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ユーリード、HTテクノロジやWM9に対応した「MediaStudio Pro 7」
-スマートレンダリングの画質が向上し、Flashムービーもサポート


6月27日発売

標準価格:「通常版」59,800円
       「アップグレード版」19,800円
       「乗り換え版」39,800円
       「アカデミック版」29,800円

連絡先:お客様窓口
     Tel.03-5491-5661


 ユーリードシステムズ株式会社は、統合型ビデオ編集ソフト「MediaStudio Pro 7」を6月27日に発売する。対応OSは、Windows 98 SE/Me/2000/XP。価格は通常版が59,800円、アップグレード版が19,800円、乗り換え版が39,800円。アカデミック版が29,800円。

インターフェイスに大きな変更はない

 前バージョンの「MediaStudio Pro6.5 Platinum Edition」と比べ、価格が65,000円から59,800円と5,200円安くなった。また、限定3,000本で用意されていた「乗り換え/アップグレード版」(29,800円)がなくなり、限定数なしのアップグレード版(19,800円)と、乗り換え版(39,800円)の2種類に分かれた。

 MediaStudio Pro 7は、ビデオ製作に必要な機能別に複数のソフトを統合したパッケージ。「Video Capture」、「Video Editor」、「CG Infinity」、「Video Paint」、「Audio Editor」に、オーサリングソフトの「DVD MovieWriter 2 LE」を加えた6種類のソフトで構成されている。

 同バージョンの主な特徴は、デュアルディスプレイ、デュアルCPUに対応したこと。さらに、IntelのPentium 4 3.06GHzで採用されたHyper-Threadingテクノロジもサポートしており、編集作業効率の向上、レンダリング速度の向上などが期待できる。

デュアルディスプレイに対応。ビデオカードはMatrox、ATIをサポート。NVIDIAは、現在対応に向けて作業を進めているという

 同社の「VideoStudio 7」と同じく、DV機器からMPEG-2へのダイレクトキャプチャに対応。さらに、16:9のワイドスクリーンサイズでのキャプチャや編集、書き出しも可能になった。編集中には、レンダリングをせずにソフトウェアベースのリアルタイムプレビューができ、エフェクトやトランジションなどの効果もすぐに確認できるという。

 フォーマットは、ソニーのMICROMVに加え、Windows Media 9にも対応。WMV形式でのキャプチャに加え、タイムライン上での編集、保存も可能。さらに、「VideoStudio 7」では追加プログラムのダウンロード販売で対応したドルビーデジタルフォーマット(2.0ch)にも、デフォルトで対応してる。

 さらに、ソニーの業務用DVカム機器(DSR-11/25/45/1500A、DSR-PD150、DSR-PDX10)のi.LINK経由でのコントロールと、映像入出力に対応。DVカムフォーマットで記録するソニー製のHDDユニット「DSR-DU1」のファイルもインポートできる。

 編集関連では、MacromediaのFlashムービー(SWF形式)のインポートに対応。動画のタイトルや背景などに滑らかなアニメーションが利用できる。さらに、タイトルの効果やアニメーションのバリエーションも追加されるほか、効果選択時のダイアログボックスにもプレビュー機能が加えられ、使いたい効果を直感的に選択できるという。

文字のアニメーションは選択時にプレビューが表示され、より選びやすくなっている 画面の四方に動画を固定するフィルタも追加。このフィルタを重ねることで、画面を4分割し、それぞれに別の動画をハメ込むことも可能

 さらに、必要なところだけ再エンコードを行なう同社独自の「スマートレンダリング」にも改良が加えられ、スマートレンダリングならではの速度を維持しながら、高画質化を実現したという。

 ほかにも、DVの録画の切れ目を自動検出しながら、最大10倍速でプレスキャンし、動画の内容をインデックス表示する「DV Album」機能を搭載。サムネイルから任意のシーンを選んでキャプチャができるほか、サムネイル画像とインデックス情報だけをアルバムとして保存し、DVテープの管理にも利用できる。

 また、音楽のテンポに合わせてポイントを設定すると、自動的に画像とトランジション効果を挿入する「オートスライドショー機能」や、リアルタイムにオーディオのボリュームや、各種フィルタをかけられる「ミキシングコントロール」などの機能を追加している。

最大10倍速でプレスキャンする「DV Album」機能。シーンを検知し、サムネイルを自動作成してくれる ミキシングコントロールは、DirectX 9のオーディオプラグインに対応

【対応フォーマット】

  • ビデオ:AVI、MOV、MPEG-1、MPEG-2、WMV
  • オーディオ:MP3(インポートのみ)、WAV、ドルビーデジタル
  • イメージ:001、BMP、CLP、CUR、DCS、DCX、EPS、FAX、GIF、ICO、IFF、IMG、JPG、MAC、MSP、PCD、PCT、PCX、PIC、PNG、PSD、PXR、RAS、SCI、SCT、SHG、TGA、TIF、WMF
  • 圧縮方式:DV、MPEG-1、MPEG-2、MPEG、MotionJPEG、Intel Indio、Cinepak、RLE
  • ストリーミングビデオ:ASF、RM、WMV

■ 「CINEMA CRAFT ENCODER for Ulead」について

 発表会にはカスタム・テクノロジーの田口裕史課長も出席し、4月4日に発売予定だったMPEG-2エンコーダプラグイン「CINEMA CRAFT ENCODER for Ulead」の、現在の開発状況を説明した。

 田口氏によると、プラグイン自体はすでに完成しつつあるが、ユーリードから提示されたドルビーデジタル音声出力への対応など、機能追加に時間がかかっており、詳しい発売日はまだ未定とのこと。なお、価格は5,800円を予定しており、ダウンロード販売で供給される。

カスタム・テクノロジーの田口課長 プラグインのビットレートは、「1-PASS CBR」と「2-PASS CBR」、「2-PASS VBR」に対応。「CINEMA CRAFT ENCODER Basic」よりも対応フォーマットが増えるという利点がある


■ シェアは約50%、SARS対策も万全

下村慶一社長

 発表会の冒頭、挨拶に立った下村慶一社長は、2002年度のビデオ編集ソフトシェアにおいて、同社が約50%になったことを明らかにした(自社調べ)。

 その要因を下村社長は「初心者からプロフェッショナルまで、幅広くカバーする商品構成にある」と分析。ミドルユーザーからプロフェッショナルまでをターゲットとする「MediaStudio Pro 7」の重要性も強調した。

 また、下村社長は同社の本社がある台湾で、深刻な社会問題となっている新型肺炎「SARS」についても触れ、「台湾と日本の行き来を禁止するなど、台湾の国策よりも厳しい対策を施している。また、北京と台北にあった生産拠点は、すでにアメリカなどに移しており、SARSのダメージは少ない」と、対策の効果を示した。



□ユーリードシステムズのホームページ
http://www.ulead.co.jp/
□製品情報
http://www.ulead.co.jp/vs/runme.htm
□関連記事
【2月26日】ユーリード、WM9やHyper-Threading対応の「VideoStudio 7」
―WMVキャプチャや、CMカット機能も搭載
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030226/ulead.htm
【2002年9月13日】ユーリード、MICROMV対応の「MediaStudio Pro6.5」
―カノープスから営業権を移管、VideoStudioからの乗換え版も
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020913/ulead.htm

(2003年5月13日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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