同時に、セパレートタイプのプラズマテレビも発表になった。42V型の「TH-42PAS10」と37V型の「TH-37PAS10」の2モデルで、価格はそれぞれ68万円、55万円。発売日は、42PAS10が7月1日、37PAS10が7月20日を予定している。
■ TH-42PX10/37DPD10
TH-42PX10は、解像度1,024×768ドットのパネルを採用する42V型モデル。6月10日発売のセパレートモデル「TH-42PXS10」をベースにしており、パネルおよび画像処理部分は共通。3,000:1のコントラストや、1,024階調を実現するという「プラズマリアリティ」も継承している。 ディスプレイ部とチューナ部を一体化しながら、奥行き99mmを実現したのが特徴。一体型のBSデジタル/110度CSデジタルチューナ内蔵モデルは世界初としている。チューナブロックの厚さは23mm。また、薄さを強調するため、やわらかな曲面を基調にした「エアロシルエット」デザインを採用している。 42PX10ならではの機能としては、地上波EPGの搭載が挙げられる。地上波EPGとして唯一、視聴者カバー率100%という「G-GUIDE方式」を採用している。BS/110度CSのEPGも使用できるため、番組を受信可能なすべてのEPGを表示できる。 また、2画面マルチ表示にも対応。これもセパレート型の42PXS10にはない機能で、BSと地上波の2画面のほか、地上波2画面も表示できる。
画質面では、デジタルゴーストリダクション、3次元プログレッシブ変換技術などを搭載。独自のIP変換技術「デジタルシネマリアリティ」も採用している。スピーカーアンプは8W×2ch。 映像入力は、D4×2系統、S2映像×3系統、コンポジット×3系統、アナログRGB×1系統を装備。2系統のi.LINKやSDメモリーカードスロットも備えている。外形寸法および重量は、1,170×99×658mm、37.5kg。消費電力は423W。 TH-37PD10は、解像度852×480ドット、画面サイズ37V型のパネルを採用する42PX10の下位機種。42PX10とはパネルのみが異なり、BSデジタル/110度CSデジタルチューナも内蔵している。また、「プラズマリアティ」や地上波EPGなど、42PX10と同等の機能を持っている。外形寸法は、1,070×99×596mm(幅×奥行き×高さ)。重量は31.5kg。消費電力273W。
■ TH-42PAS10/37PAS10 TH-42PAS10は、解像度852×480ドットの42V型パネルを使用したプラズマテレビ。一体型の42PX10/37PD10とパネル以外の違いは、チューナユニットを別体としたことと、チューナが地上波のみに対応すること。また、地上波EPGも省略されている。チューナ部が非常に小さいことが特徴で、外形寸法は280×276×52mm(幅×奥行き×高さ)、重量2.5kg。業界最小としている。 画質面では、一体型の42PX10/37PD10と同じく「プラズマリアリティ技術」を搭載している。同様に、「デジタルゴーストリダクション」、「3次元プログレッシブ変換技術」なども装備。ディスプレイ部の外形寸法および重量は、1,020×89×610mm(幅×奥行き×高さ)、28.5kg。 映像入力はD4×2系統、S2映像×3系統、コンポジット×3系統、アナログRGB×1系統。なお、スピーカーは取り外し可能で、8W×2chのアンプも内蔵している。 37V型のTH-37PAS10は、解像度852×480ドットのパネルを採用した下位モデル。42PAS10と比べて、パネルサイズ以外の差異はない。ディスプレイ部の外形寸法は920×89×550mm(幅×奥行き×高さ)、重量は24.5kg。チューナ部は、42PAS10と同じものが同梱される。
■ 専用オプションと5.1chスピーカーセット「SB-TP50」 同社では、今回の一体型ディスプレイの発売に合わせて4つの設置スタイルを提案した。今まで通りの台を使ったスタイルをはじめ、専用オプションにより「スイベルスタイル」、「壁寄せスタイル」、「プラズマシアタースタイル」が実現する。42PX10の専用台「TY-42PX10」は、2枚のガラス製棚板を採用。価格は105,000円となっている。 「スイベルスタイル」用の設置スタンド「TY-ST15-H」は、ローボードの「TY-DP6000L」との組み合わせ例を展示していた。首振りは電動ではなく手動。3万円での発売を予定している。
「壁寄せスタイル」は、通常の壁掛けを発展させたもの。配線カバー「TY-ST42PW2」を使用することで、コード類を目立たず隠すことができる。配線カバーとAVワゴン「TY-DW2000T」で構成した展示を行なっていた。配線カバーの価格は2万円、AVワゴンの価格は58,000円。 「プラズマシアタースタイル」は、同日に発表された5.1chスピーカーセット「SB-TP50」を用いたシステム。42PX10/37PX10とデザインをあわせており、「臨場感と高音質をプラズマテレビとのワンシステムで楽しめる」としている。SB-TP50の価格はオープンプライス、発売日は8月1日。店頭予想価格は10万円弱になる見込み。
SB-TP50は、2ウェイ3スピーカーのトールボーイスタイルのスピーカー4本と、3ウェイ5スピーカーのセンタースピーカー、パッシブサブウーファで構成。インピーダンスはすべて6Ωとなっている。フロントとリアはトールボーイ4本を使い、4本とも同一品。トールボーイは密閉型、センターとサブウーファはバスレフ型となっている。 トールボーイは奥行き211mmの薄型で、8cm径ウーファ×2と2.5cm径ツィータ1本を採用している。再生周波数帯域は140Hz~50kHz(-16dB)、主力音圧レベルは81dB/W。 センターは、5cm径ウーファ4本と2.5cm径ツィータを仮想同軸で配置。42PX10/37PX10の専用スタンドに取り付けることができる。ウーファはスタガードで駆動し、「量感豊かなボーカルや、セリフ自然な定位を実現する」としている。再生周波数帯域は130Hz~50kHz(-16dB)、出力音圧レベルは81dB/W。 サブウーファは、幅160mmとスリムなのが特徴で、14cm系ウーファ2本を使用している。再生周波数帯域は32~500Hz(-16dB)、出力音圧レベルは81dB/W。
発表会には、パナソニックマーケティング本部の牛丸俊三副本部長、デザイングループの水間健介グループマネージャ、ディスプレイデバイス社からは技術グループ商品設計タスクの猪原静夫氏が出席した。 デザイナーの水間氏は、エアロフラットデザインのコンセプトを「空気感」、「薄さ」と説明した。空気感については「置くだけでリゾートになる雰囲気を持たせた」という。また、薄さにより、さまざまな設置スタイルがとれることを解説した。 なお、パナソニックデザイン社は、事業部ごとに分散していたデザイン業務を一元化するために創設された社内分社。分野ごとに異なっていたデザイン傾向に共通イメージを持たせ、ブランドイメージの訴求力を高めることを目的としている。プラズマテレビとデザインをあわせた5.1chスピーカー「SB-TP50」も成果のひとつで、そのほか、最近の同社製品に多く見られるミラーデザインなどに反映されている。 牛丸副本部長は、2002年度のAV業界について「録画文化とテレビ文化の変化が起こるのでは。録画文化はVHSからディスクへの移行、テレビ文化はフラット化、大型化が進むだろう」との予測を示した。また、新製品で「業界の再活性化にチャレンジしたい。エンドユーザーには美しい画面を、リテールビジネスには高付加価値を、そして松下電器にはV字回復をもたらしたい」と抱負を語った。 また、プラズマテレビ市場を「2002年を15万台と予測していたが、4~5月を見ると20万台に届くのでは」との見通しを示した。加えて「普及のポイントは、美しさ、大画面の楽しさをもっと訴求すること。さらに、いい音を組み合わせれば、これまでとはまったく違うことがわかるだろう。家庭内でパッケージソフトの本当の楽しみを知ってもらいたい」と述べた。 2002年度の業績については、「4月146%、5月159%、6月135%で売りが進んでいる。これは、商品企画やプロモーション部隊が小さい規模になって東京に出てこれたから。変わったのは、危機感があったからで、部門外でのコラボレーションなども進んでいる。V字回復は絶対になしとげる」と強気の姿勢を示した。
□松下電器のホームページ (2002年6月20日) [orimoto@impress.co.jp] |
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