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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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株式会社ナナオは、デジタルチューナ搭載の32V型など液晶テレビシリーズ「FORIS.TV」の新モデルを10月29日より発売する。 32V型IPSパネル採用の「VT32XD1」と、世界初のOCB方式23V型の液晶パネルを採用した「VT23XD1」が用意される。ともに、直販サイト「EIZO Direct」での直販を行なうほか、ヤナセやカッシーナの一部店舗でも展示している。直販価格は「VT32XD1」が445,200円、「VT23XD1」が336,000円。 モニター部とレシーバーユニットから構成される液晶テレビ。レシーバー部は共通で、地上/BS/110度CSデジタル放送に対応する。ボディカラーはフォリスブルー、シルバー、ブラックが用意される。
■ VT32XD1
「VT32XD1」は、IPS方式の32V型ワイドパネルを採用した液晶テレビ。パネル解像度は1,280×768ドット、視野角は上下/左右170度、輝度は600cd/m2。応答速度は約10ms。 モニター部とチューナユニットから構成される液晶テレビ。チューナや入出力端子はチューナユニットに統合されており、地上デジタル/BSデジタル/110度CSデジタルと、地上アナログ/CATVに対応する。パネルとユニットの接続は2本の専用ケーブルを介して行なう。
動画については、自然な映像と液晶パネルの応答速度向上を図る「ナチュラルオーバードライブ」により、「背景や被写体との遠近感をできる限り忠実に再現する」という。さらに、フレーム内で常時発光せずに非発光時間を設ける“黒挿入”を行なう「擬似インパルス駆動方式」を採用。視聴している人の網膜上の残像を低減して、人の知覚上の応答速度を向上させることで、動画ボケを改善しているという。 また、すべての入力映像を高解像度でサンプリングし、パネル解像度に合わせたスケーリングを行なう「リニアサンプリング方式」を採用した。入力信号から可変フィルタで必要な情報だけを抽出。その後、水平1,920ドットまでオーバーサンプリングし、後段のバックエンドプロセッサで、パネル解像度にあわせた1,280ドットに2/3リニアスケーリングを行ない出力することで、高画質化を図っているという。
地上アナログチューナにはゴーストリダクション回路や3次元Y/C分離回路などを搭載。地上アナログとデジタル放送の2画面表示機能も搭載している。内蔵スピーカーは10cmユニットと5cmユニットの2ウェイバスレフユニットを搭載。出力は18W×2ch(8Ω)。
左右35度のスイーベル機能も装備。パネル部の外形寸法/重量は1,080×340×548mm(幅×奥行き×高さ)/27.0kg。フロアスタンドやデジタル放送対応のリモコンが付属する。オプションでフロアスタンド「FFS-B01」も用意される。価格は98,000円。 レシーバー部は2モデル共通で外形寸法/重量は、320×330.5×90.3mm/5.3kg。i.LINK端子も2系統装備するほか、デジタル放送用のEthernetやV90モデムも内蔵する。また、PCカードスロットも装備し、SDメモリーカードやMMC、メモリースティックなどに記録されたJPEG画像の再生が可能。なお、動画再生などは利用できない。 入力端子は地上デジタル/アナログアンテナ入力と、BS/110度CSデジタルアンテナ入力、D4、コンポーネント、S映像×2、コンポジット×2、D-Sub15ピンを装備、出力はS映像、コンポジット、光デジタル×1、ヘッドフォン出力を装備する。
■ VT23XD1
1,280×768ドットワイドパネルを採用した23V型の液晶ディスプレイ。OCB方式の液晶パネルをテレビ用としては初めて採用し、応答速度は世界最速の5.5msを実現したという。視野角は上下左右170度。輝度は450cd/m2。 パネルの供給元については公表していないが、現在唯一OCB採用パネルの量産開始を発表している東芝松下ディスプレイテクノロジー製と思われる。
「VT32XD1」と同様に、「ナチュラルオーバードライブ」、「擬似インパルス駆動方式」、「リニアサンプリング方式」などの高画質化機能を搭載し、高画質化を図った。スピーカーユニットは8cm径のフルレンジ・バスレフ×2で、出力は12W×2ch。
パネル部の外形寸法は800×260×428mm(幅×奥行き×高さ)、重量は14.5kg。チューナーユニットは、「VT32XD1」と共通で、地上デジタル/BSデジタル/110度CSデジタル、地上アナログ/CATVに対応する。 また、3月より発売されてるDVDプレーヤー一体型23V型液晶テレビ「SC23XA1」のカラーバリエーションモデルも10月1日より発売される。新たにレッド(SC23XA1-RD)とグリーン(SC23XA1-GR)が用意され、価格は247,800円。 なお、10月1日から12月31日まで、FORIS.TV購入者にイタリアのキッチンウェア・ハウスウェアブランド「ALESSI」のアイテムをプレゼントする「FORIS.TV新製品発売キャンペーン」も実施する。
発表会では、同社カスタマーリレーション推進部の山口省一部長が新製品のコンセプトなどについて説明した。 FORIS.TVのコンセプトを“自然で忠実な映像”、“自然で聞き取りやすい音”、“存在感あるデザイン”などのキーワードで解説。さらに、新製品の特徴としてデジタルチューナ対応や、i.LINK対応などを挙げ「マルチソース対応を図った。特に、デジタルチューナの搭載については、3月発売のFORIS.TV(SC23XA1)発表時に一番質問/要望が高かった」という。 映像技術開発部 開発マネージャー 橋本雅之氏は、FORIS.TVに搭載した技術や、映像表現を中心に解説を説明した。 橋本氏は、「テレビの画作りでは3次元の映像表現が非常に難しいが、特に最近の液晶/PDPなどの固定画素テレビでは、シャープネスをかけてクッキリとした映像にしてしまう傾向がある。そうしたテレビでは、映像作家が遠近感を強調するために背景ボケを狙った場合でも、シャープネスをかけて平面的な映像にしてしまう」と現在の固定画素テレビの問題点を指摘した。 FORIS.TVでは、こうした極端な画作りを避け、「コンテンツに忠実な表現と、ディティールを追求した映像を目指す。“ボケ”を自然に忠実に再現する」とし、「擬似インパルス駆動方式」などについて説明。FORIS.TVの画作りのコンセプトを「Cinemablity --全ては映画のために」とまとめた。
なお、FORIS.TVの販路については、当面直販と一部店舗での展示販売のみにとどめるという。「量販店に行き届くような、大きな数量を売っていくという目標は立てていない。むしろカスタマーとの関係を強化しようと考えもあり、直接お客さんにアクセスできる直販にこだわった」という。 また、10月1日より東京・丸の内に開設するショールーム「EIZO GALLERIA TOKYO」の内覧もあわせて行なわれた。 □ナナオのホームページ (2004年9月30日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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