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TDK、従来の100倍傷に強いディスクコーティング技術
―同コーティングを施したDVD-R/RWディスクも発売


上が「DVD-R47HCN」、下が「DVD-RW120HCN」。録画用は球、データ用はキューブがデザインされている

12月10日発売

価格:オープンプライス

連絡先:サービスステーション
    Tel.03-5201-7272


 TDK株式会社は31日、光ディスクに付く傷や汚れに対し、優れた保護力を持つというコーティング技術「スーパーハードコート」を発表した。また、同コーティング技術を施したDVD-R/RWメディア4種類を12月10日に発売する。価格はオープンプライス。店頭予想価格や製品の種別は以下の通り。

フォーマット 品番 店頭予想価格 枚数
録画用DVD-R DVD-R120HCN 880円 1枚
DVD-R120HC×5N 3,280円 5枚
録画用DVD-RW DVD-RW120HCN 1,080円 1枚
DVD-RW120HC×5N 4,480円 5枚
データ用DVD-R DVD-R47HCN 880円 1枚
DVD-R47HCN×5N 3,280円 5枚
データ用DVD-RW DVD-RW47HCN 1,080円 1枚
DVD-RW47HCN×5N 4,480円 5枚

 「スーパーハードコート」は、ディスクの記録面に特殊なコーティングを施すことにより、一般のDVDに比べて約100倍の強度を実現したという技術。外見的に大きな違いはないが、スーパーハードコート処理されたディスクは、スチールウールなどで強く擦った場合でも、傷が非常につきにくい。また、ディスクの記録面に摩耗輪を走行させて意図的に傷をつける「摩耗輪テスト」においても、ジッタやPIエラーレートの上昇が極めて少ないという。

従来のディスク。スチールウールなどで擦ると、すぐに傷だらけになってしまう スーパーハードコート処理されたディスクは、かなり強く擦っても傷がつかない

【摩耗試験後のジッタの比較】
【摩耗試験後のPIエラーレートの比較】
1回の回転でもジッタが急激に増える従来のディスクに比べ、スーパーハードコートは100回の回転にも充分耐えられるという 摩耗輪を100回転させても、PIエラーレートは増加しない

 さらに、このコーティングはディスク面の潤滑性を向上させ、摩擦係数が低くして、汚れが付きにくくなるという特徴もある。また、傷に強いため、拭き取る際も安心して擦ることができるという。さらに、手に触れる機会の多い使用環境を考慮し、指紋による汚れに対しては、従来の約10倍以上の強さを持っているという。

 帯電防止効果も普通のディスクと比べて約18倍と高く、チリやホコリなども付着しにくくなっている。

【指紋付着によるPIエラーレート変化】
【帯電電圧と減哀時間】
従来のディスクでは、表面に伸びて広がる指紋汚れ。しかし、ハードコートでは水滴のような球になるため、付着しにくく、拭き取りやすいという ハードコート処理したディスクは、帯電電圧が50分ほどで半減しているのに対し、従来のディスクは、半減するのに900分ほどかかっている

 今までのディスクコーティング技術には、ディスク面に反りが発生してしまうという問題があった。しかし、基板形成技術や貼り合わせ技術の高度化により、これらの問題をクリアしたという。

 同社では今後、DVD-R/RW以外のフォーマットにもスーパーハードコート処理を施していく予定。また、レンタルDVDなど、傷や汚れが付きやすい分野へも、同技術をアピールしていく。


□TDKのホームページ
(10月31日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.tdk.co.jp/
□関連記事
【8月20日】TDK、新デザインのデータ用DVDメディア7種類
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020820/tdk.htm

(2002年10月31日)

[yamaza-k@impress.co.jp]


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