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2004 International CESレポート 【松下編】
EPG付き低価格DIGA、HD伝送向け電力線通信技術など


LVCCセントラルホール正面入口
会場 Las Vegas Convention Center
Las Vegas Hilton Hotel
Alexis Park Hotel

開催期間 1月8~11日(現地時間)


 松下電器は8日(現地時間)、Las Vegas Hilton HotelでAVC社長の大坪文雄専務取締役による基調講演を行なった。その中で「Lifestream」というコンセプトを紹介。ハイビジョン対応のAVサーバーや電力線通信などをデモンストレーションした。

大坪文雄AVC社長
 同氏は、コーポレートアイデンティティの「ideas for Life」や、SD/DVD/DTVによる「3Dバリューチェーン」など、最近の取り組みを表すキーワードを紹介。さらに、創業者・松下幸之助による「水道哲学」(電気製品の大量生産・供給により、水道の水のごとく安価かつ無尽蔵に得られるようになると、新しい生活価値が創造される)を引き合いに出しながら、「誰にでも使えるやさしいデジタル技術のあり方」の重要性を説いた。

 さらに大坪氏は「Simple-Fiなデジタル技術のためには、まず消費者の意見を聞く必要がある」と説明。「人生のためのアイデア」(ideas for Life)のために、「生活からのアイデア」(ideas from Life)をくみ上げることの重要性を説いた。

 その上で、具体的な消費者の要望として「操作が難しい」、「コードが絡まって見苦しい」といった例を列挙。消費者の悩みに対応するという開発中のコンセプトモデルを「lifestream」というキーワードとともに紹介した。

AVサーバーの伝送デモで使用したHD対応のSDメモリーカードカメラ AVサーバー(右下)とクライアント(左下) AVサーバーはパナソニックブースにも設置されている

 まず、すでに発表済みのSDメモリーカード記録のDVCPROカメラ(P2)の存在をふまえ、D-snap並みのサイズのSDメモリーカードカメラを紹介。録画したものをAVサーバーからワイヤレス接続のクライアントで再生するというデモを実施した。また、ワイヤレス伝送機能が付いたPDAやAV機器用リモコンを披露するなど、無線接続による簡便性を強調した。

最大170Mbpsの電力線を使ったHD映像伝送のデモンストレーション
 加えて、電力線通信を利用したHD映像のストリーム配信技術について開発中であることをアナウンスした。従来の電力線と異なり、HD映像をマルチストリームで流せるという、最大ビットレート170Mbpsを可能にしたという。これにより、家庭内でのHD映像通信が現実的なレベルになるとしている。

 そのほか、発表したばかりのフラットテレビ「VIERA」、DVDレコーダ「DIGA」などを紹介、好評を博した。


■ ブースのメイン展示となったVIERA

ブース中央のVIERAステージ
 一方CESのパナソニックブースでは、VIERAをはじめ、DIGA、D-snapなどを展示した。

 VIERAのラインアップは日本国内モデルとほぼ同じ。プラズマテレビは50V型の「TH-50PX25U/P 」、42V型「TH-42PX25U/P」、37V型「TH-37PX25U/P」を発表した。本体デザインも国内モデルそのままのチューナ一体型。

 現行国内モデル「TH-50PX20」などとの違いは、背面にHDMI入力を1系統備えるなど、入出力端子の種類が一部異なる。チューナはデジタル放送のATSC方式に対応し、米CableCARDのケーブルテレビ用認証にも対応、STBなしでのHD受信も行なえる。

 価格は、50V型が8,499.95ドル、42V型が5,999.95ドル、37V型が4,999.95ドル。発売時期は50V型と42V型が4月、37V型が6月を予定している。

 液晶テレビは4:3モデルを含め5製品を発表し、そのうち16:9パネルの製品は、32V型「TC-32LX20」、26V型「TC-26LX20」となっている。32V型、26V型ともに発売は4月。

 こちらも解像度などのパネル性能などは国内モデルと大きな差異はない。また、HDMI入力を装備する。

□ニュースリリース(英文)
http://www.panasonic.com/consumer_electronics/pressroom/cont2.asp?Filter=12&cont_id=590 □関連記事
【2003年8月21日】松下、50V/42V/37V型地上デジタルチューナ一体型プラズマTV
-新パネルやフルデジタル処理回路を採用
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030821/pana1.htm

【2003年8月21日】松下、地上デジタルチューナ搭載32/26/22V型液晶TV
-Tナビ、地上アナログEPGなど「TV新時代のニーズを凝縮」
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030821/pana2.htm


■ EPG搭載DIGAも出品

 DIGAシリーズは、120GB HDD搭載のハイブリッド機「DMR-E85H」、DVD単体機の「DMR-E55」と「DMR-E65」などを新たに発表した。

 E85、E55、E65の特徴は、EPGの「TV Guide On Screen」を搭載すること。また、DMR-E85HにはDVD-R時最大32倍速、DVD-RAM時最大24倍速の高速ドライブを装備している。なお、国内DIGAの現行モデルはDVD-Rが24倍速、DVD-RAMが最大12倍速。

 EPG以外の基本機能はDMR-E50やE80Hを踏襲し、DVDオーディオに加え、MP3の再生が可能。なお、E65とE55の違いは、E65はSDメモリーカードスロットとPCカードスロットを装備すること。また、E55はブラックモデルも展示された。

 店頭予想価格はE85Hが799.95ドル、E65が599.95ドル、E55が449.95ドル。発売時期はE85Hが5月、E65が6月、E55が4月。日本での発売予定は今のところはない。

ブラックモデルのDMR-E55K DMR-E65 DMR-E85H
EPGのTV Guide On Screenに対応 E65の右前面にはTV Guideのロゴが見える E65のDVDトレイ
 そのほか、同社初の1GBのSDメモリーカードを参考出品。CEATEC 2003で参考出品したブルーレイレコーダなども展示していた。

□ニュースリリース
http://www.panasonic.com/consumer_electronics/pressroom/cont2.asp?Filter=12&cont_id=580
□松下電器のホームページ
http://www.matsushita.co.jp/

(2004年1月9日)

[AV Watch編集部/orimoto@impress.co.jp]


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