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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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HD DVD陣営は9月27日にHD DVDの普及を目指した「HD DVD プロモーショングループ」を設立。対するBlu-ray Disc Association(BDA)は10月4日に本格立ち上げを行ない、米メジャー映画会社のFOXが参加を発表した。両次世代フォーマットの激しい戦いは、5日に幕張メッセで開幕した「CEATEC JAPAN 2004」の会場でも繰り広げられている。 ここでは、各社のブースで公開されたブルーレイ、HD DVD関連製品を中心にレポートする。
■ パイオニア、ブルーレイとDVD±R/RWの両対応のPC用ドライブ パイオニアのブースでは、ブルーレイとDVD±R/RWの両方に対応したPC用内蔵型ドライブを展示。年末にかけて論理フォーマットが決定すると言われているBD-ROMにも対応を予定しているほか、BD-Rの2層記録もサポート。DVD+R DLの記録にも対応している。 記録速度はBD-R、BD-R RE(2層ディスク)ともに2倍速、DVD±Rが8倍速、DVD±RWが4倍速、DVD-R DLが2.4倍速。また、BD-ROMの読み込み速度は2倍速となっている。液晶素子を使った光学収差の最適化機能や、ディスクの厚みや波長の違いが引き起こす収差の補正機能も備えている。
詳しい発売時期は未定だが、同社は「BD-ROMを含む規格が決定次第、2005年のできるだけ早い段階でリリースしたい」としている。なお、同ドライブは単体デジタルレコーダにも転用できるため、「DVDとブルーレイの両方に対応したデジタルレコーダの開発も急ピッチで進んでいるというアピール」(同社)でもあるという。
同社は新製造方法を使用し、ブルーレイ用の青色光源とDVD用の赤色光源を1チップに集積した半導体レーザも提案。今後はDVDとブルーレイに両対応したピックアップの小型化を進めていく。
なお、同社のブースには単体のブルーレイレコーダも展示。試作機は2層記録に対応し、HDDを搭載しているというが、チューナなどの詳しい仕様などは未定。発売時期や価格も未定となっている。
■ シャープ、AQUOSブランドのブルーレイレコーダを参考出品 シャープのブースでは、AQUOSブランドのブルーレイレコーダを参考出品している。実動デモも行なわれており、近日中に発表、年内には発売するという。価格については未公開。
ブルーレイの記録/再生のほかDVD-R/RWの記録再生に対応する、チューナは、地上/BS/110度CSデジタル放送と地上アナログに対応。HDDやi.LINKの搭載については「コメントできない」という。なお、展示用のポップには「AQUOSハイビジョンレコーダー」と同社の液晶テレビシリーズの名前が冠してあるが、「ハイビジョンに対応するというイメージをより強調するため、ハイビジョンという言葉を連想する“AQUOS”という名と組み合わせた」という。
■ 三菱、大型筐体採用のブルーレイレコーダ
三菱電機のブースでは、城や宇宙ステーションを連想させる大型のブルーレイレコーダ試作機を展示。デザインはあくまで未定だが実動モデルで、ブルーレイの2層記録に対応。同筐体で録画したディスクを再生するデモを行なっている。
HDDの搭載など、詳しい仕様は未定。発売日や価格も未定だが、「ハイブリッドレコーダ“楽レコ”シリーズの上位モデルとして、HDD搭載のハイブリッドモデルなども検討している」とのこと。BD-ROM規格については、「既に対応を進めており、規格の決定を待っているような状態」だという。
■ 松下、100GB容量を実現する次世代多層ディスク技術 松下電器のブースでは、25GBの記録層を片面4層重ね、100GBの容量を実現する多層ディスク薄膜形成技術が参考展示されている。記録膜を形成後、UV樹脂シートを乗せ、信号を転写。スタンパを剥離した後、再びUV樹脂でカバー層を形成。以上の過程を繰り返すことで、多層ディスクが実現できるという。 なお、同技術を利用した場合、ディスク片面にHD映像を約9時間録画できるようになるとのこと
■ ソニー、BD-ROMプレーヤーやCD/DVD/BD対応光学ヘッドなどを展示 ソニーのブースではBD-ROMプレーヤーを展示。CeBITやインフォメーションセミナーで展示されたものと同じで、3波長記録/再生に対応した光学ヘッドは搭載していない。デモでは、BD-ROMに記録した「スパイダーマン 2」のトレーラーを再生。フォックスの参加やMGMの買収などが話題になっていることもあり、ブルーレイの普及に関して、映画ソフト面からのアプローチを印象付ける展示内容になっている。 なお、BD-ROMのソフトウェアの発売時期に関して同社は「ハリウッドの各スタジオと積極的に話し合いを行ない、2005年中にはソフトをリリース。2006年には本格的に展開していきたいと」と説明していた。 また、12月上旬よりサンプル出荷が開始される、ブルーレイ用の基幹デバイスも展示。ブルーレイ対応記録再生用光学ヘッド「KES-200A」や、青紫色レーザー光検出IC「CXA2700EM」などとともに、CD/DVD/BDの3フォーマットに対応した光学ヘッドも展示していた。
■ ビクター
ビクターも、2層記録に対応したブルーレイレコーダを参考展示。NA0.85のレンズを新たに開発したというが、展示機には搭載していない。実動モデルだが、詳しい仕様や発売日は未定。なお、ブルーレイディスクも1層、2層ともに参考展示している。
■ 三洋、HD DVDプレーヤーを展示 HD DVDのブースでは、各社のHD DVD関連展示を集め、展示を行なっている。その中に、三洋がHD DVDプレーヤーを参考展示している。実動モデルで、H.264とVC-1のデコードに対応。デモでは、H.264フォーマットのフルHD映像(12Mbps)の再生でもを行なっている。2005年の発売を予定しているが、詳しい発売日や仕様、価格は未定。 また、同ブースではNECのHD DVD/DVD対応PC用外付けドライブや、東芝のHD DVDプレーヤーの再生デモが行なわれている。NECのドライブはH.264とVC-1に対応し、CeBITなどで展示されたものと若干デザインが異なっている。
また、ブースの入り口には、マクセルや太陽誘電、RiTEK、三菱化学メディアなどのHD DVDディスクを展示。同フォーマットを取り扱うメディアメーカーの豊富さをアピールしていた。
□CEATEC JAPAN 2004のホームページ
(2004年10月5日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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