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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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DVD+RWアライアンスは21日、WPC EXPO会場で新技術発表会を開催。DVD+RWやDVD+R DLの記録速度の高速化などについて説明が行なわれた。
冒頭にソニーの張間氏が、DVD+RW/R関連の市場動向を紹介。PC用はスーパーマルチ化がトレンドで、現在92%が+R/RWをサポートしており「将来的には+R/RWのサポート率は100%になるだろう」という。 民生用レコーダについても、Philipsの積極展開などにより欧州市場で大きなシェアを占めており、「全世界の普及度から言えば過半数を占める。世界の主流はDVD+RW」と語った。 また、「RAMが多い日本は特殊な市場で、既に成熟期に入りつつある。北米市場が本格的に伸び始めれば、全世界のシェアは圧倒的に+RWになるだろう。日本ではHDD内蔵のハイブリッドレコーダなどの高付加価値商品が好まれるが、VHSの置き換えとなるようなローコストなDVDレコーダでは+RWが強い。東南アジアなどから、+R/RWレコーダが入ってくると、日本の動向も変わってくるのではないか」とDVD+RW推進の立場から今の市場動向を分析した。 続いてPhilips Researchのハンス・ドレッセン氏が、DVD+RW/R高速化の最新動向を紹介した。「CD-R/RWでも高速化が重視されたことから、市場に先駆けて、高速フォーマットを策定することを重視している」と述べ、DVD+R/RW、DVD+R DLのロードマップを紹介した。
DVD+Rについては、既に16倍速の仕様策定を終了しており、各社から対応機器が発売される。「ポリカーボネードの強度上の問題から、ディスク回転数が1万回転を超える16倍速以上はあがらない」とした。 また、8倍速DVD+RWについては、仕様書のVer.0.9を既に各メーカーに配布しており、今秋の正式策定にあわせて、各社から対応メディアやドライブが発売される見込み。8倍速DVD+RWでは、記録層の色素の変更や新規のライトストラテジ「2Tライトストラテジ」の新採用などの変更が行なわれている。
そのため、8倍速DVD+RWディスクは、従来の2.4/4倍速DVD+RWドライブでは記録できず、読み込みのみの対応となる。消費者の混乱を防ぐために8倍速記録対応を示す「DVD+RW high speed」ロゴを策定して、従来製品との区別を図るという。 なお、8倍速DVD+RW対応ドライブでの2.4/4倍速メディアの記録については、「ハードウェアメーカーの判断に委ねる」とのこと。また、2005年春には8倍速以上のDVD+RWの商品化も見込まれ、現在は12倍速が検討されているという。 2層記録DVD+RのDVD+R DLについては、「(現在の2.4倍速から)4倍速をスキップし、8倍速を2004年末に規格化する。2005年の初頭に対応製品が市場に投入される見込み」という DVD+R DL 8倍速の規格化については、互換性の維持と16倍速DVD+R以下のレーザーパワーを必須項目としており、Philips Researchでの+R DL高速書き込みテストや、書き込みパターンを最適化する“Castle Shape”ライトストラテジなどを紹介。ライトストラテジの改善や記録層の色素の改良により8倍速DVD+R DLが実現可能という。 また、CEATEC JAPAN 2004で開催された松下電器産業のDVD-RAM関連講演「拡大する記録型DVD市場とDVD-RAMの特徴、今後の展開」で提示されたDVD-RAMとDVD+R/RWなどとの比較表について、DVD+RWアライアンスDPPG アジアパシフィック事務局の小林氏が、DVD+RWアライアンスからのコメントを発表した。
「表では、規格と製品の機能が混在しており、DVD+VRを無視したり、ファイナライズ機能の誤りなどが多い。また、DVD+Rのアドバンテージである2層記録も無視している。もう少し勉強していただければ」と述べ、修正後の表を提示した。 なお、現在DVD+RWでは日本のデジタル放送のコピーワンス番組は録画できないなど、著作権保護機能の実装の遅れについては、「米国のデジタル放送で施される“Broadcast Flag”に対応したVCPSを用意している。FCCの承認を取得しており、米国での放送開始にあわせて対応製品も発売される」という。日本のコピーワンス放送については、「技術的には既に完成している。ARIBに申請の準備を行なっている段階だが、対応時期については未定」としている。 □DVD+R RW Allianceのホームページ(英文) (2004年10月21日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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