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昭和電工株式会社は19日、垂直磁気記録方式のHDDに内蔵する1.89インチサイズのプラッタ(ハードディスク)の量産出荷を、世界で初めて開始したと発表した。なお、プラッタの納入先は明らかにしていないが、現時点で垂直記録型の1.8型HDDを量産しているのは東芝のみ。同HDDはポータブルオーディオプレーヤー「gigabeat F」などに採用されている。 量産を開始したのは1.89インチのプラッタで、記録容量は従来の面内記録方式の2倍となる1枚あたり40GB。
垂直磁気記録方式は、ディスクの縦方向に磁気を記録することで、水平に記録する面内方式と比べ、記録密度を大幅に高められるのが特徴。また、面内では信号磁石がお互いに向かい合い、磁力を弱めあってしまうが、垂直では隣り合う信号磁石がお互いを強めあうため、高密度記録に適している。
昭和電工では2006年3月までにプラッタの月産能力を、従来より305万枚増産した1,375万枚にする計画を発表しており、増産時に新設するラインについては全て垂直磁気記録方式に対応可能なラインになるという。
なお、さらにサイズの小さい0.85型のプラッタについては、面内記録方式のものを量産開始しているが、0.85型の垂直磁気記録タイプについては「現在のところ予定はない」という。0.85型のHDDは年30%の需要増加が見込まれており「携帯電話への搭載が予定されており、音楽やテレビ番組の携帯への配信によりニーズは急速に高まることが予想される」としている。
□昭和電工のホームページ
(2005年7月19日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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