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株式会社スカイパーフェクト・コミュニケーションズは27日、社長定例会見を開催。第3四半期の業績や、今後の戦略について説明を行ない、チューナのレンタル開始や、光ファイバー網を利用した映像配信のサービス名称を「ピカパー!」とすることが明らかにされた。
第3四半期の連結営業収益は、前年比3%増の555億8,900万円、営業利益は同12.6%減の29億8,800万円、純利益は同1.2%増の36億7,400万円となった。単体では、営業収益が、前年比3.6%増の540億5,300万円、営業利益が同0.2%増の35億7,600万円、純利益は同11.2%増の41億8,200万円。また、総登録者数は376万7,000人、個人契約者数は326万5.000人となった。 重村一代表取締役社長は、業績が当初予測を下回ったことについて、「加入者の増加率がスローダウンしているほか、(110度CSデジタル放送の)スカパー! 110が伸び悩んだ」と説明。しかし、スカパー! 110については、「現在行なっている無料キャンペーンが好評。地上デジタル放送関連製品に注目が集まっており、3波共用機も売れているので、加入者増も期待できる」という。 なお、第3四半期決算にあわせて通期の加入件数予測や業績見通しやも引き下げられている。加入件数は当初予測を6万件下回る44万件で、純増数は同7万7,000件減の13万人と予測。連結の営業収益は当初予測比約30億円減の740億円、営業利益は同8億円減の44億円となる見込み。 見通し引き下げについては、「加入者が伸び悩んだことも大きいが、2005年4月に施行される個人情報保護法の対策として、(コールセンターなどの顧客管理業務を担当する)株式会社データネットワークセンター(DNC)に予定を上回る投資を行ない、DNCが赤字となったほか、オプティキャストが比較的好調で投資計画などを前倒しにしたため、連結ベースで利益を食う格好となった」という。 ■ チューナのレンタルも開始
また、「状況はコンテンツアグリゲーションとマルチチャンネルという、予測していた方向に動いている」とし、2005年から2010年までの同社の中期ビジョンとして、放送事業者との関係強化や、コンテンツへの製作投資などについて説明。「地上波とは違ったコンテンツへの投資を積極的に行なう」という。 さらに、従来のスカパー! チューナ(STB)は家電量販店などで販売する「セル方式」により供給していたが、新たにレンタルによるSTB供給を計画。新会社「スカパー・マーケティング」をジェイサットと折半出資で設立し、事業化の準備に入る。 レンタル事業の開始については、「加入数が300万件を超え、そろそろ積極的な視聴層から、より簡単に見てみたいというユーザーを獲得するために、レンタルも無いといけない。今のセルに加えレンタルを導入することで、加入者増に繋げていきたい」という。 特に、「レンタルの必要性を感じたのは昨年の韓流ブーム」という。今までのスカパー! の顧客については、20~30代が中心で販売店で購入して、自分でアンテナ設置までも行なえるような人が多かった。しかし、40~50代の女性を中心からの問い合わせをサポート宛に受けて、「電気店に問い合わせて」といっても、理解されず、そこで加入をやめてしまうこともあったという。 そのため、「電話をもらったら、われわれが取り付けにいけるという形にしたい。One Call All Doneと呼んでいるが、より簡単に導入できる仕組みを取り入れたいと考えた」という。レンタルの費用については、「月数百円を予定している」という。 なお、レンタル事業の開始とともにHDDレコーダ機能を搭載した新端末や、ビデオオンデマンドなどの新サービスも計画しているという。 なお、3月1日からは、ジャンル別セットパックとして「わくわく! アニメセット」も提供予定。「カートゥーン ネットワーク」、「キッズステーション」、「ニコロデオン/アニメ・子ども TV」、「アニマックス」の4チャンネルをセットにし、月額998円で販売する。また、CS110度については「スターチャンネルのHD放送が好評。今後もHD化を推し進めていきたい」という。
■ オプティキャストはサービス名「ピカパー!」に
光ファイバー網を利用したスカパー!番組配信サービスを展開するオプティキャストについては、従来東京都内の集合住宅を中心に展開してきた。新たにNTT西日本と協力して、大阪市内、豊中市、吹田市、守口市のほぼ全域、および門真市、東大阪市、摂津市などでサービスを開始する。 既に総務省に対する事業エリア変更登録を申請しており、2005年2月には事業開始、3月から4月にはサービスを開始する予定という。さらに東京、広島、大阪から、2006年度には主要な政令指定都市にサービス可能エリアを拡大、2006年度中に、1,350万世帯を目指す。なお、この1,350万世帯という数字は「あくまでサービス可能となるエリアの総世帯数」とのこと。
また、オプティキャストのサービス名称も。「光パーフェクTV!(愛称:ピカパー!)」として2月1日より展開する。新たなロゴマークも発表された。 オプティキャストの篠木廣幸社長によれば、「現在はマンションなどの集合中宅を中心に、493棟、26,000戸への導入が決まっている。47棟、3,900戸は既にサービス利用可能となっており、そのうちスカパー! 加入者は10%程度。2~3月には74棟がサービス利用可能となる予定で、マンションデベロッパの多くが興味を持ってくれている。全国展開すれば150万世帯ぐらいをピカパー!で取れると考えている」という。 また、26日には、株式会社ケーブルテレビ足立の株式を取得の取得を発表しているが、「CATV事業者によっては、スカパー!に株の譲渡をしたいというところもある。検討して、出資することもあるということ。こちらから積極的にCATVに入っていくということではない(重村社長)」という。 ただし、「10万都市以上で、CATVが無いという地域もかなりある。たとえばオプティキャストが出資するCATV事業者、インフォメーションネットワーク郡山がある福島県ではCATVが無かった。また、2005年中のサービスを予定している広島県福山市はCATVがない都市では日本最大となる。こうした地域から要請や、ユーザー数の見込めるエリアを見極めて展開していく(オプティキャスト 篠木社長)」としている。 □スカパーのホームページ (2005年1月27日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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