オプネクスト株式会社がSMI型コネクタを参考出品していた。

SMI規格を使用したIEEE 1394HuB トスリンクとコネクタ。発光素子は赤色LED マルチ画像伝送のデモンストレーションを行なった

 また、非接触型のトスリンク「TOTX1500/TORX1500」も参考出品された。約3cmまでの距離を非接触でデータ伝送できる。伝送速度は最大125Mbps。動作品はなかったが、ノートパソコンとドッキングステーション、DVカメラとドックといった使用法がパネルで提案されていた。

 DVD用途としては、2波長半導体レーザを発光する「TOLD2000/2001MDA」を展示。CD-ROM用とDVD-Video用といった、波長の異なるレーザーを1つのピックアップヘッドから照射でき、会場では搭載された三洋電機のDVDプレーヤーとともに出品。ヘッド内の省部品化を訴求した。

非接触伝送が可能な「TOTX1500」、「TORX1500」 ピックアップ部に実装された「TOLD2000MDA」 搭載DVDプレーヤーによるデモも実施された

□関連記事
【7月13日】東芝、情報家電向け「SMI光コネクタ」対応トスリンク
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010713/toshiba.htm


■ シャープ
 シャープ株式会社は、ミニジャック、ケーブル、PHY LSIといった一連の「OP i.LINK」用製品を参考出品。パソコンやD-VHSを使ったデモを行なった。

 「OP i.LINK」は、IEEE 1394の光伝送規格で、モバイル機器やAV機器、情報端末への搭載を考慮している。1芯POFを使い、IEEE 1394(S100)で静止画や動画を伝送する規格で、伝送距離は最大10m。伝送速度は100Mbpsとなっている。

 4月にライセンス販売が開始された以外には大きな動きはなく、展示自体も今までの内容と大きな差はないという。製品の型番も決定しておらず、サンプル出荷時期も未定。

OPT i.LINK用のミニジャック、ケーブル、LSIを展示 ミニジャックは従来のオーディオ用と同じイメージ パソコンとD-VHSを使って実演。実用化の時期は未定

 また、ブースにはDVD-R/+R/-RW/+RW用のホログラムレーザユニットが参考出品されていた。DVD-R/RWは2倍速、DVD+R/RWでは2.5倍速の書き込みが可能。あわせて新製品として、2倍速のDVD-R/RW/RAM用の高出力半導体レーザも展示された。

 オーディオ用としては、光デジタル端子の新製品を2モデル発表した。「GP1FD310TP」は、7.95×17.5×4.2mmの小型薄型タイプ。PDAやメモリオーディオプレーヤーなどへの展開をパネルで紹介していた。

DVD-R/+R対応ホログラムレーザの開発を発表 DVD-R/+R用レーザとDVD-R/RW/RAM半導体用レーザ 小型薄型タイプの丸型ミニジャック「GP1FD310TP」

□関連記事
【2000年9月22日】ソニー、光i.LINK規格「OP i.LINK」の基本仕様を策定
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000922/sony.htm


■ コニカ
 コニカ株式会社のオプトテクノロジーカンパニーは、ブルーレーザ(青紫色レーザ)対応のピックアップ用非球面レンズを参考出品した。素材はプラスチックで、補正光学系にもプラスチックを使用している。波長は205nmに対応し、作動距離は0.24mm。パネルには「記憶容量22.5GB以上の光ディスクに対応」とあった。

 また、DVD-RW/DVD+RW/CD-RWに互換する2波長用レンズを2種類出品したほか、DVD/CD-RW用を3種類、DVD-CD用を4種類と、2波長レンズを大量に展示した。

参考出品されたブルーレーザー用レンズ ブース入り口ではブルーレーザーの照射展示が行なわれた DVD-RW/+RW/CD-RW対応の2波長用レンズ


■ その他
 液晶プロジェクタ用の部材も各所で展示されていた。中でも同イベントらしくレンズ、ランプ、リフレクタといったデバイスが多く見受けられた。

富士写真光機のDLPプロジェクタ用レンズユニット 旭テクノグラスのリフレクタとインテグレータレンズ。この分野では世界シェア約40%だという ケイエルブイは同社が扱っているドイツ・オスラムのプロジェクタ用水銀ランプを出品。キセノンランプも展示されていた

□インターオプト2001のホームページ
http://www.oitda.or.jp/io2k1home-j.html

(2001年7月17日)

[orimoto@impress.co.jp]

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