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ブルーレイディスクを推進する「Blu-ray Disc Association(BDA)」は6日(現地時間)、プレスカンファレンスを開催。BDAにゲーム業界大手のElectric Arts(EA)とVivendi Universal Gamesの2社、さらにSun Microsystems、Texas Instruments(TI)も加入すると発表した。
ゲーム関連2社は、加入の理由について、大容量や高速なインターネット接続といった点をあげている。また、Sun Microsystemsの加入についてはJAVA関連技術を生かしたアプリケーション開発に協力するという。これによりブルーレイのムービーと連携したネットワークゲームなどの付加機能の実現に努めていくとしている。EAとSunは規格開発を行なう「Contributors」としての参加となる。なお、TIの加入の理由については説明されなかった。 カンファレンスの開始時には「今日の発表の終了目標は明確です。(HD DVDプレスカンファレンスの)バスが5時に出るので、その前には終わります」と切り出し、HD DVDへの対抗心を露にするとともに、会場の笑いを誘った。
Panasonic Hollywood LaboratoriesのBlu-ray Professional AV Managing DirectorのRichard Dohery氏は、新規加入の4社を簡単に紹介したほか、SPE、Disney、Foxなどのハリウッドスタジオの支持について言及。 また、「BDは従来のDVDからの大幅な革新を目指したフォーマット」と切り出し、最大200GBまでの拡張性やセキュリティ、インタラクティブ機能などの特徴を紹介。他フォーマットよりもあらゆる点で優れているとアピールした。 さらに、各社からレコーダが既に発売されていることや、BDカムコーダやドライブの開発も進められているなど、産業界の支持についても説明。ユーザーやクリエーターの創造性を刺激し、あらゆる要求に応えることができるスケーラブルなプラットフォームであることを強調して、BDの魅力を「imagine all you can do with Blu」と表現した。
また、展示会場では各社がブルーレイレコーダ/BD-ROMプレーヤーなどを参考展示している。
パイオニアでは、ブルーレイPC用ドライブを開発し、実動デモを行なった。ATAPI内蔵型のPC用ドライブを、HPやDELLのPCに組み込んでBD-ROM上のデモ映像を再生。BD-R/REの2倍速記録(72Mbps)と、DVD±R 8倍速、DVD±RW 4倍速、DVD±R DL記録に対応するほか、BD-ROM/R/REとDVD±R/RW、DVD-RAMの読み込みに対応する。 シングルレンズの独自ピックアップ機構を採用。背面には冷却ファンを搭載している。CDへの対応については、「どこよりも早い製品化を目指すという目標があるので、今回は見送った。製品化時のスペックもこれとほぼ同等になる」という。発売時期については「9月を目標にしているが、遅くても年内には発売できる見込み」とした。
なお、現在各社で発売しているレコーダで用いられているカートリッジ式のREメディア(BD-RW Ver.1.0)については、「市場動向などを見ながら対応を判断していく」(同社)として、今回のドライブではサポートしていない。価格については、「まったく未定だが、10万円を超えるような価格にはならない」とのこと。 また、同ドライブを搭載したBD/DVDレコーダも展示。MPEG-2 TS 25Mbps/1080iのBD-ROM映像のデモを行なった。内蔵したデジタルチューナからのMPEG-2 TSストリーム録画が可能になっている。 HDDは今回のモデルでは内蔵していないが、「市場動向や要望を見極めて、今後具体的に検討にする」という。発売時期については「ドライブよりやや遅れるが、なるべく早めに発売したい」とした。価格は未定。 松下電機はBD-ROMプレーヤー2モデルを参考出展。HDMV(HD Movie)のMPEG-2 TS再生デモを行なっている。価格や発売時期については未定としているが、-Rや著作権保護関連の規格の策定状況などを見ながら決めていきたいとした。 また、PC用ドライブについても5インチベイ用に加え、BD/DVDマルチのスリム型やスロットローディング型ドライブも参考出展している。
ソニーは新デザインのBD-ROMプレーヤーを参考出展。1080iのVC1と、MPEG-4 AVC映像をフルHDリアプロジェクションTV「QUALIA 06」に出力して画質が確認できるデモを行なっている。映像ビットレートはVC1が12Mbps(CBR)、MPEG-4 AVCが12Mbps(VBR)となっており、両コーデックを比較できる。なお、LSIが完成していないため、デコードはソフトウェア処理で行なっている。そのため、「製品化まで画質を含め改善点は多いが、さまざまなコーデックを扱えるBD-ROMの魅力の1つとしてアピールしていく」という。 また、MPEG-2 TSを記録したBD-ROMの再生もデモストレーション。こちらはCEATECなどで展示されたモデルと同様のものだが、今回はSXRD搭載のフルHDリアプロジェクションテレビと組み合わせて高画質をアピールしていた。
Philipsは、BD/DVD/CDの三波長に対応したPC向けドライブを出展。BD-R/REのほか、DVD+R DLやDVD±R/RWの書込みにも対応予定で、2006年中の量産開始を予告している。また、BDレコーダも参考出展している。
ビクターは同社イベント会場で、BD-ROMプレーヤーを展示したほか、2004年12月24日に発表したブルーレイとDVDのハイブリッドROMディスクを公開。パッケージメディア用のROMディスクで、表面にブルーレイディスク単層(25GB)と、内部にDVD2層(8.5GB)を記録した片面3層構造を採用した計33.5GB容量のメディア。 ブルーレイ用の青色レーザーは反射するが、DVD用赤色レーザーは透過する独自の高機能反射膜の採用などにより実現したもので、ブルーレイが再生できない環境でも通常のDVDとして利用できるのが特徴。現在はBDAでの規格化を進めているほか、将来的にはDVDフォーラムでの認定作業なども行なう予定。また、今後は2層BD/2層DVDの計58.5GBのディスクなど、多層化も目指すという。 メディアの価格は若干高くなる見込みだが、BDとDVDにパッケージを一本化できるため、ソフトメーカーの流通コストの圧縮や品番管理などが容易になるほか、「BDとDVDを誤って購入しまうといった事故を防ぐというメリットもある」とメリットを強調する。
サムスンはBD-ROMプレーヤーを出展。年内の発売を予定しているという。LGのブースでは秋に韓国内で発売した160GB HDD搭載ブルーレイレコーダ「BH-6900」を展示している。
□Blu-ray Disc Associationのホームページ(英文) (2005年1月7日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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