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テクノロジー・ジョイント、MainConceptのH.264コーデックを販売
-12月中旬より、β版を公開予定


MainConcept マーカス・モニーク CEO

12月8日発表


 テクノロジー・ジョイント株式会社は、独MainConceptが開発したH.264コーデックを国内および、中国、韓国などアジア地域向けに販売すると発表した。

 今回発表されたH.264コーデックは、エンコーダとデコーダからなり、β版を同社ホームページ上にて12月中旬より公開予定。また、問い合わせを受けたメーカーなどには、評価用SDKも個別に提供するとしている。

 放送業界、放送機材メーカーなどを中心に販売予定としており、価格は「ライセンス契約のため、個別対応となる」(テクノロジー・ジョイント 鉛谷貞治郎社長)という。

H.264の特徴

 発表会では、MainConceptのマーカス・モニーク CEOが、同社のH.264コーデックについて解説した。

 モニークCEOは、「MPEG-2はテレビにフォーカスしており、MPEG-4はストリーミング向けとなっていた。H.264はそれらを置き換える」とし、社を挙げてH.264へ取り組むと強調した。

 また、MPEG-2と比較して、クオリティを維持しつつ、ファイルサイズを4~5倍以上小さくできるなどの特徴を解説。静止画キャプチャしたMPEG-2映像とH.264映像の拡大部分を比較して、H.264の優位をアピールした。


H.264とMPEG-2の比較

 H.264には、多くのメーカーが取り組んでいるが、「MainConceptは10年にわたり、動画コーデックの開発に取り組んできた」とし、他社に対して豊富な経験がアドバンテージであると説明。H.264の全てのプロファイルに対応しているのも、現在ではMainConceptだけという。

 また、従来のMainConceptの他のエンコーダと同様に、クオリティとスピードも特徴としており、特にスピードに関しては、Intelと協力し、Pentium 4やHyper-Threadingへの対応も進めている。

 Windows版のコーデックを2004年1月にリリースするほか、LinuxやMacinotoshなどのマルチプラットフォーム対応も進めている。また、ハードウェアDSPの開発も進めており、2004年3月のリリースを予定。

MainConcept製H.264エンコーダの特徴

 発表会場では、NEC製ワークステーションを利用したH.264の再生デモが行なわれていた。ワークステーションはXeon 3GHzのデュアル構成で、720×480ドット/約800kbpsのH.264映像を再生したが、開発バージョンのため時折フレーム落ちが発生した。

 製品化時の要求スペックはPentium 4 2GHz以上のPC、もしくはPowerMac G5以上のMacintoshとなる予定。

H.264の再生デモ。現在段階ではマルチプロセッサに対応していないという

□テクノロジージョイントのホームページ
http://www.tjc.ne.jp/
□ニュースリリース
http://www.tjc.ne.jp/press_2003_12_08.htm
□MainConceptのホームページ
http://www.mainconcept.jp/
□関連記事
【2002年12月12日】TJC、独MainConcept製品の国内販売を開始
―MPEG-2エンコーダも販売予定
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20021212/tjc.htm

(2003年12月8日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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