◇ 最新ニュース ◇
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【Watch記事検索】
松下、新メモリーカード「P2カード」採用の放送業務製品
-「DVCPRO P2」でING(IT News Gathering)システムを提案


DVCPRO P2シリーズ

4月より順次発売

標準価格:
 AJ-P2C004/AJ-P2C002:オープンプライス
 AJ-SPX800:250万円
 AJ-SPD850:170万円
 AJ-PCD10 :28万円


 松下電器産業株式会社は25日、新メモリーカード「P2カード」を採用した放送業務機器製品群「DVCPRO P2」を発表。4GB/2GBのP2カードのほか、P2カード採用カメラ、レコーダなどが、4月より順次発売される。

P2カード

 P2カードは、PCカードサイズのストレージメディア。SDメモリーカードの大容量/高速転送技術を応用し、耐衝撃/振動、温度変化、データ書き換えに対する高い信頼性を確保したという。

 4月の発売時には4GB/2GB容量のメディアが用意され、将来的には128GBまでの拡張を予定しているという。価格は4GBの「AJ-P2C004」と2GBの「AJ-P2C002」ともにオープンプライス。

 外装はアルミダイキャスト製で、コネクタも3万回の抜き差しまで耐久性を高めた。4GBのP2カード 1枚でDVCPROでは約16分、DVCPRO 50では約8分の録画が可能となる。

 また、記録メディアにフラッシュメモリを採用するため、カメラ側にテープメカニズムが不要となる。これにより、保守メンテのコストを大きく削減することが可能なほか、撮影時の耐振動/衝撃性を高め、現在より安定性の高い撮影/運用が可能となる。

 さらに、デジタルデータとして記録し、USB 2.0やIEEE1394、Ethernetなどを利用できるため、転送時間の低減などのワークフローの改善などが図れる。同社では、P2カードを利用したニュース取材システムを「ING(IT News Gathering)システム」と総称し、積極的に製品展開を図っていくという。


■ P2 Cam 「AJ-SPX800」

AJ-SPX800

 P2カードを採用した放送用カメラ。4月より発売され、価格は250万円。

 カメラ部はDVCPRO 50カメラの「AJ-SDX900」を継承し、撮像素子は2/3型 52万画素CCDによる3板式。ボディ本体で4kg以下と軽量化を実現したほか、底部に重心がある、低重心ジャストフィットバランス設計により、安定したフレーミングが可能。

 P2カードスロットを5つ搭載し、4GB P2カードを5枚装着したときには連続約80分(DVCPROモード時)/約40分(DVCPRO 50モード時)の記録が可能となる。また、ホットスワップに対応し、記録中以外のカードの交換も行なえる。

 記録済みのカードを新しいカードに取り替えることで、連続撮影が行なえるほか、録画スタート時(電源ON時)に最大15秒分の映像をさかのぼって記録できる「プリレック機能」、任意の容量内で繰り返し記録する「ループレック機能」などを搭載。

 USB 2.0インターフェイスも備えており、接続したノンリニア編集用PCへデータを取り込むことなく、直接編集も可能。また、拡張スロットに別売のプロキシコーデックカード「AJ-YAX800G」を装着することで、PSカード/SDカードにMPEG-4形式のプロキシAVデータを記録できる。プロキシデータにより、PCからネットワーク経由で局に転送し、ニュース速報などに利用できるという。

 液晶モニタは、3.5型のカラー液晶を採用。また、VARICAMで培った技術をベースにしたという、新ガンマカーブ「ニュースガンマ」を開発し、明暗の潰れを押さえた撮影が可能となるなどの改善も図られている。


■ P2 deck 「AJ-SPD850」

AJ-SPD850

 5つのP2カードスロットを備えた編集機。PCなしでプレイリスト編集が行なえる。6月より発売され、価格は170万円。

 対応コーデックは、DVCPRO 50/DVCPRO/DV。操作パネルのスイッチやジョグシャトルなどは、従来機種を踏襲し、VTRライクな操作感を実現した。また、5インチベイ拡張スロットも装備し、DVD-RAMドライブを内蔵できる。

 インターフェイスは、コンポーネント入出力、コンポジット入出力、音声XLR入出力、TC入出力、同期信号入力、RS-422、RS-232Cなどを装備。また、USB 2.0端子やEthernetも搭載している。


■ P2 Drive「AJ-PCD10」

AJ-PCD10

 P2カードのデータをパソコンに取り込むためのメモリーカードアダプタ。4月より発売され、価格は28万円。

 5つのP2カードスロットを装備し、利用中のスロットはLEDランプによりアクセス状況を確認できる。パソコンとの接続はUSB 2.0で、ACアダプタを利用して外付けで利用するほか、デスクトップパソコンの5インチベイへの内蔵も可能。


 なお、同社ではDVCPRO P2の商品化にあわせてノンリニア関連製品メーカーとの連携も図っていく。協力メーカーは、Avid TechnologyやDAYANG、PINNACLE SYSTEMS、Quantel、Thomson Grass Valleyなど。

□松下電器のホームページ
http://matsushita.jp/
□ニュースリリース
http://panasonic.biz/sav/news/040225/040225_02.html
□製品情報
http://panasonic.biz/sav/
□関連記事
【1月9日】2004 International CESレポート 【松下編】
EPG付き低価格DIGA、HD伝送向け電力線通信技術など
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040109/ces05.htm

(2004年2月25日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


00
00  AV Watchホームページ  00
00


Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.