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【WPC EXPO 2002レポート ソフトウェア編】
長瀬産業、ドルビーデジタル初対応のオーサリングソフトを発表
―プロジーは同社初のビデオ編集ソフトを参考出品


会期:10月16日~19日

入場料:2,000円


■ 長瀬産業、初のドルビーデジタル対応オーサリングソフト

長瀬産業のブース。neoDVD plus 4.0や、12月発売予定のテレビキャプチャカードを展示した
 長瀬産業は会場内で発表会を行ない、DVDオーサリングソフト「neoDVDplus 4.0」を発表した。11月中旬からダウンロード販売を開始するほか、11月末からはパッケージ版の店頭販売も行なう。

 ダウンロード版の価格は、通常版が8,980円、neoDVD standard 4.0からのアップグレード版が4,980円。パッケージ版は通常版が14,800円、アップグレードおよび乗り換え版が7,400円。OSはWindows 98 SE/Me/2000/XPをサポートしている。

 neoDVDplus 4.0の特徴は、ドルビーデジタル(コンシューマー、2ch)での音声記録に対応したこと。リニアPCMに比べ圧縮率が高いため、より長時間のDVDを作成したり、映像にビットレートを割り振れるといった利点がある。ドルビーデジタルエンコーダの採用は、2万円以下のDVDオーサリングソフトとしては初めてとしている。

 そのほか、DVD+RW VR(ビデオレコーディング)モードをはじめ、DVD+RW使用時の高速化、テレビチューナカードのサポート、メニューフレームの追加(11種類)、メニューレイアウトの変更機能、DVDビデオファイル、VOB、IFOファイルのインポートといったneoDVD standard 4.0からの機能を引き継いでいる。なお、neoDVD standard 4.0は下位ソフトとして併売される予定。

 また、三洋電機のデジタルカメラ「DSC-MZ3」のユーザーを対象にした特別ダウンロード販売も行なう。価格は4,500円。期間は11月下旬から2003年2月末まで。

 このタイアップキャンペーンは、「DVDに記録することで、動画の可能性が広がる」(三洋電機 奥課長)という三洋電機の狙いから決まったもの。このため、neoDVD plus 4.0には、MZ3で撮影した静止画と動画(QickTime形式)をインポートし、メニュー付きDVDビデオにする機能が装備されている。静止画はスライドショーになる。なお、standard 4.0には、MZ3の動画をインポート可能にするための差分ファイルが用意されるという。


neoDVD plus 4.0のメイン画面。standard 4.0とほぼ同じインターフェイス オプション設定の一部。音声方式に「AC-3」(ドルビーデジタル)が追加された
※画像は英語版のものです

 さらに、テレビキャプチャカードの「Transgear3000 TV」と、専用録画ソフトの「neoDVD RT」が発表された。HDDに一時ファイルを作成することなく、DVD+RWへのリアルタイム録画が可能。DVDレコーダのようにパソコンを使用できるという。ダウンロード販売、およびOEM販売を12月から開始する。価格は未定。

テレビキャプチャカードの「Transgear3000 TV」。neoDVDplusのエンジンを使用した専用ソフト「neoDVD RT」と連携し、DVD+RWへのリアルタイム書き込みが行なえる

 また、ブースでは直販ブランド「Transgear」を訴求し、各種DVDメディアの即売を行なっていた。また、DVDレコーダや、ハイブリッドレコーダを会場特別価格で販売するコーナーも設けている。価格は、9.4GB DVD-RAMメディア5枚付きで、DMR-HS2が97,143円、DMR-E30が59,048円、9.4GB DVD-RAMメディア10枚付きでRD-X2が99,524円。

□関連記事
【8月23日】長瀬、DVDオーサリングソフト「neoDVDstandard 4.0」
―DVD+RWビデオレコーディングフォーマットに対応
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020823/nagase.htm
【8月21日】三洋、動画撮影機能を強化したデジカメ「DSC-MZ3」(PC Watch)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0821/sanyo.htm


■ プロジーはビデオ編集ソフト「Movie X」を発表

 プロジーブースでは、独Aistのビデオ編集ソフト「Movie X」の発売をアナウンスした。プロユースから中級ホームユースまでをターゲットにしている。発売時期は「早ければ年内、遅くとも2003年3月」(プロジー)としている。価格も未定だが、フルパッケージ版が25,000円前後、簡易版が15,000円前後になるという。対応OSは、Windows Me/2000/XP。

タイムラインのほか、ストーリーボードも呼び出せる。エフェクトなどの適用結果は右下の画面でリアルタイムプレビューが可能
※画像は英語版のものです

 Movie Xは、リアルタイムプレビューに対応したビデオ編集ソフト。タイムラインとストーリーボードの2種類の編集画面を持ち、Premiere、Photoshopなどのプラグインにもフル対応する。特徴は動作の軽快さで、「ノートパソコンでも快適な環境を実現する」としている。なお、リアルタイムプレビュー時の推奨環境はPentium III 500MHz以上。

 なおMovie XにはDVDオーサリングや書き込みのエンジンは搭載していない。ただし、MPEGの入出力は可能なので、neroシリーズなどの同社製ソフトとの連携機能を考えているという。

 また、neroシリーズのエンジンを使用したDVDオーサリングソフト「neroVision Express」も参考出品された。DVカメラからの取り込み、チャプタ編集、メニュー作成が可能。発売時期、価格とも未定だが、価格は「同クラスのソフトより安くしたい」(プロジー)としている。

 ブースでは榎本大輔社長によるプレゼンテーションも行なわれた。内容は、9月20日付けで発表された株式会社オン・ザ・エッヂへの完全子会社化の説明と、今後の展望について。

 東証マザーズに上場するオン・ザ・エッヂを親会社とすることで、コスト高になっていくアプリケーション開発を潤滑に進めるのが狙い。また、2002年第4四半期よりオンラインゲームソフトの販売に参入し、まずはRTS(リアルタイムストラテジー)タイプをリリースする。2003年第1四半期には、より大規模なMMORPG(Massive Multiplayer Online Role Playing Game)にも取り組む。

プロジー社長の榎本大輔氏 堀江貴史オン・ザ・エッヂ社長

 さらに、オン・ザ・エッヂの堀江貴史社長も会場に駆けつけ、挨拶を行なった。プロジーとオン・ザ・エッヂの話し合いは1年程前くらいから開始されたという。堀江社長は、業界あげてASPに熱を上げていたITバブルの頃を振り返り、「反面、デスクトップアプリケーション分野に弱くなった」と説明。個人向けソフトなど、「デスクトップアプリケーションにも独自のよさがある」と語り、その分野に強い企業としてプロジーに目をつけたという。

 堀江社長はまとめとして「現在、DVD関連商品が盛り上がっており、(グループとしても)力を入れていきたい。プロジーの出すそうした製品群には期待している。より良いソフトをお届けできると思う」と述べた。

□WPC EXPO 2002のホームページ
http://expo.nikkeibp.co.jp/wpc/
□関連記事
【2001年9月19日】WORLD PC EXPO 2001開幕、各社新作PCを一斉に展示
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010919/wpe00.htm

(2002年10月16日)

[orimoto@impress.co.jp]


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