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ドワンゴ、携帯電話でサラウンド再生できる着メロ&ボイス
-楽曲と音声を提供するGackt氏、HYDE氏が発表会に登場


サラウンドの魅力を語ったGackt氏
6月11日サービス開始

40メロミックス利用料:月額300円(月15曲まで)
40メロボイス利用料:月額300円(30ポイント分)


 株式会社ドワンゴは、子会社のコンポジットが運営するiモード、J-スカイ、EZweb向け着信メロディ、ボイスサイト「40(いろ)MELOMIX」において、「3Dサラウンド着信メロディ&ボイス」を提供する新サービスを6月11日から開始する。4日に東京・北青山で開催された記者発表会には、新サービスに楽曲や音声を提供している、アーティストのGackt氏がゲストとして登場。サラウンドの持つ魅力について語った。

CELLの着信メロディ、ボイス作成技術と、ダイマジックの3Dサラウンド技術が融合

 「3Dサラウンド着信メロディ&ボイス」は、ドワンゴと、仮想音源技術を持つダイマジック、着信メロディ製作会社のCELLが共同で開発したサービス。スピーカーユニットを2基搭載した携帯電話を利用し、広がりのあるバーチャルサラウンドで着信メロディ、ボイスが楽しめるという。

 3Dサラウンド技術は、2つのスピーカーを近接配置することで、音を立体的に再生する「ステレオダイポール」技術を基にした、ダイマジックの「DVX」(DiMAGIC Virtualizer X)を採用。特別なハードウェアなどを必要とせず、独自の加工が施された着信メロディやボイスをダウンロードするだけで、従来の携帯電話でもサラウンド音声が再生できるという。

 ただし、サラウンド再生にはスピーカーユニットが2基必要になるため、現在のところ対応する携帯電話の機種は、NTTドコモの「N505i」、TU-KAの「TK21」、J-フォンの「J-K51」のみとなる。なお、3社は引き続き、ユニット数が1基の携帯電話でもサラウンド再生が可能になるよう、研究を進めていくという。

 サービスの第1弾として、アーティストのGackt氏と、HYDE氏の着信メロディや着信ボイスなどを提供する予定。発表会場にはGackt氏がゲストとして登場したほか、HYDE氏もビデオメッセージで登場。サラウンド着メロ、着ボイスについて、魅力や可能性を語った。

 「40メロミックス」の利用料は月額300円で月15曲まで。また、「40メロボイス」は、月額300円で30ポイント分の利用が可能。同サイトへのアクセス方法は、iモードが公式メニューの「着信メロディ/カラオケ」→「総合」。EZwebが「メロディ・カラオケ」→「着信メロディ」。J-スカイが「着信メロディ」→「総合着信メロディ」となる。「着ボイス」のアクセスは、公式メニューの「着信メロディ/カラオケ」→「声の着信音」から。

Gackt氏は3Dサラウンド再生が可能な携帯電話を持って登場。「4、16、40和音と、着信メロディも進化し、今度は3Dサラウンド……いったいどこまで行くのだろうという気持ちもある。けれど、昔の携帯電話の着信音を今聞くと、音が悪くて戻れない。サラウンドは人惹き付ける魅力があるので、きっと着信メロディのスタンダードになるだろう」

HYDE氏はビデオメッセージで登場。自らの楽曲や音声をぜひサラウンドで聞いてほしいとアピールした 現段階ではユニットを2基搭載する携帯電話のみ対応する。デモ機を顔の前に持っていくと、Gackt氏の深みのある声で「電話だ…電話だ…」と着ボイスがサラウンド再生された 左から、ドワンゴの小林宏社長、Gackt氏、ダイマジックの濱田晴夫会長兼社長、CELLの坂本義親副社長。小林社長は今回のサービスを機に「現在約300万人の40メロミックス会員を、400万人まで増やしたい」と抱負を語った


■ モバイルサラウンド

 発表会では、ダイマジックの代表取締役会長兼社長 濱田氏が「DVX」について説明を行なった。「DVXは携帯電話でも、5.1chサラウンドが可能な技術だ」としたうえで、今回CELLと共同で開発した技術を「モバイルサラウンド」と名付けたという。

 CELLの坂本副社長によれば、携帯電話でのサラウンド再生における一番の課題は、1曲約10KBというデータ容量の少なさと、そこから発生するサンプリング周波数の狭さ、約2.4秒程度という「着信ボイスの短さ」だったという。

 問題をクリアするため、CELLは新たに音声や音楽を断片化し、再生成する「ライブラリ技術」を開発した。これは、着信メロディや着信ボイスを作成する際、メロディーや音声の1音ずつバラバラに断片化し、ライブラリとして保存、その後、断片に3Dサラウンド処理を加えるとともに、それらを呼び出して再生成するというもの。データ容量を従来と同程度に抑えながら、同じ音を何度も呼び出すなどして、2.4秒以上の長時間再生も可能にしたという。

ライブラリ技術の概念図。同じメロディや言葉を繰り返し使用することで、例えば長時間のラップミュージックなども生成できるという ボーカルを断片化し、ライブラリに登録することで、合成音声として任意の歌詞を歌わせることが可能。ユーザーは歌詞を送信し、好きな替え歌着メロを入手できる


□ドワンゴのホームページ
(6月4日現在、このサービスに関する情報は掲載されていない)
http://www.dwango.co.jp/
□コンポジットのホームページ
http://www.16melody.com/
□ダイマジックのホームページ
http://www.dimagic.co.jp/
□CELLのホームページ
http://www.cell-net.jp/
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(2003年6月4日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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