松下とライカ、デジタルカメラを共同開発
―PanasonicとLeicaブランドで展開、今秋に製品を投入


ライカカメラCEOのハンス・ピーター・コーン氏と、松下電器AVC社の戸田一雄社長
7月24日発表



 松下電器産業株式会社独Leica Camera(ライカ)は24日、デジタルカメラ事業での協業で合意したと発表した。両社それぞれのブランドでライカレンズの搭載機を2001年秋以降に投入し、2003年にはシェア10%(Panasonicブランド)を目指すという。

開発には日本ビクターも参加 松下グループの中ではAVC社と半導体社が中心になる
 合意内容は、松下電器のデジタルAV技術とライカの光学技術を融合し、「Panasonic」、「Leica」両ブランドのデジタルカメラを共同開発するというもの。松下電器としては再参入、ライカとしては本格参入の意味合いも強い。

 商品化は秋以降になる見込みで、9月には3機種の製品発表が予定されている。

 共同開発するのはメガピクセルからハイアマチュア向けのゾーンで、両社の製品にライカ社認定のレンズを搭載するとしている。

 また、これまで松下寿電子に移管されていた開発部門は、今後は松下電器のAVC社、同半導体社、松下寿電子、日本ビクター、ウエスト電機などで行なう。

 なお、共同開発機種の搭載レンズは「ライカ認定レンズ」としており、必ずしもライカが生産するものではない。松下電器AVC社の戸田一雄社長は、「ライカ社の指示の元、生産したもので、設計の中にライカの技術を組み込んでいる」と説明。また、ライカのラルフ・ケーネンCOOは、「デジタルカメラのレンズを作るのは日本が一番。大量生産の工場があれば、そこで作るのが適切だと考える」と語っている。加えて、共同開発以外のライカ製品は、ライカレンズを使用しない可能性も示唆した。

 戸田AVC社長は挨拶の中、「デジタルカメラ事業で頭を痛めていたのが光学系の問題だった。今回、世界のカメラをリードしてきたライカの力添えを得ることができた」と語った。

ハンス・ピーター・コーンCEO
 また、「『今から再参入して間に合うのか』と良く聞かれるが、マーケットはこれからまだ広がる。デジタルならではの課題もまだ残っており、これを解決したい」と、抱負を語っている。

 ライカのハンス・ピーター・コーンCEOは、協業について「"1+1=2"ではなく、"2以上"を目指している。両社の規模は違うが、ブランドと技術により相乗効果を呼びたい」と述べた。3年後には、売上全体の4分の1をデジタルカメラ事業で占めたいとしている。

 なお、同社のデジタルカメラ「Digilux」シリーズについては、「(製品の)95%が富士フイルム製だった。今後は松下と共同開発することで、ライカらしさを出した製品を提供したい」との方針を語った。


発表会場にはライカレンズを使用した松下製DVカメラが並んだ ライカディコマーレンズ搭載の「NV-MX1000」。8月1日発売 9月1日発売の41万画素3版式「NV-MX2500」もライカレンズを搭載

□松下電器産業のホームページ
http://www.matsushita.co.jp/
□Leica Camera(ライカ)のホームページ(英文)
http://www.leica-camera.com/
□ニュースリリース(松下電器産業)
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn010724-1/jn010724-1.html
□関連記事
【2000年9月14日】松下、ライカレンズ搭載の3CCDメガピクセルDVカメラ(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000914/pana.htm
【7月16日】松下、世界初Bluetooth対応の3板式DVカメラ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010716/pana.htm

(2001年7月24日)

[orimoto@impress.co.jp]

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