◇ 最新ニュース ◇
|
||
【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
||
|
株式会社ソリッドアコースティックスは、正12面体のエンクロージャに12個のユニットを取り付けた無指向性スピーカー「SA-355i」と、専用のアコースティックイコライザ「SA-E355」を6月10日に発売する。価格はどちらもオープンプライス。SA-355iは1本単位の販売で、店頭予想価格は4万円強。SA-E355は2万円程度で、SA-355i 2本と、SA-E355 1台で計10万円程度の見込み。 SA-355iは、正12面体のアルミダイキャスト製エンクロージャを採用した無指向性スピーカー。各面に5cm径のフルレンジユニットを合計12個搭載しており、360度すべての方向に均等に音を放出する。
人間の声や楽器など、自然界には「点音源・無指向性」の音が多い。そのため、スピーカーにおける理想の形は「質量を持たない点音源」と言われている。SA-355iはこの理想を仮想的に実現したというスピーカー。各ユニットの軸が12面体エンクロージャの中心で点を結ぶため、そこに仮想の点音源が発生。そこから360度に音が放出される。 そのため、通常のスピーカーのように、前面の音圧が高く、左右や背後が低いといった状態にならず、部屋の中をほぼ均一な音圧レベルで満たすことができる。また、自然界の音の発生・伝播の仕組みと同じため、リアルな音像の定位が得られ、リスニングポイント/エリアが限定されないという利点もあるという。
CDプレーヤーなどと接続し、通常のオーディオ用スピーカーとして利用できるほか、ホームシアターなどのサラウンドスピーカー、パーティー会場のBGM用スピーカーとしても使用可能。さらに、コンサートホールや体育館、交通機関などの公共施設、テーマパークやライブハウス、喫茶店や美容院などの商業施設などでの利用も想定している。
なお、通常の音楽信号を、12面体スピーカーに適したものにカスタマイズする専用のアコースティックイコライザ「SA-E355」も用意する。RCAのアナログ入出力を2系統用意しており、2台のスピーカーに対応可能。同社は「インストーラが判断した場合を除き、通常の家庭でオーディオやシアターに利用する場合は、同イコライザを追加したほうが、よりリアルな音を楽しめる」としている。
入力端子は6.3mmのモノラルヘッドフォン端子を採用。スピーカー側がヘッドフォン、アンプ側が通常のスピーカーケーブルになっている専用コードが付属する。インピーダンスは6Ω。最大許容入力は80W。外形寸法は170×170×170mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約2.5kg。オプションで卓上スタンドや天吊り/壁掛け用金具などを用意。卓上スタンドは1,000円前後の見込み。
■ 新しい音響空間を提供する 製品の開発も担当している川上厳社長は、「新しい音響空間の心地よさや楽しみ方を提案することと、パブリックスペースの音環境を向上させることが我が社の企業理念」と説明。
さらに「12面体のスピーカーは以前から存在していたが、ホールの音響計測など、一部で利用される高価なシステムだった。SIKKIM(2本1組+イコライザ:330,750円)というコンシューマも意識した製品も販売しているが、SA-355iは生産体制を見直し、普及価格を実現した。多面体スピーカーが創造する新しい音の心地良さを手軽に楽しんでほしい」と新製品にかける想いを語った。
また、公共施設や店舗での利用については「1本で全方向をカバーでき、間接音も効率的に使うため、スピーカーとの距離によって発生する音の減衰感が少ない。つまり、少ないスピーカーで、どこでも明確に聞こえる環境を構築できる」と利点を解説。設置やメンテナンスのコスト削減に繋がるとアピールした。
□ソリッドアコースティックスのホームページ
(2004年6月10日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved. |
|