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パイオニア、「HDDサイバーナビ」の2004年モデル4機種
-HDD+CPUユニットを取り外し、家のテレビで利用


CMに登場するエージェント機能をイメージした3人のキャラクター
6月下旬より順次発売

標準価格:220,500円~388,500円

連絡先:カスタマーサポートセンター
    Tel.0070-800-8181-11


 パイオニア株式会社は、HDDカーナビゲーションシステム「HDDサイバーナビ」の2004年度モデルを4機種発売する。内訳は7型ワイド液晶ディスプレイを採用したインダッシュタイプのHDDナビを2機種、オンダッシュタイプを1機種、HDDナビとDVDドライブのみのユニット1機種。各モデルの発売時期と価格は下図の通り。

仕様 型番 価格 発売時期
7型ワイドタッチパネル
(インダッシュタイプ)
TV/DVDビデオ/MD/CD
チューナ/DSP/HDDナビ
AVIC-ZH900MD 388,500円 6月下旬
7型ワイドタッチパネル
(インダッシュタイプ)
TV/DVDビデオ/CD
チューナ/DSP/HDDナビ
AVIC-ZH900 367,500円
7型ワイドタッチパネル
(オンダッシュタイプ)
TV/DVDビデオ/CD
チューナ/HDDナビ
AVIC-XH900 315,000円
DVDビデオ/MD/CD
チューナ/DSP/HDDナビ
AVIC-H900 220,500円 7月下旬

 いずれのモデルも30GBのHDDを搭載しており、ナビゲーション機能は共通。「AVIC-ZH900MD」のみMDデッキを搭載し、そのほかのモデルはDVD/CDデッキのみとなる。また、オンダッシュタイプの「AVIC-XH900」と、液晶ディスプレイを省いた「AVIC-H900」は、車内の音響を補正するDSPを装備していない。

 前モデル同様、ドライバーの行動を予測、先回りして必要な情報を提示する「エージェント」機能を搭載。さらに、HDDに収録したデータを基に、指定した日時の渋滞予測を行なう機能を新たに装備した。ドライバーの嗜好に会わせたプランを提案する「ドライブプランナー」は、日帰りだけでなく、宿泊プランにも対応した。

AVIC-ZH900MD AVIC-ZH900MDはディスプレイ、操作パネル共に電動式の開閉機構を採用している

 AV機能面では、HDDの容量が前モデルの20GBから30GBに大容量化。ATRAC3形式で従来より500曲多い2,000曲を記録できる。また、CDからHDDへのリッピングも2倍速から4倍速に高速化。リッピング中でも楽曲を聴くことができる。

AVIC-ZH900 AVIC-XH900

ドライバーの気分に合わせた選曲をしてくれるという「フィーリングプレイ」機能

 なお、エージェント機能は音楽再生も管理しており、ドライバーの感覚に合わせてHDD内の楽曲を自動的に選曲する「フィーリングプレイ」機能を装備。「明るい」、「ノリがいい」、「静かな」、「かなしい」、「癒される」の5種類のフィーリングから気分に合うものを選択すると、DSPがキーやビート、コード、音圧などからマッチした楽曲をピックアップしてくれるという。

 DVD/CDドライブ部は、DVDビデオの再生だけでなく、MP3/WMAファイルを収録したCD-R/RWディスクの再生にも対応。ZH900MD/ZH900は「オートタイムアライメント」と「オートイコライザ」機能を装備し、数分で全366ステップのチューニングを自動で行ない、最適な音響空間を作り出すという。なお、両モデルは別売の5.1ch対応DSPユニット「DEQ-P9」のダイレクトコントロールにも対応している。

 また、HDDとCPUは「ブレインユニット」と呼ばれる小型ユニットにまとめられており、筐体から取り外して、車から家の中へ持ち込める。いずれのモデルにも家庭内でブレインユニットをマウントするための「リビングキット」を同梱しており、テレビと接続することで、地図の閲覧やドライブプランの作成、HDD内に保存された楽曲の再生も可能。アナログライン入力も装備しており、コンポなどから録音することもできる。

取り外したブレインユニット リビングキット。アナログ音声入出力とS映像出力、コンポジット出力、USB端子を装備。USB端子には、USB-Ethenetアダプタ(別売り)が接続できる

 リビングキットにはUSB端子も備えており、市販のUSB-Ethenetアダプタを接続することが可能。CDDB、天気予報、有料のイベント情報などのデータをダウンロードできる。また、将来的にはブロードバンド経由での地図データや内部プログラムのアップデートサービスも予定しているという。なお、現在のところ、USB端子はUSB-Ethenetアダプタ以外は接続できない。

ブレインユニットにはHDDも含まれているため、車から家に持ち運ぶための専用ケースも用意している リビングキットに同梱しているリモコン ドライブ前に走行のシミュレートができる

「ソリッドシティマップ」は地面の起伏なども忠実に再現した

 ネットワーク機能では、オプションの専用ケーブルを介してFOMAやCDMA 1Xなどの次世代携帯電話も利用可能。さらに、ナビゲーション自体にCFスロットを装備しており、PHS通信カードなども利用できる。なお、Windows CEをベースにした車載端末向け組込OS「Windows Automotive」を採用しているため、CFスロット対応のBluetoothアダプタなどの導入も検討しているという。

 ナビゲーション機能は、1秒間に10回のペースで行なわれるマップマッチングなどを利用し、さらに精度を向上。大都市の中心部や一部の高速道路では、街並みを3Dで再現した「ソリッドシティマップ」が利用でき、建物の高さや外壁、看板、信号機、歩道橋などのオブジェクトだけでなく、地面の起伏なども忠実に再現しているという。


■ ドライバーの生活全体に欠かせない存在へ

 モーバイルエンタテイメントカンパニーの須藤民彦プレジデントは新モデルについて、「昨年導入したエージェント機能をさらに強化し、市場を牽引するにふさわしい製品になった。車とホームをシームレスに繋ぐ機能も備えており、車に乗っていない時でもドライバーをサポートする。カーナビはドライバーの生活全体に欠かせないものになるだろう」と、魅力をアピールした。

モーバイルエンタテイメントカンパニーの須藤プレジデント チューナを2基搭載することで、13セグメントの地上デジタル放送を車で受信できるというチューナの試作機が参考出品されていた

 また、須藤プレジデントは3月からアメリカでもカーナビ市場に本格参入したことを明らかにし、「現在はDVDナビのみを展開しているが、当然HDDナビの投入も考えている。アメリカ以外の国々への展開も検討しており、カーナビはグローバルビジネスの段階に入った」とし、国内製品で得たノウハウを活かして今後は積極的に海外展開を進める考えを示した。


□パイオニアのホームページ
http://www.pioneer.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.pioneer.co.jp/press/release442-j.html
□関連記事
【2003年5月7日】パイオニア、意志を持った“エージェント”搭載のHDDナビ
-HDDにATRAC3で2倍速録音が可能に
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20030507/pioneer1.htm

(2004年5月12日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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