パイオニア、家庭向け50V/43V型プラズマディスプレイ ―業務用機と同じ第3世代パネルを使用

PDP-503HD、PDP-433HD-S

10月上旬より順次発売 標準価格：「PDP-503PRO」135万円 　　　　　「PDP-503HD」138万円 　　　　　「PDP-433HD-U」110万円 　　　　　「PDP-433HD-S」110万円 連絡先：カスタマーサポートセンター 　　　　Tel.0070-800-8181-22

　パイオニア株式会社は、50V型と43V型の家庭用プラズマ製品4機種を10月上旬より発売する。50V型は、ディスプレイのみの「PDP-503PRO」と、BSデジタルチューナーなどを内蔵した外付けの「メディアレシーバー」が付属する「PDP-503HD」の2機種。価格は「PDP-503PRO」が135万円、「同503HD」が138万円となっている。発売時期は、「同503PRO」が10月上旬、「同503HD」が11月j上旬。

　43型Vも2機種で、スピーカーをディスプレイ下に設置した「PDP-433HD-U」と、ディスプレイ横に取り付け可能な「PDP-433HD-S」をラインナップ。どちらもメディアレシーバが同梱され、価格はともに110万円。発売時期は12月上旬となっている。

型番	パネル サイズ	メディア レシーバー	スピーカー 設置位置	標準価格	発売時期
PDP-503PRO	50V	―	―	135万円	10月上旬
PDP-503HD		○	両サイド	138万円	11月上旬
PDP-433HD-U	43V		ディスプレイ下	110万円	12月上旬
PDP-433HD-S			両サイド

■ PDP-503PRO

PDP-503PRO

　8月発売の業務用プラズマディスプレイ「PDP-503CMX」の流れを汲んだ、ホームユース向けのプラズマディスプレイ。チューナとスピーカーは非搭載で、ハイエンド向けのモニタータイプとして販売される。

　業務用の「PDP-503CMX」とほぼ同じディスプレイパネルを使用し、解像度は1,280×768ドット。画素ピッチは0.858×0.808mmになる。PC入力はアナログRGBのみに対応し、表示解像度は1,024×768ドットまで。表示面積は1,098.2×620.5mm、視野角は上下左右160°以上となっている。

　パネルの発光量を向上させる「ディープワッフル構造リブ」、外光反射を抑え込む新開発のパネルフィルタ、低輝度領域における階調表現の向上を狙った「スムースCLEAR駆動法」など、「同503CMX」ゆずりの技術を投入している。パネル輝度は従来機の560cd/m²から900cd/m²にまで向上し、外光反射率は80%アップしたとしている。

付属のリモコン

　発光効率が向上したため、消費電力は業界最小という348Wを実現（同CMXは380W)。入力はアナログRGB(コンポーネントと共用)×2系統、S映像×1系統、コンポジット×1系統を搭載。アナログRGB出力とコンポジット出力も各1系統搭載する。

　外形寸法は1,218×98×714mm(幅×奥行き×高さ)、重量は38.2kg。ボディカラーは、このモデルのみインディゴブルーが採用されている。

■ PDP-503HD

PDP-503HD

　「PDP-503PRO」をベースに、BSデジタル/VHF/UHF/CATVチューナや、i.LINK×2系統、D4入力×2系統などの入出力を搭載した「メディアレシーバー」を組み合わせたモデル。ディスプレイパネル部は同一仕様で、メディアレシーバーとディスプレイはDVIでデジタル接続される。リモコンは、外部機器の操作が可能な多機能タイプと、操作ボタンを基本機能のみに絞った小型タイプの2つが付属する。

　メディアレシーバの外形寸法は420×342×98mm(幅×奥行き×高さ)、重量6.5kgのフルコンポサイズ。付属のビデオコントローラを使用すれば、接続したDVDレコーダなどでEPGによる録画設定も可能。

メディアレシーバー	背面	前面端子

　映像入出力端子として、i.LINK×2系統のほか、D4×2系統、アナログRGB×1系統、コンポーネント×1系統、S映像×4系統、コンポジット×4系統を搭載している。そのうち、前面パネル下部にアナログRGB、S映像、コンポジットを各1系統ずつ装備。音声出力は光デジタル×2系統を搭載し、どちらもBSデジタルの音声出力にアサインされている。

　専用スピーカーは、ディスプレイ横に取り付け可能な2Way密閉式が付属。メディアレシーバーには音場効果回路として、広いリスニングエリアで効果のあるという「SRS(Sound Retrieval System)」や、垂直方向の音像定位を調整する「FOCUS回路」を内蔵している。

リモコンは2種類を同梱	多機能型は2層式になっている	アルミ製柱状スピーカー、フローティングスタンドとの組み合わせ

　さらに、オプションとしてテーブルトップスタンド(標準価格25,000円)、フローティングスタンド(同125,000円)が発売される予定。今回発売の4機種に対応する。

　さらに、アルミ押し出し仕上げのトールボーイスピーカー(2本組)と、センタースピーカーも近日中にラインナップするという。トールボーイは防磁設計の2Wayで、125,000円(2台1組)の標準価格が予定されている。

■ PDP-433HD-U/S

　43V型ディスプレイパネルを採用した下位モデル。「同503系列」と同じ技術を使用した最新のパネルを採用しており、解像度は1,024×768ドットとなる。また、「PDP-503HD」同様、ディスプレイ部とメディアレシーバーに分かれたセパレート構成で、メディアレシーバは同一仕様。リモコンも同じく2種類を同梱する。

　「PDP-433HD-U」は、スピーカーをディスプレイ下に配置。部屋のコーナーに設置した場合、横幅が狭くなるため28型CRTモニタより30cmも奥に配置できるという。「同433HD-S」は「同503HD」同様、ディスプレイサイドにスピーカーを取り付けるタイプ。

PDP-433HD-U	PDP-433HD-S	PDP-433HDの画面をデジカメで接写。輝度が高く、階調性も豊かだ

【主な仕様】

		PDP-503PRO	PDP-503HD	PDP-433HD-U	PDP-433HD-S
ディスプレイ	画面サイズ	50V型		43V型
	表示面積	1,098.2×620.5mm (幅×縦)		952.3×536.1mm (幅×縦)
	解像度	1,280×768ドット		1,024×768ドット
	画素ピッチ	0.858×0.808mm (水平×垂直)		0.930×0.698mm (水平×垂直)
	視野角 (上下左右)	160°以上
	外形寸法	1,218×98×714mm (幅×奥行き×高さ)		1,070×98×630mm (幅×奥行き×高さ)
	重量	39.2kg	38.9kg	31.5kg
入出力 (PROのみディスプレイ部に搭載)	i.LINK	―	2系統
	映像入力	アナログRGB×2系統(コンポーネントと共用)、S映像×1系統、コンポジット×1系統	D4×2系統、アナログRGB×1系統、コンポーネント×1系統、S映像×4系統、コンポジット×4系統
	映像出力	アナログRGB×1系統、コンポジット×1系統	S映像×1系統、コンポジット×1系統
	音声入力	アナログ×3系統	アナログ×4系統
	音声出力	アナログ×1系統	光デジタル×2系統、アナログ×2系統、ヘッドフォン
メディアレシーバ	内蔵チューナ	―	BSデジタル、VHF、UFH、CATV
	外形寸法	―	420×342×98mm (幅×奥行き×高さ)
	重量	―	6.5kg
スピーカー	方式	―	2Way密閉式
	インピーダンス	―	8Ω
	外形寸法 (幅×奥行き×高さ)	―	74×101×714mm (1本)	1,070×102×74mm	74×101×630mm (1本)
	重量 (1本)	―	1.7kg	2.7kg	1.6kg
消費電力		348W	395W	344W

「PURE vision」ロゴ	伊藤周男社長

　なお同社では、新製品群をはじめとした同社製プラズマテレビを「PURE vision(ピュアビジョン)」と命名。サイズバリエーションの充実とともに、一般層への普及に努めるとの発表があった。

　また、伊藤周男社長は挨拶の中で、「プラズマテレビ市場は2002年に115万台、2005年に380万台になる」と説明。さらに「現在、60型の開発に着手している」と、今後の製品展開の一部も明らかにした。

□パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp
□ニュースリリース
http://www.pioneer.co.jp/press/release274-j.html
□関連記事
【8月7日】パイオニア、新型プラズマディスプレイの内覧会を実施
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010807/pioneer.htm
【7月23日】パイオニア、新パネル搭載ワイド50型業務用プラズマディスプレイ
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20010723/pioneer.htm

(2001年9月20日)

[orimoto@impress.co.jp]