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三菱電機、「楽レコ」シリーズでDVDレコーダに本格参入
-ハイブリッド機はEPG搭載。五輪前に薄型テレビ参入


5月21日より順次発売

標準価格:オープンプライス

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     Tel.0120-139-365


 三菱電機株式会社は10日、デジタル家電に関する発表会を開催した。250GB HDD搭載のハイブリッドレコーダなど、DVDレコーダ5モデルを5月21日より順次発売する。

 ハイブリッドレコーダ3モデル、VHS/DVDレコーダ1モデル、DVD単体レコーダ1モデルが用意される。価格は全てオープンプライス。

  型番 特徴 店頭予想価格 発売日
ハイブリッド DVR-HE700 250GB HDD、DVD-R/RW
BSアナログチューナ
13万円前後 5月21日
DVR-HE600 160GB HDD、DVD-R/RW 10万円前後
DVR-HE500 80GB HDD、DVD-R/RW 8万円前後
VHS一体型レコーダ DVR-S300 DVD-R/RW、VHS 6万円前後 6月21日
単体機 DVR-T100 DVD-R/RW 5万円前後 5月21日


■ DVR-HE700/HE600/HE500

DVR-HE700/HE600/HE500

 DVR-HE700は250GB、HE600は160GB、HE500は80GB HDDを搭載したハイブリッドレコーダ。HE700のみ、BSアナログチューナを内蔵する。

 HDD容量とBSアナログの有無、ボディカラー以外の仕様は共通で、記録メディアはHDDとDVD-R/RW。DVD-RWはCPRMに対応し、HDDに録画した番組のムーブも可能。再生はDVDビデオ、DVD-R/RWのほか、DVD-RAM(カートリッジ無し)にも対応する。


DVR-HE700 DVR-HE600 DVR-HE500

1.5秒高速録画スタートの解説

 最大の特徴は、電源投入から約1.5秒で録画開始する「1.5秒高速録画スタート」機能を搭載すること。同社では業界最速としており、発表会では他社製品との比較デモも行なわれた。

 また、地上波EPG(G-GUIDE)を搭載し、EPG画面は複数チャンネルを同時に表示できる。さらに、ユーザーの録画履歴を学習する「おすすめ番組検索」機能も備えているほか、EPG録画時には30/60分の延長設定が可能な「スポーツ延長対応録画」設定も可能。EPG番組検索用のキーワード登録も行なえる。

 Gコード予約にも対応。また、毎週/毎日録画設定を一時的に解除する「予約スキップ」機能も備えている。


メニュー画面 EPGはG-GUIDE。複数チャンネルの表示が可能となっている
バーチャルライブラリー機能。ディスクのナンバーを指定し管理ができる 編集機能

 また、DVDに書き出した番組の情報も管理できる「バーチャルライブラリー」機能も搭載。DVDディスクを連番で管理し、書き出し履歴が確認できるほか、キーワードよるディスクの検索も可能。

 エンコーダなどの基本コーデックLSIは、ルネサステクノロジ製。3次元Y/C分離や3次元NR、デジタルTBCなどの高画質化回路も搭載する。

 記録モードはXP/SP/LP/EPの4モードが用意され、選択した録画モードの画質が確認できる「画質チェック」機能も備えている。XPモードはリニアPCM音声もサポートする。ドライブはDVD-R 6倍速、DVD-RW 4倍速記録に対応。HDD録画した映像のDVDへの高速ダビングにも対応し、EPモードで録画時にはDVD-Rへ最高36倍速のダビングが可能となっている。なお、高速ダビング時には、再生や録画などの操作は受け付けないが、ダビング前に設定済みの録画予約は実行される。

 番組音声のモノラル/ステレオを検知し、モノラル音声の本編だけを並べたプレイリストを自動的に作成できる「オートカットプレイリスト」機能も備えている。編集はGOP単位のほか、フレーム単位編集も可能。ただし、フレーム単位編集を行なった場合は、再エンコードが生じるため高速ダビングは行なえない。また、レート変換ダビングも可能となっているが、この場合も再エンコードを伴うため、設定済みの録画予約を含め、全ての操作は行なえない。

DVR-HE700の背面。DVD-HE600/500ではBSアナログチューナが省かれる DVR-HE700のリモコン

【主な仕様】
 DVR-HE700DVR-HE600DVR-HE500
実売価格約13万円約10万円約8万円
発売日5月21日
HDD250GB160GB80GB
録画ディスクDVD-RW
DVD-R
HDD
受信チャンネルVHF1~12ch
UHF13~62ch
CATV C13~C63ch
BSアナログ
VHF1~12ch
UHF13~62ch
CATV C13~C63ch
入出力 映像入力S映像×3系統
コンポジット×3系統
映像出力D2×1系統
S映像×2系統
コンポジット×2系統
音声入力アナログ×3系統
音声出力光デジタル×1系統
アナログ×2系統
消費電力31W
(待機時2.7W)
28W
(待機時2.4W)
27W
(待機時2.4W)
外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
425×330×72mm
重量約5.6kg約5.5kg


■ DVR-S300/T100

DVR-S300

 DVR-S300はVHS一体型のDVDレコーダ。記録メディアは、DVD-R/RWとVHS。

 チューナは地上アナログ放送とCATVに対応。DVD/VHSともにGコードによる録画予約に対応し、予約番組数は8番組/年。録画モードはXP(1時間)/SP(2時間)/LP(4時間)/EP(6時間)のほか、8時間モードと10時間モードも用意される。

 ビデオ部はS-VHSの簡易再生に対応。プログレッシブ出力が可能となっている。


DVR-T100

 DVR-T100は単体型のDVDレコーダ。記録メディアはDVD-R/RW。「S300」と同様にGコード予約に対応し、8番組/年の予約が可能となっている。DVDビデオ再生時にはプログレッシブ出力に対応する。


【主な仕様】
 DVR-S300DVR-T100
実売価格約6万円約5万円
発売日6月21日5月21日
録画メディアDVD-RW
DVD-R
VHS
DVD-RW
DVD-R
受信チャンネルVHF1~12ch
UHF13~62ch
CATV C13~C63ch
Gコード予約○(DVD/ビデオ)
予約番組数8番組/年
入出力 映像入力S映像×2系統
コンポジット×2系統
S映像×2系統
コンポジット×2系統
映像出力D2×1系統
S映像×1系統
コンポジット×1系統
D2×1系統
S映像×1系統
コンポジット×1系統
音声入力アナログ×2系統 アナログ×2系統
音声出力光デジタル×1
同軸デジタル×1
アナログ×2系統
光デジタル×1
同軸デジタル×1
アナログ×2系統
消費電力32W
(待機時3.6W)
21W
(待機時3.0W)
外形寸法
(幅×奥行き×高さ)
435×264.9×99.5mm435×297×66mm
重量約4.3kg約2.7kg


大草文夫 リビング・デジタルメディア事業本部長

 発表会では、同社執行役副社長 リビング・デジタルメディア事業本部長の大草文夫氏が、同社のデジタル家電戦略を解説。アテネオリンピックを前に、DVDレコーダやリアプロジェクションテレビを本格的に市場投入していくことを明らかにした。

 リビング・デジタルメディア事業本部では、テレビ、デジタル家電、産業映像機器などの「デジタルメディア事業」と、換気扇や住宅機算などの「電材住設事業」、白物家電の「家事家電事業」、エアコンなどの「空調・冷熱事業」の4つのドメインを定義。このうちデジタルメディア事業ドメインで、デジタル家電市場に本格的に参入する。

 同社のデジタル家電戦略では、「日米デジタル家電市場で、独自技術により差別化できる領域に集中展開する」としており、高解像度の映像処理技術やカラーマネージメント、映像圧縮、画像認識技術などの同社独自技術を生かす領域と考え、DVDレコーダとリアプロジェクションテレビを市場投入するという。

 また、レコーダ市場では「無理な低価格化などにより、シェア拡大を狙うことは無い」としながらも、「今が絶好の機会。速やかに、他社にキャッチアップしたい」と意気込みを語った。

 今回発表された「楽レコ」では、「これまでのレコーダの使いにくさを克服した」とし、1.5秒高速起動録画などの特徴をアピール。なお、楽レコの開発/生産では、船井電機と協業。船井電機の製造力を生かし、コストの低減を図るほか、三菱電機51%、船井電機49%出資の香港 嘉宝電機有限公司(DIGITEC)での製造も行なう。

他社と差別化できる領域で製品展開 アテネオリンピック前にPDPなどの薄型テレビを投入 船井電機と開発製造協力

古賀良男 デジタルメディア事業統括本部長

 続いて、リビング・デジタルメディア事業本部 デジタルメディア事業統括本部長の古賀良男氏が「楽レコ」のコンセプトを解説した。

 古賀本部長は、「DVDレコーダの普及率が10%を超え本格的な普及期に入ったことから、ビデオからの買い替え層をターゲットとした」とし、“楽レコ”のネーミングについては、「楽に使えて、楽しいレコーダ」と説明する。

 「快適」、「簡単・便利」、「キレイ」の3つのキーワードをテーマに、楽レコの新機能を解説し、高速性やEPGなど、ユーザーニーズに合わせた製品開発を行なったことをアピールした。

「楽レコ」ロゴ ユーザーの声を取り入れ製品化

会場で展示された60型DLPリアプロジェクションテレビ「LVP-60XT20」

 なぜ今春の製品投入なのか? との質問には、「オリンピックがあるから(古賀氏)」と回答。また、デジタル家電市場参入の理由については「しばらくAV機器からから退いていたが、家電業界でのプレゼンスを示していく上で、どうしても必要と判断した」という。

 また、薄型テレビについては「詳細は5月に発表する」という。製品化予定のリアプロジェクションテレビについては、「“暗さ”、“大きさ”など従来のリアプロジェクションテレビで指摘されていた欠点も解消できるようになった。日本の市場に合った製品の投入を考えている(古賀氏)」と説明。方式については「DLP、LCOSのどちらに絞るということは現時点ではないが、DLPを中心に考えている」という。


□三菱電機のホームページ
http://www.mitsubishielectric.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2004/0310.htm
□製品情報(DVR-HE700)
http://www.mitsubishielectric.co.jp/dvd/premium/he700_i.html
□製品情報(DVR-HE600)
http://www.mitsubishielectric.co.jp/dvd/premium/he600_i.html
□製品情報(DVR-HE500)
http://www.mitsubishielectric.co.jp/dvd/premium/he500_i.html
□製品情報(DVR-T100)
http://www.mitsubishielectric.co.jp/dvd/premium/he700_i.html
□関連記事
【2002年9月30日】三菱、プログレッシブ出力対応のHDD内蔵DVDレコーダ
~映画記録用の24F録画にも対応
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020930/mitsu.htm

(2004年3月10日)

[AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]


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