◇ 最新ニュース ◇
|
||
【11月30日】 【11月29日】 【11月28日】 |
||
|
世界最大規模の家電製品の展示会「2005 International CES(Consumer Electronics Show)」が米国ラスベガスにおいて6日(現地時間)より開幕する。開幕前日となる5日には各社のプレスイベントが開催され、松下電器やソニー、シャープなど大手家電メーカーが新製品戦略などについて説明した。 ■ 東芝、新ブランド「gigastyle」を提唱東芝はHDD搭載AV製品の新ブランドとして「gigastyle」を提唱するとともに、HD DVDレコーダやHDDビデオカメラ「gigashot」のプロトタイプを公開した。
東芝執行役上席常務 デジタルメディアネットワーク社長 藤井美英氏は「東芝はコンテンツメーカーではない。コンテンツプロバイダと“共に”新しいオーディオビジュアルワールドを立ち上げる」と宣言した。 藤井社長は、2005年の最重要課題としてキヤノンと共同で立ち上げる新ディスプレイの「SED(Surface-Conduction Electron-emitter Display)」と「HD DVD」を紹介。HDDやHD DVDドライブ、SEDパネル、CELL、燃料電池、NANDフラッシュなどのコアコンポーネントや、DTCP over IPなどのネットワーク機能を生かして差別化を図り、「NO.1商品」を目指すとした。重点商品として、SED、HD DVD、HDDポータブルプレーヤーのgigabeat、ムービーカメラの4点を挙げた。
ムービーカメラについては、コンセプトモックを披露。「gigashot」のブランドネームで2005年夏から秋の製品投入を予定してしているという。30/60GBの1.8インチHDDを搭載したDVカメラスタイルの製品と、0.85インチ4GB HDDを搭載した小型ビデオカメラをラインナップ。ともに記録形式はMPEG-2となっている。またSDメモリーカードスロットも装備する。 1.8インチモデルはDVカメラの置き換え需要を狙い、10倍の光学ズームレンズを装備。0.85インチモデルは5倍の光学ズームレンズを備え、500万画素のデジタルスチルカメラ機能を内蔵する新しいプラットフォームとして展開するという。 価格は未定だが、1.8インチHDDモデルで10万円程度で「ビクター(1インチ4GB HDD搭載のEverio。実売13万8,000円前後)よりは安くなる」。0.85インチHDDモデルについては「デジタルスチルカメラと比べても競争力のある6万円ぐらいを目指したい」とした。
同社のHDD/DVDレコーダやポータブルプレーヤー「gigabeat」へのダビング/編集/転送などの連携を予定しており、これらHDD搭載製品について「gigastyle」のブランドで展開していく。gigastyleはAV機能を有したHDD搭載製品のトータルなブランドと位置づけ、北米のほか日本でも展開予定。そのため、日本で「RDシリーズ」のブランドで展開されていたHDD/DVDレコーダについてもgigastyleのサブブランドとしての新展開が予定されている。 gigabeatについては、Windows DRM 10をサポートし、Napsterのサブスクリプション型音楽配信サービス「Napster to Go」などへの対応を予定。SEDについては、ロードマップを公開し、2010年のフラットパネルテレビ市場でに約40%のシェア獲得を目標とするとと語り、さらにリアプロの高画質化機能として「TALEN X」なども紹介された。 ■ 東芝、HD DVDレコーダの試作機を披露
DVDレコーダはTiVoの機能を内蔵した「RS-TX20/60」などの新製品投入を予定。HD DVDプレーヤーについては、従来どおりに2005年第4四半期に約1,000ドルでの発売を予告。HD DVD/DVD/CDの再生が可能なほか、HDMIを搭載し、720p/1080iの出力機能やIEEE 1394出力、Ethernetなどの機能を搭載するという。 HD DVDレコーダについては、日本ではHDD搭載のDVDレコーダのシェアが60%を超えていることや、HDDの記録容量が年々増大していくことを紹介し、「次世代DVDに要求されるのも、最初にHDDに録画し、アーカイブ用途にDVDに記録するという利用方法となる」と予測。同社製のHD DVDレコーダは第1世代からHDD内蔵となる説明し、プロトタイプのHD DVDレコーダを披露した。 HD DVDレコーダの試作機では、本体天板にHDDのロゴを刻印するなどHDDの機能を強調したものになっている。発売はプレーヤー同様に年内を目標としており、価格については未定。
なお、HD DVDとブルーレイの競争関係について、藤井社長は「かつては、ディスクに大容量が必要と考えていたので、ブルーレイ派だった。しかし、HDDの大容量化により、ディスクメディアに大容量の必然性が薄くなったほか、メディアや部品メーカーなどの周辺ビジネスのコストを考えれば明確にHD DVDが有利。今は一点の曇りも無く、HD DVDが勝つと考えている」という。 特にROMについては、「ハリウッドが2つのROM規格で行くとは考えられない。AACSの著作権保護仕様など、関連規格が固まる3月末頃には結論が出るだろう」と1本化を示唆し、「コンテンツフォルダが採用規格を決めるのは当然のこと。ハリウッドがHD DVDを使わないといったら、HD DVDの製品化はあり得ない」と語った。 なお6日(現地時間)には、HD DVDおよびブルーレイの各陣営のプレスイベントが開催される。 □2005 International CESのホームページ (2005年1月6日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |