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【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
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日本マランツ株式会社は、B&W(Bowers & Wilkins)のスピーカー「Nautilus(ノーチラス)800シリーズ」のラインナップを一新。ブックシェルフタイプの「805S」から最上位モデルのフロア型「800D」まで、計7モデルを2005年2月から順次発売する。各モデルの型番、仕様、価格、発売時期は下表の通り。なお、いずれのモデルもチェリー、ローズナット、ブラックアッシュの仕上げを選択できる。
最上位モデルの800Dを除き、従来の同クラス製品と外観的な違いは少ないが、採用されているパーツやユニットには大幅な改良が加えられている。特に型番の末尾に「D」が付くモデルはダイヤモンドを振動板に利用したツイータを搭載しており、90%程度の部品が改良されている。
末尾に「S」が付くモデルはアルミニウムドームツイータを採用。Signatureシリーズの技術を投入し、各パーツがブラッシュアップされている。なお、803のみ「D」モデルと「S」モデルの両方を用意し、803Dはトリプルウーファ、803Sはダブルウーファとなっている。 国内の販売代理を務める日本マランツの高山敬史国内営業本部長は「'93年にB&Wのマトリクスシリーズの販売を開始し、11年が過ぎた。ノーチラスシリーズは国内外の多くのレコーディングスタジオでモニターとして採用されたほか、高級オーディオ市場でも高いシェアを占めるに至った」と振り返る。 さらに、「単品コンポの市場は'93年の700億円から2004年には300億円に縮小しており、スピーカーはその3分の1の100億円規模の市場になっている。今回の新シリーズの投入で、市場全体の活性化を図っていきたい」と抱負を語った。
■800D
3ウェイ、4スピーカーを搭載したフロア型スピーカー。デザインは802Dと似ているが、ウーファの口径が大きく、外形寸法も若干大型になっている。最大の特徴はツイータの振動板にドーム型に成型した人工ダイヤモンドを採用したこと。ツイータ自体の形状は従来のNautilusツイータとほぼ同じで、口径も同じ25mm径だが、新モデルでは高域の再生周波数帯域が従来の30kHzから33kHzに伸びている。 ダイヤモンドを採用した理由は、ツイータの振動板として理想である「限りなく硬く、質量はゼロ」という条件に最も近い素材だからだという。これにより、従来のアルミニウム合金製のツイータよりも高域の共振周波数が20kHzの可聴範囲以上に上がり、歪みも少なくなるとしている。
ツイータ用にはコンデンサ1個のハイパスフィルターのみ採用したシンプルなネットワーク構成を採用。ほかの帯域のネットワークも従来より高品質でシンプルになったという。これに関連して、ツイータを含めた各ユニットを逆相接続せず、正相接続しているため、ツイータは従来より半波長分(約4cm)前方に出ている。なお、デザイン面でもミッドレンジ上のくぼみにツイータが乗っていた従来のものから、ミッドレンジに埋め込まれるように変更されている。
ミッドレンジユニットはSignatureシリーズとほぼ同じで、150mm径のウォーブン・ケブラーコーンユニットを採用。ただし、フレームと駆動系に改良が加えられており、歪みをさらに低減したという。 250mm径のウーファのユニットには「ロハセル」という素材を採用。イギリスのメーカーが開発したもので、独立発泡した樹脂をカーボンファイバーで挟んだ構造を持っている。主に航空機や新幹線の胴体などに利用されており、従来のペーパーケブラーの3倍の強度を獲得。正確な低域再生ができるほか、エンクロージャ内部に充満するユニット背面からの音を、外部に漏らしにくいという特性も持つ。
エンクロージャは従来と同じマトリクス構造の曲面合板を採用。バスレフポート周辺にはゴルフボールの表面のような細かいくぼみがつけられており、風切音を低減している。再生周波数帯域は25Hz~33kHz(-6dB)、インピーダンスは8Ω、クロスオーバー周波数は350Hz、4kHz。外形寸法は450×645×1,180mm(幅×奥行き×高さ)。重量は125kg。
■801D
801Dは、3ウェイ、3スピーカーを採用したバスレフ・フロア型。800Dと同じくダイヤモンドドーム・ツイータ、ウォーブン・ケブラーコーンのミッドレンジ、ロハセルコーンのウーファを採用。ネットワークも新設計のものを採用している。
ユニットの口径はツイータが25mm径、ミッドレンジが150mm径、ウーファ380mm径。再生周波数帯域は23Hz~33kHz(-6dB)。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は350Hz、4kHz。外形寸法は506×682×1,192mm(幅×奥行き×高さ)。重量は118kg。
■802D
ダブルウーファを採用した3ウェイ、4スピーカーのバスレフ・フロア型。25mm径のダイヤモンドドーム・ツイータ、150mm径のウォーブン・ケブラーコーン・ミッドレンジを搭載。ウーファは200mm径のロハセルコーンユニットを2基搭載している。
再生周波数帯域は27Hz~33kHz(-6dB)。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は350Hz、4kHz。外形寸法は368×563×1,135mm(幅×奥行き×高さ)。重量は80kg。
■803D/S
803はダイヤモンドドーム・ツイータ搭載モデルとアルミニウムドーム・ツイータモデルの2種類を用意。803Dは3基のウーファを採用した3ウェイ、5スピーカーシステム、803Sはウーファは2基の3ウェイ、4スピーカーシステムとなっている。 ユニットの口径は共通で、ツイータが25mm径、ウォーブン・ケブラーコーン・ミッドレンジが150mm径、ロハセルコーン・ウーファが180mm径×3(803Sは180mm径×2)となっている。
再生周波数帯域は803Dが28Hz~33kHz(-6dB)、803Sが28Hz~50kHz(-6dB)。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は803Dが350Hz、4kHz、803Sが250Hz、4kHz。外形寸法と重量は、803Dが306×457×1,164(幅×奥行き×高さ)で45kg、803Sが291×433×1,063mm(同)、41kg。
■804S
3ウェイ、4スピーカーのバスレフ型スピーカー。25mm径のアルミニウムドーム・ツイータ、150mm径のウォーブン・ケブラーコーン・ミッドレンジ、165mm径のロハセルコーン・ウーファを採用。
再生周波数帯域は30Hz~50kHz(-6dB)。インピーダンスは8Ω。クロスオーバー周波数は350Hz、4kHz。外形寸法は238×351×1,020mm(幅×奥行き×高さ)。重量は28kg。
■805S
2ウェイ、2スピーカーを採用したブックシェルフ型のバスレフスピーカー。25mm径のアルミニウムドーム・ツイータと、165mm径のバランスドライブ方式のウォーブン・ケブラーコーンユニットを備えている。 再生周波数帯域は42Hz~50kHz(-6dB)、インピーダンスは8Ω、クロスオーバー周波数は4kHz。外形寸法は238×351×418mm(幅×奥行き×高さ)。重量は11.5kg。
□日本マランツのホームページ
(2004年12月6日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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