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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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キヤノン株式会社は、DVカメラ「IXY DV」シリーズの「IXY DV M3 KIT」と、FV M100の上位モデル「FV M20 KIT」の2機種を発売する。価格はどちらもオープンプライス。店頭予想価格と発売時期は、M3が7月中旬で12万円前後、M20が6月中旬発売で11万円前後の見込み。
■ IXY DV M3 KIT
2003年9月に発売された「IXY DV M2 KIT」の後継モデル。M2同様、RGB原色フィルターの総画素数220万画素1/3.4型CCDと、同社独自のカメラ信号処理LSI「DIGIC DV」を搭載する。
レンズは光学10倍のズームレンズを搭載。筐体はM2より約10mm低くなり、外形寸法は約53×101×107mm(幅×奥行き×高さ)。本体のみの重量は約470g。カラーリングはシルバーを基調としており、指紋がつきにくい鏡面仕上げのフロントパネルを採用。さらに、撮影時に小指をかけてホールディングを安定させるホールドグリップや、誤操作が少ないというワンフィンガースイッチなどを備えている。 従来モデルでも16:9で撮影するワイドテレビモードを搭載していたが、4:3撮影時の有効画素1,280×960ドット(123万画素)から上下をカットして切り出す方式ではなく、1,568×882ドット(138万画素:手ぶれ補正ON時)、1,632×918ドット(150万画素:手ぶれ補正OFF時)で撮影可能で、手ぶれ補正もON/OFFが選択できるようになった。
画質面では、様々なシーンに合わせて最適な色合いを再現するという「アドバンストカラーコントロールシステム」を搭載。雨の日の撮影などでも、人物の肌を鮮やかに表現し、より記憶色に近い映像が撮影できるという。 また、世界初となるグラデーションを持ったNDフィルタを搭載。通常、光量が多い時はレンズの絞りと合わせてNDフィルタをON/OFFを行なうが、その際に起こる回折で解像度が低下していた。新開発のフィルタは透明な部分から濃い部分までグラデーションを持っており、どのような明るさでも解像度が劣化しないという。 さらに、ゲインアップ時に発生するノイズを低減するローノイズ信号処理にも新技術を投入。また、動きの自然さを優先する場合はオートスローシャッターをOFFにし、ノイズ低減を優先する場合はONにするなど、任意に選択できるようになった。音質面も新開発のLSIでフルデジタル処理を行なっている。 また、同社のデジタルカメラ技術を導入した「写真DV」として、静止画撮影機能も重視。静止画専用の回路を設けることで、デジタルカメラに迫る画質を実現したという。解像度1,280×960ドット時でも秒間5コマが撮影できる高速連射機能も装備。従来の横長トリミングに加え、縦方向のトリミングも可能。押し続けると撮影した画像を表示し続けられるフォトレビュー機能などの機能も追加している。 写真撮影用に、デジタルカメラのIXYシリーズにも搭載しているというフラッシュモジュールを内蔵。さらに、動画撮影用に従来の4倍の明るさを持つという白色LEDも装備している。また、同ライトからの光を円形に誘導するプリズム機構を持ったマクロ撮影用のリングライトアダプタも同梱する。
本体にMMC/SDカードスロットを内蔵し、JPEGとMPEG-4の記録も可能。解像度は静止画が1,632×1,224/1,280×960/640×480ドット、MPEG-4形式の動画が352×288ドット/15fps、176×144ドット/15fps。付属のバッテリを利用した際の連続使用時間は、ビューファインダー使用時で約1時間30分。液晶モニタ使用時で約1時間15分。
PCとの連携はi.LINKの入出力に加え、新たにUSB 2.0のハイスピードに対応。付属のドライバをインストールすることで、DVからのストリーミング再生も可能。USB 2.0 ハイスピードの対応OSはWindows XPのみ。PictBridgeもサポートする。
なお、購入キャンペーンとして、6月11日から10月11日まで、M3とM20の購入者を対象に、ユーリードのDVDオーサリング/ライティングソフト「Movie Writer Advance for Canon」が無料でダウンロードできるキャンペーンを実施する。Movie Writer Advance for CanonはMovie WriterからAC3プラグインを省き、ディスクレーベル印刷機能などを追加したもの。
■ FV M20 KIT
FV M100の上位機種にあたる新シリーズの第1弾モデル。非球面レンズを使った光学14倍のズームレンズを搭載しており、筐体は横型。M3と同じくRGB原色フィルターの総画素数220万画素1/3.4型CCDと、「DIGIC DV」を搭載する。
動画/静止画の撮影解像度や、グラデーション仕様のNDフィルタ、アドバンストカラーコントロールシステム、ローノイズ信号処理、音声用の新開発LSIなど、M3と主な仕様は同じ。静止画用のフラッシュモジュールとビデオ用ライトを装備するが、マクロリングライトは付属しない。 筐体側面にはレンズ部を浮き立たせるようなレリーフラインを採用。輝度の高いメタリック塗装を施すことで、高級感を出したという。さらに、レンズリング部分などは金属パーツ。グリップハンドルは滑り難いという「エラストマー」を採用している。 付属の充電池を使用した際の連続使用時間はM3と同じ。外形寸法は約77×82×134mm(幅×奥行き×高さ)。重量は本体のみで約585g。DV、映像・音声入出力、S映像入出力、外部マイク入力、ヘッドフォン端子に加え、USB端子も備えているが、USB 2.0ハイスピードには対応していない。
■ メダル獲得宣言
コンスーママーケティングカンパニーの芦澤光二プレジデントは、シドニーやアトランタなど、過去のオリンピックを振り返り「オリンピックが行なわれる年はDVカメラの売上が非常に良く伸びる」と解説。市場拡大を前年比108%と予測したうえで、「このチャンスに魅力的な2製品を投入することで、前年比176%の売上を見込んでいる」と期待を語った。
さらに、「何色かは明言しないが、今年はメダルを獲得したい」と、現在4位のシェアからランクアップを目指した「メダル獲得宣言」を行なった。
また、全体的な目標として「8兆円規模と言われる家電市場の中で、ホームデジタルフォト市場は約1兆2,000億円。その中で、撮影からプリントアウトまで豊富な製品群を持つ強みを活かし、25%程度のシェアを獲得していきたい。また“デジタルフォトと言えばキヤノン”というイメージ作りも引き続き行なっていく」と、広告展開についても説明した。
さらに、「写真DV」というキーワードを掲げ、静止画撮影機能を強化した新モデルについて「DVカメラの戦場は三国志のような激しい勢力争いになりつつある。その中で、付加価値としてデジタルカメラの機能が必要とされている。これはカメラを60年以上作ってきたキヤノンにとって大きな追い風だ」と語った。
□キヤノンのホームページ
(2004年6月1日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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