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松下、動作を高速化したハイブリッド「DIGA」
-LPモードを高解像度化した「DIGAエンジンII」


DMR-EH60

4月1日より順次発売

標準価格:オープンプライス


DMR-EH50

 松下電器産業株式会社は、デジタルレコーダ「DIGA」シリーズの新モデルとして、ハイブリッドレコーダ2機種を発売する。300GBのHDDを搭載した「DMR-EH60」と、200GBの「DMR-EH50」を用意し、発売日と実売価格はEH60が5月1日で10万円前後、EH50が4月1日で8万円前後の見込み。

 EH60とEH50の違いは、HDD容量の差と、BSアナログチューナの有無のみ。EH60はBSアナログチューナを内蔵。EH50は地上アナログチューナのみとなっている。

 2機種とも、電源OFF状態で電源ONボタンを押し、すぐに録画開始ボタンを押すと、1秒で録画がスタートできる「クイックスタート」機能を装備。ソフトウェアの並列化、効率化を行ない、ドライブの起動も高速化。バッファメモリも搭載することで1秒録画を実現した。「最高レートでの録画もバッファリングできる容量のメモリを搭載しているので、全録画モードでクイックスタートが利用できる」(商品開発第一グループ 中村和彦グループマネージャー)という。

【お詫びと訂正】
 記事初出時に、「電源OFF状態から録画ボタンを押すと1秒で録画がスタートできる」と記載していましたが、正しくは「電源OFF状態から電源ONボタンを押し、録画ボタンを押すと1秒で録画できる」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。

 これに伴い、起動そのものや、全体の動作も高速化。HDDに録画した番組を再生する場合や、DVDビデオ再生時のディスク認識時間なども高速化しているという。また、EPG(Gガイド)については、電源OFF状態で「番組表」ボタンを押すと1秒で表示される。これについて中村氏は「朝の忙しい時間などでも、新聞や雑誌のテレビ欄を開くよりも早く番組の確認ができ、そのまま録画予約も行なえる」と利点を説明した。

 ちなみに、クイックスタート機能をON/OFFにした場合の待機消費電力は、EH60がON時:約9W、OFF時:約3.2W。EH50がON時:約8.7W、OFF時:約2.9W。消費電力はEH60が約27W、EH50が約26Wとなっている。

他社とのEPG表示/録画開始までの時間比較 ドライブの起動時間短縮とバッファメモリが、クイックスタート機能の要となる

新たにDVD+Rの録画にも対応した

 ドライブは自社開発。新たにDVD+Rの録画もサポート。また、DVD+RWの再生にも対応した。これにより、録画可能なメディアはDVD±R、DVD-RW(ビデオモードのみ)、DVD-RAMとなる。書き込み速度はDVD±R 8倍速、DVD-RAM 5倍速、DVD-RW 4倍速で、DVD+Rを除いてE500H/330H/220Hと違いはない。HDDからDVDへのダビング速度は、DVD-Rで最大64倍速、DVD-RAMへは40倍速。CD-R/RWに記録したMP3/JPEGファイルの再生や、DVDオーディオ(2ch)の再生もサポートする。

 録画性能面では、独自の「DIGAエンジン」が、「DIGAエンジンII」に進化した。具体的には、LPモードの解像度が従来のHalfD1から、D1に向上。LPモードでもSP並みの高解像度で録画できるという。録画モードはXP、SP、LP、EP(標準)、EP(長時間)の5モードを用意。なお、新LPモードの映像・音声を合わせたビットレートは約2.5Mbpsで、従来のLPモードとほぼ同じ。SPモードは約5Mbps。同社は「SPモードに匹敵する画質でSPの約2倍の録画ができる」としている。

 また、新たに「バーチャルマルチエンコーダ」技術を投入。従来は映像の特徴に応じてエンコード方法を決定していたが、新エンジンでは入力信号を仮想的に作り出した複数のエンコーダに渡し、複数のエンコード条件を適用。得られた結果から最も画質の良い条件でエンコードを行なうという。なお、同技術は全録画モードに適用されている。

LPモードのビットレートを維持しながら、SPモードの解像度で録画できる バーチャルマルチエンコーダ技術を投入

 ほかにも、12bitのADコンバータを内蔵。入力信号を4,096階調の高精細変換で処理することで、高画質化を図っている。また、「NEWディーガエンジン」の特徴だった「スーパーハイブリッドVBR」、「インテグレイティッドDNR」、「インテリジェント・ダビングDNR」なども継承している。

 EPG(Gガイド)は、表示画面のカスタマイズに対応。1画面に3チャンネルを表示する従来のタイプから、5チャンネル、7チャンネル表示も選択できるようになった。番組情報表示欄の色使いなども、より見やすいものに変更しているという。また、野球番組などで延長があると、録画終了時間を自動的にずらす「野球延長対応機能」も、E330H/220Hの1時間から、最大2時間までの延長に対応できるようになった。

従来の3ch表示 5ch表示 7ch表示

 さらに、リモコンに十字キーとジョグを一体化させた「マルチジョグ」を採用。ジョグを回転させることでコンテンツ選択画面やEPGなどの項目移動がスムーズに行なえ、指への負担を軽減するという。リモコンの名前は「くるくるリモコン」。また、サーチ機能にはコマ落ちが少ないという「なめらかサーチ」を採用。ジョグを回すことで早送り/巻き戻しの変更や速度の調節が可能で、最大200倍速のサーチも行なえる。

くるくるリモコンを同梱。ジョグは十字キーとしても利用できる。なお、クイックスタート機能は電源ボタンを押さずに、直接EPG/録画ボタンを押すだけで、1秒後に動作がスタートする

 両モデルとも前面にSDカードスロットを備え、DCF準拠のJPEGとTIFFの表示や、HDD/DVD-RAMへの取り込みに対応。機能選択メニューのデザインも一新され、頻繁に利用するものを上位階層、複雑な機能を下位に配置した2層メニューを採用。動画サムネイルに対応した再生ナビ(旧プログラムナビ)などと合わせて、わかりやすさと操作性の向上を図っている。

前面中央にSDカードスロットを装備 頻繁に利用するものが上位、複雑な機能が下位の2層メニュー構成

 入出力端子も2モデル共通。入力は、S映像、コンポジットを各3系統、アナログ音声を3系統用意。出力はD2を1系統、S映像、コンポジット、アナログ音声を各2系統、光デジタル音声を1系統用意する。外形寸法は共通で430×350.5×63mm(幅×奥行き×高さ)。重量はEH60が約4.6kg。EH50が約4.5kg。

EH60の背面端子部 EH50の背面端子部

□松下電器のホームページ
http://panasonic.jp/
□「DIGA」のホームページ
http://diga.jp/
□ニュースリリース
http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn050224-2/jn050224-2.html
□製品情報
http://panasonic.jp/dvd/products/eh60_eh50/
□関連記事
【2月24日】松下、ハイブリッドレコーダ「DIGA」新5モデルを発表
-電源OFFから1秒で録画開始。DVD+R録画も対応
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050224/pana1.htm
【2004年9月8日】松下、新「DIGA」シリーズを発表
-上位モデルはPCからの予約/視聴対応。ダブルチューナモデルも用意
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040908/pana1.htm
【2004年9月8日】松下、2番組同時録画に対応した「DMR-E330H/E220H」
-自動更新する「野球延長機能」も搭載
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040908/pana3.htm

(2005年2月24日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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