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ビデオカメラ市場では、日本で発売済みの製品が追って海外発表となるケースが多いが、CeBIT 2005の会場では国内メーカーでも日本未発表製品が多数展示されている。 ■ ビクターは3CCD搭載の「Everio」最上位モデルを発表
ビクターは、3CCD方式のMPEG-2カメラ「GZ-MC500」を発表した。発売は5月以降の見込みで、価格は1,599ユーロ。「実売では1,300ユーロ前後になる」という。 日本では2004年10月よりMicrodriveを記録メディアに採用したMPEG-2 HDDカメラ「Everio」シリーズ(GZ-MC200/100)を発売しているが、GZ-MC500はシリーズ最上位モデルとなる製品。MPEG-2動画とJPEG形式の静止画を記録できる。
従来のGZ-MC200/100は単板の1/3.6型CCD(有効画素200万画素)を搭載していたが、GZ-MC500は1/4.5型のCCD(133万画素)を3枚利用した3CCD方式で、静止画記録時の画素数は5メガピクセル(解像度2,560×1,920ドット)となる。 動画フォーマットについては、PAL地域での製品となるため、最高720×576ドット/50iのMPEG-2で、ULTRA(8.5Mbps)/FINE(5.5Mbps)/NORM(4.2Mbps)/ECO(1.5Mbps)の4モードが用意される。従来のEverioシリーズと同様に日本で発売される場合は、720×480ドットでの記録が可能になると思われる。
レンズはGZ-MC200/100より大口径の光学10倍ズームレンズで、開放F値はF1.8は固定(GZ-MC200/MC100はF1.8~2.2)。デジタルズームは最大200倍。 CF Type IIスロットとSDメモリーカードスロットを搭載し、MPEG-2ビデオをCFに、静止画をSDカードに記録できる。製品には4GBのMicrodriveが付属する。MC200の特徴だった可動式のグリップを継承し、レンズ部を上下各45度動かすことができる。 シャッター速度優先、絞り優先AEなども搭載。USB 2.0を備えており、パソコンとUSBで接続してデータを読み出すことが可能。ポップアップ式のフラッシュも内蔵する。本体重量は約400g。
また、GZ-MC500と同様に1/4.5型のCCDを利用した3CCD方式のDVカメラ「GR-X5E」も発表している。発売日や価格は未定。 3CCD方式のDVカメラのほか、500万画素のデジタルカメラとしても利用できる。DVテープのローディング機構やSDメモリーカードスロットは本体前面に備えている。 レンズは光学10倍ズームで、開放F値はF1.8。最大300倍のデジタルズームも備えている。IEEE 1394端子はDV入出力として利用できるほか、GR-X5EをPCからコントロールしてWebカメラとしても利用できる。
□関連記事 ■ SamsungもMPEG-4カメラやDuo CAMの新製品を展示 Samsungも、ブースの一角でビデオカメラ関連の新製品を展開。実動モデルによる撮影なども行なえるとあり、人気を集めている。 「VP-M110」は、1GBのフラッシュメモリを内蔵したMPEG-4ビデオカメラ。既に欧州発売されており、価格は700ユーロ。メモリースティックDuoスロットも備えている。
800万画素CCDと光学10倍のズームレンズを搭載し、720×576ドット/25fpsのMPEG-4記録が可能。MPEG-4の記録解像度は最大720×576ドット/25fps。また、背面のモードダイヤルでMPEG-4動画/JPEG静止画記録に加え、MP3プレーヤーモードやボイスレコーディングモードも選択できる。重量は約158g。
VP-M110のスポーツタイプ「VP-X110L」も発表された。4月に発売予定で、価格は800ユーロ。VP-M110との違いはスポーツ仕様のデザインとしたほか、320万画素CMOSを利用した外付けカメラが付属すること。 外付けカメラは専用ケーブルでVP-X110L本体に接続。単4電池×2本で駆動可能で、自転車のフロント部に固定したり、腕につけたり、手に持って動かしながら迫力ある映像を撮影できるという点をアピールしている。
「VP-D6550i」は、DVカメラ機能に加え、メモリーカードへのMPEG-4動画/JPEG静止画記録機能を備えた同社の「DuoCam」シリーズの最新モデルで4月に発売予定。 DVカメラ部とMPEG-4/JPEG記録部のそれぞれに光学系を用意しているのが特徴で、DVカメラ部には800万画素CCDを搭載。ズームは光学10倍で900倍のデジタルズームも装備する。MPEG-4/JPEG記録部には500万画素CCDを採用し、光学系には光学3倍ズームレンズを搭載。12倍のデジタルズームも備えている。メモリーカードはSD/MMC、メモリースティック/メモリースティックDuoに対応する。
■ SonyブースではDVDカムなどが人気
ソニーブースでは、DVカメラ、DVDカムの新ラインナップを出展。いずれも日本もしくは米国で発売済みのモデルだが、特にDVDカムの新モデルや5.1ch録音対応のDVカメラ「DCR-HC90E」などが専用のデモスペースを設けて展示されている。 また、日本では未発表のDVDカム「DCR-DVD7E」については、799ユーロで5月発売が予告されている。奇抜な形も相まって会場での注目度は非常に高い。日本での発売も待たれるところだ。
■ 三洋はXacti C5を大々的アピールなど
三洋のブースでは、日本で先日発表されたXacti C5を大々的に展示。実動機を使ったデモやテストスペースを設け、訴求している。 また、PanasonicブースでもSDメモリーカードの高速伝送デモにあわせてSDを記録メディアに利用したHDムービーカメラや放送用のP2メモリーカード採用ビデオカメラなどを展示。SDの高速性とメモリーメディアならではのアクセス性の良さをアピールしている。
□CeBIT 2005のホームページ (2005年3月13日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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