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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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ソニーは、ハイエンドブランド「QUALIA(クオリア)」の新ラインナップとして、民生用テレビとしては世界で初めてLEDバックライトを搭載した液晶テレビ「QUALIA 005」を11月10日に発売する。46V型の「KDX-46Q005」と40V型の「KDX-40Q005」の2機種を用意し、価格は46V型が110万2,500円、40V型が84万円。 なお、同ブランドの製品はこれまで受注生産品として、東京・銀座のソニービルと、大阪・心斎橋のソニータワーにある専用の販売窓口で注文を受け付けていたが、今回のQUALIA 005はベガシリーズの上位ラインナップとして展開。具体的な生産台数や販売店名は「調整中」として明らかにされなかったが、一般店舗での販売も行なわれるという。
液晶のバックライトシステムにRGBのLEDを使用した、「トリルミナス」を採用した液晶テレビ。色域はNTSC比で105%、CCFL(冷陰極管)方式に近いsRGBと比較して150%の広さを実現。テレビ放送の色をより忠実に表示できるほか、デジタルカメラなどで撮影した静止画もより高画質で表示できるという。 ただし、LEDモジュールの消費電力はCCFLに比べ大きく発熱量が多いため、本体には冷却ファンが搭載されている。また、ディスプレイ部の消費電力も46V型が550W、40V型が470Wと、同日発表の液晶WEGAはもちろん、プラズマWEGA(50V型「KDE-P50HVX」は474W、42V型「KDE-P42HVX」は420W)をも上回っており、液晶のメリットの1つである省エネ性能は高くない。
液晶パネルは46V型がプログレッシブ表示に対応した1,920×1,080ドットのフルHDパネルを採用。40V型は同じくプログレッシブ表示をサポートする1,366×768ドットのパネルを使用している。パネル解像度以外の主な仕様は共通。
また、8月11日に発表されたハイビジョン映像向け画像処理技術「DRC-MFv2」を搭載。単純に画素を増やす線形補間方式とは異なり、デジタルマッピング処理を取り入れることで、質感や解像感を表現する細やかな信号を演算処理で作り出すという技術。
SD(標準テレビ)信号などをフルHD相当の解像度に引き上げるほか、HD信号に対しても、仮想信号との相関関係を演算処理で創り出し、「実際の風景に近いリアルな映像信号に変換する」(同社)としている。 ほかにも、純度の高いコンポーネント信号を生成するという「CCP3(コンポジット・コンポーネント・プロセッサー)」や、ソースに最適なコントラストを生み出し、ノイズも除去するという「IFP(イメージ・フォーマット・プロセッサ)」、より自然な映像を再現するという「新高画質パネルドライバ」なども搭載。DRC-MFv2と合わせて、同社はこれらの高画質回路を「ベガエンジンHD」と呼んでいる。 さらに、プレイステーション 2やPSXに採用されているLSI「エモーションエンジン」と「グラフィックス・シンセサイザ」を搭載。PSXと同様の高速インターフェイス「XMB(クロスメディアバー)」を採用しており、チャンネルや入力切替、各種設定などがストレスなく行なえるという。
また、このGUIに最適化された、新しいコンセプトのリモコンを同梱。携帯電話のように折り畳みが可能で、中央にジョイステックを備えている。折りたたんだ状態でも利用でき、その場合はチャンネルと音量などの操作ができる「簡単リモコン」として機能する。
開いた状態では、他社製品を含む、DVDレコーダやテレビ、ブルーレイレコーダなど、最大6種類の機器が操作できる。
チューナは地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、地上アナログチューナを各2基、計8基搭載したダブルチューナ仕様。HD放送の2画面表示なども可能なほか、10月1日に発売される160GBのHDDレコーダユニット「VRP-T5」と組み合わせれば、i.LINK経由でコピーワンスコンテンツのムーブも行なえ、録画中に録画済の別番組を再生したり、録画中に同じ番組の途中から再生を行なう追いかけ再生も利用できる。
EPGは、地上/BS/110度CS共に従来と同じだが、地上アナログ放送用にGガイドを搭載。番組表は専用の表示画面で確認できるほか、XMB画面でも番組名が表示される。 音響面では3ウェイ・10スピーカーシステムを採用。アンプは独自のデジタルアンプ「S-Masterサウンドエンジン」を搭載。最大出力は25W×2chと50W×1chの2.1chシステムとなっている。 筐体は「質実剛健」をテーマにしたというスパルタンデザインを採用。背面のヒートシンクなど、機能をデザインとして取り入れながら、アルミや透明パーツなどを配し、どの方向から見ても破綻のないデザインに仕上げたとしている。
入出力端子も両モデル共通で、映像入力端子は、D4、コンポーネント、HDMIを各2系統2端子、コンポジットとS映像を3系統3端子、D-Sub 15ピンを1系統1端子用意。映像出力はコンポジットとS映像を各1系統、1端子備える。音声出力は光デジタル、アナログ、サブウーファ出力、ヘッドフォンを各1系統1端子用意。さらに、USBを1系統1端子、i.LINKを3端子、EthernetやコントロールS入出力なども備える。 外形寸法と重量は、46V型のディスプレイ部が123.9×13×71.6cm(幅×奥行き×高さ)で59kg。40V型のディスプレイ部が110.7×12.9×64.2cm(同)で47.2kg。メディアレシーバ部は共通で、43×35×94cm(同)で9.6kg。メディアレシーバは80Wとなっている。
(2004年8月19日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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