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株式会社AVC Technology Japanは16日、日本国内でデジタルオーディオプレーヤー市場に本格参入することを発表した。
AVC Technologyは香港AV Conceptグループのデジタルオーディオ製品部門。グループ内に半導体ディストリビュータを有しており、フラッシュメモリなどの部品調達力や、月産40万台という自社工場のスケールを生かした生産面でのアドバンテージを生かして日本市場に参入するという。 なお同社製品は、2004年12月にはRio Japanが国内総代理店として販売展開を実施していたが、新たに日本法人を設立し、新ブランド「SiGneo(シグネオ)」のもと、積極的な製品展開を図っていくという。 SiGneoブランド8製品が7月より順次発売され、価格は全てオープンプライス。発売日や直販価格は以下の通り。
■ SN-M700 160×128ドット/26万色の10行表示カラー液晶を搭載したオーディオプレーヤー。512MB、1GB、2GBモデルをラインナップし、ボディカラーはシルバー/オレンジ/ブルーが用意される。9月より発売され、直販価格は未定。 最大の特徴はMPEG-4の再生機能を搭載したことで、MPEG-4 Simple Profile/最高15fpsのムービー再生が行なえる。製品発売時にはMPEG-4作成ソフトも貼付する予定。また、リモコン機能も搭載し、国内家電メーカー15社程度のテレビ用のリモコンとしても利用できるという。 対応オーディオ形式はMP3/WMA/OGG/ASF/WAVでWMA DRMもサポート。SDメモリーカードスロットを内蔵し、SDカード上の音楽/映像データの再生も行なえる。ボイスレコード機能やFMチューナを内蔵するほか、ライン入力を備えており、MP3/WMA形式での録音も可能。 パソコンとの接続はUSB 2.0経由で行ない、ストレージクラスに対応。本体背面にスライド式のUSBコネクタを備えており、パソコンと連携できる。電池は内蔵リチウムイオンで、連続再生時間は約20時間。
■ SN-M600
SN-M700と共通の小型でスクエアなデザインを採用したオーディオプレーヤー。96×96ドット/65,000色の6行表示CSTN液晶を搭載する。ボディカラーはシルバー/オレンジ/ブルーの3色で、256MB、512MB、1GB、2GBの3モデルをラインナップ。直販価格は256MBが16,800円、512MBが21,800円、1GBが29,800円、2GBが43,800円。 特徴は背面に500mW出力のモノラルスピーカーを搭載すること。対応オーディオ形式はMP3/WMA/OGG/ASF/WAVでWMA DRMもサポートする。なおSDカードスロットは省かれている。 ボイスレコード機能やFMチューナ、ライン録音機能を搭載し、MP3形式の録音が可能となっている。SN-M700と同じく、スライド式のUSBコネクタを装備し、USB 2,0でパソコンと連携できる。バッテリは内蔵リチウムイオンで、連続駆動時間は約30時間。
■ SN-M500
“刀”をイメージしたシャープなデザインを取り入れたというオーディオプレーヤー。ボディカラーはブラックとシルバーが用意され、256MB、512MB、1GBの3モデルをラインナップ。直販価格は256MBが14,800円、512MBが18,800円、1GBが24,800円。 CSTNカラー液晶を搭載。対応オーディオ形式はMP3/WMA/WAVで、WMA DRMもサポートする。ボイスレコード機能やFMチューナ、ライン録音機能を搭載し、MP3形式の録音が可能。USB 2.0を装備。バッテリは内蔵リチウムポリマーで、連続再生時間は約30時間。
■ SN-A400
有機ELディスプレイを搭載したオーディオプレーヤー。ボディカラーはホワイトとブラック、ブルーの3色を用意、256/512MBのモデルをラインナップする。直販価格は256MBが13,800円、512MBが17,800円。 MP3/WMA/WAVの再生に対応し、WMA DRMもサポートする。ボイスレコーディング機能やFMチューナも内蔵、ボイス/FM録音形式はWAV。USB 2.0端子を装備する。バッテリは内蔵リチウムポリマー充電池で連続再生時間は約10時間。
■ SIGN SN-A300
2004年12月にRio Japanから発売された「Si-300」と同製品。ボディカラーはチタン/ブルー/ピンクを用意し、256/512MBをラインナップする。直販価格は256MBが14,800円、512MBが18,800円。 ミラーシルバー仕上げのスタイリッシュなデザインが特徴で、イエローとブルーの2色表示が可能な有機ELディスプレイを搭載。ID3タグの日本語表示もサポートする。外形寸法は25.7×68.5×16.3mm(縦×横×厚さ)、充電池を含めた重量は約38g。 MP3/WMA/WAVの再生に対応し、WMA DRMもサポートする。ボイスレコーディング機能やFMチューナも内蔵し、WAV形式の録音が可能。また、ライン入力を備えており、MP3形式での録音も行なえる。USB 2.0端子を装備。バッテリは内蔵リチウムポリマー充電池で連続再生時間は約12時間。
■ SIGN SN-A200 Rio Japanから発売された「Si-200」と銅製品で、ボディカラーはチタン/ブルー/ピンクの3色を用意。256/512MBモデルをラインナップし、直販価格は256MBが11,800円、512MBが15,800円。
有機ELディスプレイと鏡面仕上げのデザインを採用したプレーヤー。液晶ディスプレイと反対側の面にクリスタルを埋め込んでおり、付属のネックストラップタイプのイヤフォンを利用して首から下げ、アクセサリー感覚で持ち歩ける。外形寸法は45×45×13mm(縦×横×厚さ)。充電池を含む重量は約49g。 MP3/WMA/WAVの再生に対応し、WMA DRMもサポート。ボイスレコーディングやFMチューナは搭載しない。インターフェイスはUSB 2.0。バッテリは内蔵リチウムポリマー電池で、連続再生時間は約10時間。 ■ SN-F110
パフュームボトルをイメージし、曲面とパステルカラーを生かしたデザインを採用したオーディオプレーヤー。ボディカラーはホワイト/パステルブルー/パステルピンクの3種類で、256/512MB、1GBの3モデルをラインナップする。直販価格は256MBが8,980円、512MBが12,800円、1GBが18,800円。 有機ELディスプレイを搭載。MP3/WMA/WAVの再生に対応し、WMA DRMもサポートする。ボイスレコーディング機能やFMチューナも内蔵し、WAV形式でのボイス/FM録音も可能。インターフェイスはUSB 2.0。電源は単4乾電池で、最長15時間の連続再生が行なえる。
■ SN-F100
エントリーモデルながら有機ELディスプレイを備えたオーディオプレーヤー。ボディカラーはシルバー/ネイビー/レットの3色で、256/512MB、1GBの3モデルをラインナップする。直販価格は256MBが8,980円、512MBが12,800円、1GBが18,800円。 対応オーディオ形式はMP3/WMA/WAVで、WMA DRMもサポート。ボイスレコーディング機能やFMチューナも内蔵し、WAV形式でのボイス/FM録音も可能。インターフェイスはUSB 2.0。電源は単4乾電池で、最長15時間の連続再生が行なえる。
AVC Technology JapanのY.K.SO代表取締役は、日本市場参入にあたり、新ブランド「SiGneo」を立ち上げて、夏商戦からの積極展開をアピール。また、2005年度売上高の目標を約20億円と定め、国内シェア10%を目指すという。
香港AVC TechnologyのBILLY.SO CEOは、AVC Technologyの概略を説明。'99年よりデジタルオーディオ製品の企画開発をスタートしており、韓国と香港に100人を超える研究開発スタッフを抱え、OEM/ODMを含め年産300万台の出荷をしているという。 同社のアドバンテージは、Samsung ElectronicsとFairchildの大手ディストリビュータであるグループ企業「AV Concept」との連携による、フラッシュメモリの高い部材調達力。さらに、自社工場内に2,000人を超えるスタッフを抱える中国の生産部門「AV Chaseway」による月間38万台の生産キャパシティを挙げ、調達/生産コストの面からの高いスケールメリットと、コスト競争力で、他社に対抗していくという。
また、AVC Technology Japan取締役COOで、元Rio Japanの矢野間也寸志氏は、新ブランド「SiGneo」のコンセプトを「Unique For Life」と紹介。「持ち歩きたくなるデザインや楽しさを前面に出したブランドとして展開していきたい」という。 また、今回発表の8モデルに加え、今春以降にワイヤレストランスミッタやスピーカードッキングステーションなどの関連製品の拡充を図りながらブランドとしての魅力を高めている方針で、HDDプレーヤーについては、「今はフラッシュメモリタイプでどこまでアドバンテージを取れるのか、という点に力を入れている。しかし、年末までにはHDDモデルもラインナップしたい」と説明した。 「日本市場は年始までiPod一色だったが、ビクター、松下、シャープ、東芝などの国内メーカーが本腰を入れてきている。しかし、まだポータブルMDは年間300万台が売れており、それがMP3に置き換わるまで活況が続く。日本のメーカーは人員や流通などのコスト面のオーバーヘッドがかかるが、AVCでは、PC系の流通を利用することで流通コストを低減するほか、スタッフも少数精鋭でいく。市場はローエンド/ハイエンドと2極化しているが、どちらにも力を入れていきたい」と意気込みを語った。 □AVC Technology Japanのホームページ (2005年6月16日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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