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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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三菱電機株式会社は10日、デジタル家電に関する発表会を開催した。250GB HDD搭載のハイブリッドレコーダなど、DVDレコーダ5モデルを5月21日より順次発売する。 ハイブリッドレコーダ3モデル、VHS/DVDレコーダ1モデル、DVD単体レコーダ1モデルが用意される。価格は全てオープンプライス。
■ DVR-HE700/HE600/HE500
DVR-HE700は250GB、HE600は160GB、HE500は80GB HDDを搭載したハイブリッドレコーダ。HE700のみ、BSアナログチューナを内蔵する。 HDD容量とBSアナログの有無、ボディカラー以外の仕様は共通で、記録メディアはHDDとDVD-R/RW。DVD-RWはCPRMに対応し、HDDに録画した番組のムーブも可能。再生はDVDビデオ、DVD-R/RWのほか、DVD-RAM(カートリッジ無し)にも対応する。
最大の特徴は、電源投入から約1.5秒で録画開始する「1.5秒高速録画スタート」機能を搭載すること。同社では業界最速としており、発表会では他社製品との比較デモも行なわれた。 また、地上波EPG(G-GUIDE)を搭載し、EPG画面は複数チャンネルを同時に表示できる。さらに、ユーザーの録画履歴を学習する「おすすめ番組検索」機能も備えているほか、EPG録画時には30/60分の延長設定が可能な「スポーツ延長対応録画」設定も可能。EPG番組検索用のキーワード登録も行なえる。 Gコード予約にも対応。また、毎週/毎日録画設定を一時的に解除する「予約スキップ」機能も備えている。
また、DVDに書き出した番組の情報も管理できる「バーチャルライブラリー」機能も搭載。DVDディスクを連番で管理し、書き出し履歴が確認できるほか、キーワードよるディスクの検索も可能。 エンコーダなどの基本コーデックLSIは、ルネサステクノロジ製。3次元Y/C分離や3次元NR、デジタルTBCなどの高画質化回路も搭載する。 記録モードはXP/SP/LP/EPの4モードが用意され、選択した録画モードの画質が確認できる「画質チェック」機能も備えている。XPモードはリニアPCM音声もサポートする。ドライブはDVD-R 6倍速、DVD-RW 4倍速記録に対応。HDD録画した映像のDVDへの高速ダビングにも対応し、EPモードで録画時にはDVD-Rへ最高36倍速のダビングが可能となっている。なお、高速ダビング時には、再生や録画などの操作は受け付けないが、ダビング前に設定済みの録画予約は実行される。 番組音声のモノラル/ステレオを検知し、モノラル音声の本編だけを並べたプレイリストを自動的に作成できる「オートカットプレイリスト」機能も備えている。編集はGOP単位のほか、フレーム単位編集も可能。ただし、フレーム単位編集を行なった場合は、再エンコードが生じるため高速ダビングは行なえない。また、レート変換ダビングも可能となっているが、この場合も再エンコードを伴うため、設定済みの録画予約を含め、全ての操作は行なえない。
■ DVR-S300/T100
DVR-S300はVHS一体型のDVDレコーダ。記録メディアは、DVD-R/RWとVHS。 チューナは地上アナログ放送とCATVに対応。DVD/VHSともにGコードによる録画予約に対応し、予約番組数は8番組/年。録画モードはXP(1時間)/SP(2時間)/LP(4時間)/EP(6時間)のほか、8時間モードと10時間モードも用意される。 ビデオ部はS-VHSの簡易再生に対応。プログレッシブ出力が可能となっている。
DVR-T100は単体型のDVDレコーダ。記録メディアはDVD-R/RW。「S300」と同様にGコード予約に対応し、8番組/年の予約が可能となっている。DVDビデオ再生時にはプログレッシブ出力に対応する。
発表会では、同社執行役副社長 リビング・デジタルメディア事業本部長の大草文夫氏が、同社のデジタル家電戦略を解説。アテネオリンピックを前に、DVDレコーダやリアプロジェクションテレビを本格的に市場投入していくことを明らかにした。 リビング・デジタルメディア事業本部では、テレビ、デジタル家電、産業映像機器などの「デジタルメディア事業」と、換気扇や住宅機算などの「電材住設事業」、白物家電の「家事家電事業」、エアコンなどの「空調・冷熱事業」の4つのドメインを定義。このうちデジタルメディア事業ドメインで、デジタル家電市場に本格的に参入する。 同社のデジタル家電戦略では、「日米デジタル家電市場で、独自技術により差別化できる領域に集中展開する」としており、高解像度の映像処理技術やカラーマネージメント、映像圧縮、画像認識技術などの同社独自技術を生かす領域と考え、DVDレコーダとリアプロジェクションテレビを市場投入するという。 また、レコーダ市場では「無理な低価格化などにより、シェア拡大を狙うことは無い」としながらも、「今が絶好の機会。速やかに、他社にキャッチアップしたい」と意気込みを語った。 今回発表された「楽レコ」では、「これまでのレコーダの使いにくさを克服した」とし、1.5秒高速起動録画などの特徴をアピール。なお、楽レコの開発/生産では、船井電機と協業。船井電機の製造力を生かし、コストの低減を図るほか、三菱電機51%、船井電機49%出資の香港 嘉宝電機有限公司(DIGITEC)での製造も行なう。
続いて、リビング・デジタルメディア事業本部 デジタルメディア事業統括本部長の古賀良男氏が「楽レコ」のコンセプトを解説した。 古賀本部長は、「DVDレコーダの普及率が10%を超え本格的な普及期に入ったことから、ビデオからの買い替え層をターゲットとした」とし、“楽レコ”のネーミングについては、「楽に使えて、楽しいレコーダ」と説明する。 「快適」、「簡単・便利」、「キレイ」の3つのキーワードをテーマに、楽レコの新機能を解説し、高速性やEPGなど、ユーザーニーズに合わせた製品開発を行なったことをアピールした。
なぜ今春の製品投入なのか? との質問には、「オリンピックがあるから(古賀氏)」と回答。また、デジタル家電市場参入の理由については「しばらくAV機器からから退いていたが、家電業界でのプレゼンスを示していく上で、どうしても必要と判断した」という。 また、薄型テレビについては「詳細は5月に発表する」という。製品化予定のリアプロジェクションテレビについては、「“暗さ”、“大きさ”など従来のリアプロジェクションテレビで指摘されていた欠点も解消できるようになった。日本の市場に合った製品の投入を考えている(古賀氏)」と説明。方式については「DLP、LCOSのどちらに絞るということは現時点ではないが、DLPを中心に考えている」という。 □三菱電機のホームページ (2004年3月10日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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