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International CES会場レポート【TEAC/marantz/DENON編】
SACD/DVDオーディオ対応DVDプレーヤーやAVアンプの新製品を展示


TEACブース

開催期間:1月9日~12日(現地時間)

会場:Las Vegas Convention Center(LVCC)
    Las Vegas Hilton Hotel
    Alexis Park Hote


 2003 International CESでは、様々な国内オーディオメーカーが展示を行なっている。今回はティアックとマランツ、デノン編をお送りしたい。日本では老舗オーディオブランドとしてのイメージが強い3社だが、今回は総合AVメーカーという印象が強い展示を行なっていた。


■ ティアック、デザイン重視のAVアンプとSACD/DVDオーディオプレーヤー

 ティアックのブースでは、AVアンプとSACD/DVDオーディオ対応のDVDプレーヤーの新製品が展示されている。

 古くからのオーディオマニアにとってはオープンリールデッキやカセットデッキのイメージが強いが、現在は光学式ドライブメーカーとしても定着している同社らしく、DVDプレーヤーなどの展示が目立った。

DV-50

 「DV-50」は、同社のリファレンスブランド「ESOTERIC」のSACD/DVDオーディオ対応のDVDプレーヤーで、日本では昨年12月に発売されたもの。ただし、国内モデルではシルバーパネルとなっているのに対し、米国向けモデルに関してはブラックパネルが採用されている。

 アップコンバート機能付き高精度24bit D/Aコンバートシステムを採用と4DAC構造により、正確なD/A変換が可能。高い剛性を持つメカニズムや高音質パーツを厳選しているほか、DVDオーディオ、SACD、CDなどのオーディオ専用メディア再生時にビデオ回路の動作を停止するビデオOFF機能を備えているなど、徹底的な高音質指向を謳っているのが特徴だ。なお、国内価格は500,000円だが、米国での価格は5,500ドルと現在のレートから換算すると若干高めとなっている。


DistinctionシリーズのDVDプレーヤー「DV-10D」(上)とAVアンプ「AG-10D」(下)

 TEAC Americaでは、スタイリッシュなデザインを持つ「Distinctionシリーズ」と呼ばれる製品をリリースしている。そのなかでDVDプレーヤーの「DV-10D」、AVアンプの「AG-10D」が、参考出品で展示されていた(ただし、展示機はモックアップ)。

 「DV-10D」はDTSデコーダ搭載、6チャンネルのアナログ出力に対応したDVDプレーヤーで、MP3形式の音楽ファイル再生も可能。「AG-10D」は7ch入力、6ch出力(各125W×6)に対応したAVアンプで、DTS-ES、DTS Neo:6、ドルビーデジタル EX、ドルビープロロジック IIなどに対応している。今年の夏頃の発売を予定し、価格は400ドル前後を予定。

 両製品の共通の特徴としては、アルミの削り出しパネルを採用している点が挙げられ、高級感を演出している。アメリカ国内で夏頃の販売を予定しているが、DV10-Dに関してはDVDオーディオなどの対応の関係から若干ずれ込む様子だ。

参考出品のCDラジカセ「SR-L50」。曲線を生かしたデザイン重視の設計となっている

 また、参考出品であったが、ラウンドフォルムのCDラジカセも展示されていた。どちらかというと質実剛健なイメージを持つ同社だが、デザインも重要なポイントと捉えているようだ。

 先に紹介したDistinctionシリーズに関してもブラックパネルの製品が主流となっているアメリカ市場の中でシルバーパネルを採用し、他社製品との差別化を図ろうとする意図が伺えた。



■AVアンプの新製品のほか、プラズマや過去の名機を展示したmarantzブース

 昨年の3月にデノンとの経営統合を行った日本マランツ。同社のアメリカ法人であるmarantz Americaでは、AVアンプの新製品を展示するにとどまった。しかし、国内では見られないプラズマテレビなどの映像機器も展示され、以前に発売された代表的な製品展示も行なわれるなどの工夫が凝らされていた。

R9300。のデザインは日本で発売されている「SR-17EX」と似ているが、カラーは米国市場を意識してブラックとなっている

 SR9300は日本国内で既に発売されている「SR-17EX」とよく似た外観を持つ6.1ch出力対応AVアンプ。

 THX Ultra2、ドルビーデジタル EX、DTS ES、DTS Neo:6や、ドルビープロロジック IIにも対応する。また、HDCDデコーダを搭載し、CDプレーヤーやDVDプレーヤーとデジタル接続することでHDCDソフトの再生が可能。

 出力は各140W×7(8Ω出力時)。7チャンネルすべてに192KHz/64bit-Crystal DAコンバータによる高精度なD/A変換が可能。大容量電源、大型トロイダルトランスを装備するなど、ハイパワーな出力に十分耐えうる設計となっている。価格は3,199ドル。


 SR8300は5.1ch出力に対応したAVアンプ。THX Select、THX SurroundEX、ドルビーデジタル EX、DTS-ES、Neo:6、ドルビープロロジック IIに対応している。HDCDデコーダや、各チャンネル192KHz/64bit DAコンバータを装備する。出力は各120W×6(8Ω出力時)。価格は1,799ドルとなっている。

 SR7300は5.1ch出力のAVアンプで、ドルビーデジタルEX、DTS-ES、Neo:6、ドルビープロロジック IIに対応。出力は各110W×6(8Ω出力時)。価格は1,299ドルとなっている。

「SR8300」。SR9300に比べてサラウンドモードやアンプの出力に違いがみられ、スイッチ類のレイアウトも若干異なる 「SR7300」は同社のAVアンプのラインナップのなかでは中堅的存在。RS-232Cインターフェイスを備え、将来的なシステムのアップグレードにも対応する

 また同社では、DVDプレーヤーや大型プラズマテレビといった製品も展示しており、米国市場ではホームシアターに力を入れているようだ。ただし、このような映像機器は日本仕様の製品は用意されていない。担当者に聞いてみても、日本市場への展開に関してはあまり色よい返事は得られなかった。

プラズマテレビも展示されていた。「PD6120D」は画面サイズ61インチで価格は約26,000ドル marantzは会社設立50周年を迎えることもあり、以前に発売した代表的な製品を展示していた。ここに並んでいる製品はすべてハイエンド製品となっており、オーディオマニアが食い入るように眺めていたのが印象的だった 真空管を採用した同社の最高級モノラルパワーアンプ「Project T-1」も展示されていた。25,000ドル(モノラル、日本国内では250万円)もする代物だが、本体上部に装着されている真空管がほのかな光を灯し、通常のアンプにない重量感と存在感をアピールしていた


■デノンはSACD/DVDオーディオプレーヤーやAVアンプの新製品を展示

デノンブース

 デノンのブースは、体験ルームを中心に現在の同社のラインナップを紹介する展示になっていた。今回は新製品として、AVアンプとSACD/DVDオーディオ対応のDVDプレーヤーが紹介されている。

 「DVD-2900」は、SACD/DVDオーディオ対応のDVDプレーヤーで、12bit/108MHz映像DACや、Silicon Image製のDSP「Sil504DSP」を搭載している。5~6月の発売が予定されており、米国での価格は1,000ドル前後となる見込み。日本での発売については未定。

 コンポーネント/S映像/コンポジット出力や、同軸/光デジタル音声出力、アナログ音声出力などを装備する。

DVD-2900 コンポーネントやS映像、光/デジタル音声出力のほかRS-232端子も装備

 「AVR-2803」は、ドルビーデジタル EXやDTS-ESに対応した7.1chAVアンプ。今夏に発売予定で、米国での価格は800ドル前後となる見込み。

 出力は80W×7ch。DSPにはAnalog Devicesの「Melody 100 SHARC」を搭載し、ドルビーデジタル、ドルビーデジタル EX、DTS、DTS-ESに加え、DTS 96/24、ドルビープロロジック II、DTS Neo:6などに対応する。

AVR-2803 背面

□2003 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□関連記事
【9月11日】エソテリック、アップコンバート機能付きのユニバーサルプレーヤー
―DVDオーディオ、SACDマルチチャンネルのほか、MP3の再生も可能
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020911/teac.htm

(2003年1月13日)

[赤坂賢太郎/usuda@impress.co.jp]


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