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【CEATEC 2003 会場レポート 6】その他のデバイス編
三洋のMeida2GO採用機や、WMA9対応のAVアンプなど


期間:10月7日~11日

会場:幕張メッセ

入場料:一般1,000円、学生500円



■ 三洋電機、Meida2GO採用モデルを参考出品

 三洋電機は、Microsoft提唱のHDD搭載AVレコーダ「Media2GO」のプロトタイプ「HDDR-M1P」を参考出品している。Windows CE.NETをベースにした製品で、発売は未定。液晶ディスプレイは3.5型で、本体重量は150~200g程度だという。

 1.8型20GBのHDDやCPUにXScaleを採用したポータブルデバイス。WMV9形式の動画、WMA/MP3形式の音楽、JPEGなど静止画の再生が可能で、マイク入力からの録音にも対応している。録音形式はMP3。ヘッドフォンやコンポジット出力端子も備えている。また、SDメモリーカードスロットも装備している。

 パソコンとはUSBのほか、Ethernetでも接続可能。LANに接続するとファイルサーバーとしても利用できる。また、Windows CE.NETの機能により、ExcelやWord、PDFファイルの閲覧も可能。

 会場では「HDDボイスレコーダ/AVレコーダ」というコンセプトで紹介されていたが、Meida2GOのリファレンスデザインを採用。そのため、動画再生はWMVのみとなっている。開発協力社として、マイクロソフト株式会社、インテル株式会社などの名前が挙がっていた。

MDDR-M1P 上から電源、USB、Ethernet、ライン入力、コンポジット出力 カラーバリエーションも展示されていた

【1月9日】2003 International CES基調講演レポート
ビル・ゲイツ、HDD搭載AVプレーヤー「Media2Go」をアピール
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030109/ces02.htm


■ HDD内蔵MPEG-4ビデオムービーを出品したサムスン

 メモリースティックパビリオンの一角に出展したサムスンは、CES 2003でも参考出品していたMPEG-4記録のHDDムービーカメラ「ITCAM-7」を展示している。国内でも2003年末に発売を予定し、北米での価格は、クレードル付きが799ドル、クレードル無しが699ドル。

 1インチの1.5GB HDDを内蔵し、MPEG-4での動画記録や、MP3の再生、ボイスレコーダ機能などを搭載する。CCDは35万画素。レンズは10倍ズームで、USB 2.0端子も備えている。

サムスンのHDD内蔵MPEG-4ムービーカメラ ディスプレイを外向けに閉じるとビューワースタイルに 背面に操作ボタンを配置。光学ファインダーはない

クレードル付きモデルはカラーリングがブルーになる
 クレードル付きモデルとクレードルなしモデルをラインナップ。クレードルは充電機能のほか、テレビなどへのAV出力が可能。クレードル付きモデルにはリモコンも付属し、動画ファイルの再生や一時停止などが行なえる。

 また、クレードル付きモデルがブルー、クレードルなしモデルがシルバーのカラーリングになる。そのほかの機能に大きな差異はない。

【1月10日】Electric Zooma! in CESレポート
~ セントラルホール篇 ~
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030110/zooma89.htm


■ パイオニア、世界初のWMA9 Pro対応のAVアンプを展示

VSA-AX10Ai-N

 パイオニアのブースでは、10月8日に発表されたばかりのWindows Media 9 Professional(WMA9 Pro)対応7.1ch AVアンプ「VSA-AX10Ai-N」を展示している。11月下旬に発売され、価格は50万円。

 世界で初めて、WMA9 Proデコーダを搭載したAVアンプ。PCと同軸/光デジタルケーブルで接続することで、WMA9 Proフォーマットの音声をAVアンプでデコードし、再生できる。

 ほかにも、付属のマイクを使って音場補正を行なう独自の「Advanced MCACC」システムや、i.LINKでデジタル音声のマルチチャンネル伝送を可能にする「アドバンスド・レゾリューション・デジタル・オーディオ・インターフェイス」を装備するなど、非常に多機能なアンプとなっている。

WMA9 Proに対応 Windows Mediaの刻印も入っている 著名な録音スタジオ「AIR STUDIOS」の協力を得て、音質チューニングが行なわれたという

【10月8日】パイオニア、世界初のWMA9 Proデコーダを搭載したAVアンプ
-S/PDIFでPCと接続し、ブロードバンド放送もサラウンドで
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20031008/pioneer.htm


■ 東芝、液晶ディスプレイが付いたMPEG-4サーバー

 東芝のブースには、WPC EXPO 2003でも出展されたポータブルMPEG-4サーバー「POCKET RECORDER」が展示されている。20GB HDDとSDメモリーカードスロットを搭載。地上波アナログテレビチューナを搭載しており、HDDにMPEG-4形式で録画が可能。IEEE 802.11bの無線LAN機能も搭載しており、PCやMPEG-4ビューワーなどに無線で映像配信ができる。

 以上の仕様はWPC EXPO 2003の時と同じだが、今回参考出展された機体には、新たに液晶ディスプレイが搭載されている。このディスプレイは取り外しが可能で、それ自体が無線LAN対応ビューワーとして機能するという。発売時期や価格などは依然として未定。

液晶ディスプレイが付いたMPEG-4サーバー ディスプレイは取り外し可能 WPC EXPO 2003でも展示されていたMPEG-4ビューワーも置かれている

3.5型の有機ELディスプレイを搭載した端末

 ほかにも、3.5型の有機ELディスプレイを搭載した次世代ビデオレシーバーを参考出品している。コンセプトモデルのため詳しい仕様は未定だが、動画ビューワ、携帯テレビなどをイメージしているという。

 テレビなどの動画表示に最適化された応答速度と、色再現性を保持しながら、モバイル用途でも使える低消費電力を実現するとしており、有機ELディスプレイがモバイル端末にもたらす利点が強調されている。


■ ビクター、5インチベイに取り付けるDVテープ用ドライブ

 ビクターのブースでは、デスクトップパソコンの5インチベイに取り付けるDVテープ用ドライブを参考展示している。

 DVミニカセットと、スタンダードカセットに対応したDVテープドライブ。パソコンとの接続はIEEE 1394の予定。DV/DVCAMフォーマットに対応し、HD記録フォーマット「HDV」もサポート予定。発売時期や価格などは未定だが、製品化の際にはHDV対応の編集ソフトなどとのセット販売となる見込み。

DVミニカセットと、スタンダードカセットに対応 パソコンとの接続はIEEE 1394の予定


■ そのほか

 ルネサスのブースでは、SH-Linuxを使ったソリューションの1つとして、ポータブルHDDプレーヤーの開発ソリューションを展示。ミドルウェアでAACのエンコード/デコードに対応しており、CDからHDDへ4倍速でのリッピングが可能。暗号化技術(MISTY)を採用することで、HDD内の音楽データ保護も行なえるという。

ポータブルHDDプレーヤーの開発ソリューション デジタルアンプ評価ボード。PCM信号からPWM信号を出力するプロセッサと、30W×4chのパワードライバを集積したLSIから構成されており、発熱が少なく、小型化できるという。 NHJブースで展示されていたHDD内蔵ムービーカメラ(モックアップ)。320万画素CCDを搭載し、記録はMPEG-4(640×480ドット、30fps)。Kodak製2.16型アクティブ有機ELディスプレイを搭載する。2004年に発売予定

NHJの腕時計型の小型テレビ(モックアップ)。ディスプレイは1.5型TFTで、ソニー製小型チューナを搭載する。電源はリチウムイオン充電池。発売は来春を予定 同じくNHJのMP3/WMAの再生に対応した1.5GB HDDオーディオプレーヤー(モックアップ)。操作はタッチパッドで行なう。USBストレージクラスに対応。2004年に発売予定 マイクロ有機ELディスプレイを採用するというNHJのムービーメモリカメラ(モックアップ)。内蔵16MBとSDカードに記録する。発売は来年春ごろを予定

GS Magicstorのブースには、4.8GBの1インチHDDが展示されている 東北パイオニアのブースでは、様々なサイズ・形の有機ELディスプレイを展示。車のメーターを有機ELで表示したものも 同じく東北パイオニアには、厚さ0.05mmの超薄肉マグネシウム振動板を採用したスピーカーが展示。能率が高く、歪みや癖のない再生音を持つという

ロームのブースでは、320×240ドットの有機ELディスプレイを使ったポータブルビューワーのモックアップや、320×120ドットのパネルをオーディオコンポ風のモックも展示されている 東芝のブースでは、「face」や「RD-XS41」の広告キャラクターに採用された藤原紀香さんが大画面に登場。「テレビ/DVDに魔法をかけましょう」をキャッチフレーズにした新しいCMが流れている

□CEATEC JAPAN 2003のホームページ
http://www.ceatec.com/

(2003年10月10日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp/orimoto@impress.co.jp/yamaza-k@impress.co.jp]


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