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カノープス株式会社は、HD対応のビデオ編集ソフト「EDIUS Pro 3」の低価格バージョン「EDIUS 3 for HDV」の発表会を開催。7日の発売にあわせてインテルと共同プロモーションを実施することを明らかにした。 EDIUS Pro 3(73,290円)からハードウェア対応機能などを省き、低価格化を実現したソフト。HDV形式の1080i映像の編集が可能で、同日発売となる、ソニーの民生用HDVカメラ「HDR-HC1」で撮影した動画も編集できる。 HDV映像は、PC上での編集作業の高速化などを実現するため、独自の「Canopus HQ Codec」に変換しながらキャプチャする。そのため、リアルタイムにHQ Codecに変換するための動作環境として、CPUがPentium D、もしくはXeon 2.8GHz×2以上、メモリ1GB以上が推奨されている。また、HDV/DVキャプチャ用にOHCIのIEEE 1394カードが必要となる。
要求スペックが高いこともあり、カノープスとインテルは、EDIUS 3 for HDVとPentium Dについて共同マーケティングを実施。具体的には、Intel製推奨CPUを搭載するPCメーカーへの、セット販売提案や店頭デモでの協力などを予定している。 Pentium Dは、CPUコアを2つ搭載したCPUシリーズで、Pentium D 840(3.20GHz)/Pentium D 830(3GHz)/Pentium D 820(2.8GHz)の3製品が用意される。なお、Intelの最上位CPUとなる「Pentium XE 840」で搭載している論理的な複数スレッド同時処理技術「Hyper-Threading」は備えておらず、同時処理可能なスレッド数は2つとなる。 EDIUS 3 for HDVでCPUなどが要求スペックを満たさない場合でも、HDV形式のままキャプチャし、その後、HDD上でHQ AVI形式に変換し、編集できる。また、HDVフォーマットのMPEG-2 TSをそのままEDIUSで読み込んで編集もできるが、「動作レスポンスがHQコーデック利用時よりかなり遅くなるため、高度な編集を行なうには向いていない」という。
カノープスの伊藤祐二 VP企画マーケティング室部長は、「EDIUSが発売されて約2年経つが、HD編集のために、Xeonのデュアル環境など、高価なCPU、高価なシステムが必要だった。しかし、インテルからデュアルコアのPentium Dという素晴らしいCPUが発売され、ソニーから『HDR-HC1』という素晴らしいカメラが出てきた。状況が整い、製品投入に非常に良いタイミングと考え、EDIUS 3 for HDVを発売することにした」と製品化の理由を解説した。 また、「(EDIUSの製品展開は)地上デジタル用の設備投資がピークを迎える2006年を目標に、放送局や、業務用の機器にフォーカスしてきたが、ようやく目処が立った。今回コンシューマ向けの製品を発表できることを嬉しく思う」と述べた。
インテル株式会社チャネル営業本部チャネル営業部統括部長の茂手木真治氏は、「Pentium Dをベースとしたマーケティングの一環として、協力していきたい。2つのCPUコアを持つPentium Dでは、同時に同じ実行ユニットを利用できるため、HQコーデックの処理のような、同一処理のコードが大量に流れる環境で、高いパフォーマンスを実現できる」とPentium Dの魅力をアピールした。 EDIUS側でも、「マルチスレッド、マルチCPUに最適化をしているため、デュアルコアや、複数CPU、Hyper-Threadingなどの複数スレッドをサポートしたCPUでの処理が高速化される」という。他社製のCPUでも動作するが、「いろいろな場面で協力することで、双方の製品の魅力をアピールしていきたい(伊藤VP企画マーケティング室長)」という。 また、会場では動作デモも行なわれ、HD-HC1からのリアルタイムでのHQ Codecによるキャプチャのほか、簡単な編集、エフェクト、ピクチャインピクチャなどを簡単に紹介。また、HD/SDの混在環境のデモなども行なわれた。 さらに今後のEDIUS 3 for HDVの展開として、低速なCPU環境向けに、HDVキャプチャ後に自動的にHQ形式へのコンバートを行なう「HDV Easy Capture」や、HDVファイル出力をワンクリックで行なう「HDV Easy Exporter」、Windows Media VideoをEDIUS上で直接編集できるプラグイン「Windows Media 編集オプション」などのツールを拡充していく予定という。
□カノープスのホームページ (2005年7月6日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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