Costron、Windows CE.NET採用のMPEG-1/4対応STBを参考出品

Windows Windows CE.NETを採用したSTB「WEB ARTS」。MPEG-4をストリーム再生していた

日時：4月10日～11日開催 会場：新横浜プリンスホテル 連絡先：DMI(日本オフィス) 　　　　Tel.03-5362-9553

　韓国Costron(コストロン)は、4月10日と11日に新横浜で開催された組み込みOSのセミナーイベント「NE Embedded Fourum 2002」において、Windows CE.NETをOSとするSTB「WEB ARTS」を展示した。現在、生産・販売を行なうビジネスパートナーを探している段階で、商品化の時期については未定。価格は「300ドル以下にしたい」(J. R. Kim社長)としている。

　WEB ARTSは、Windows CE.NETを採用するSTBで、VODの再生、Webページのブラウズ、メールの送受信などが可能。CPUにはGeode GX1の333MHzを採用し、フラッシュメモリは32MB搭載。アナログモデムのほか、Ethernet端子を装備し、PPPoEにも対応している。

中央の表示パネルには、デジタル時計とメールの着信などを知らせるLEDが搭載されていた	背面には光デジタル出力など、空いたままのインターフェイスがいくつかある。カスタマの要望に応じて実装していくとのこと	前面左のカバーの中には、スマートカードスロットと、ステレオミニのマイク端子を装備。マイクは「音声メール」機能で使用する

　MPEG-1とMPEG-4のデコードが可能で、展示されていたモデルは解像度800×600ドット、ビットレート700kbpsのMPEG-4を再生していた。また、WAV、MP3といった音声ファイルの再生もでき、音声ファイル(WAV)を自動添付する「音声メール」機能も搭載している。

デモで使用したリモコン

　ビデオ出力として、コンポジットとSビデオ端子を装備。音声出力は、RCAタイプのアナログ2chを備えていたが、基板上には光デジタル出力端子も設けられていた。また、展示機では非対応だが、アナログRGB出力も可能という。

　リモコンおよびワイヤレスキーボードでの操作を想定しており、ストリームコンテンツを見るだけなら、ほとんどの操作をリモコンで行なえる。

　また、登録した配信サイトにチャンネル番号が設定でき、登録サイトへの接続をリモコンのテンキーから行なえる。チャンネル番号を押すとただちにコンテンツが再生される様は、テレビの操作感にかなり近いものだった。

　将来的には、DVD-ROMドライブ搭載タイプやHDD搭載タイプなども考えているという。MPEG-2への対応は、DVD-ROM搭載機で行なう見込み。また、接続するサイトの限定やスマートカードによる認証が可能なため、供給先にあわせたさまざまなビジネス展開が可能になるとしている。

液晶ディスプレイにSTBの機能とテレビチューナを内蔵した「WEB LCD TV」。左はチューナ非搭載タイプ

　そのほか、液晶ディスプレイにWEB ARTSの機能とテレビチューナを一体化した「WEB LCD TV」も展示。主に単身世帯での使用を想定している。また、WEB LCD TVからTVチューナを省略したインターネット端末も出品していた。どちらも正式名称はまだ決まっていないが、「WEBARTS」の名をつけた共通ブランドとして展開していきたいという。

　なお同社は、株式会社エヌ・ティ・ティエム・イー(NTT-ME)にWindows CE 3.0ベースのWeb端末「わくわくステーション II-D」を供給した実績があり、今回出品したWEBARTSは、そのWindows Windows CE.NET版となる。

□Costronのホームページ
http://www.costron.com
□製品情報
http://www.costron.com/japan/pro2.htm
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(2002年4月11日)

[orimoto@impress.co.jp]