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パイオニア株式会社は、3次元音場補正機能を搭載したAVアンプ2モデルを10月下旬より発売する。i.LINKやUSBを装備した上位モデル「VSA-AX4AVi」が199,500円、最大出力200W×7ch出力の「VSA-AX2AV」が143,850円。
ともにTHX Select 2に準拠し、最大出力はVSA-AX4AViが220W×7ch(6Ω)、VSA-AX2AVが200W×7ch(6Ω)。いずれもHDMI Ver.1.1入出力を装備するほか、iPod用インターフェイスを搭載。さらに、内蔵DSPの処理能力を向上させることで、自動音場補正機能「Advanced MCACC」も強化された。 従来比2倍の処理能力を持つ32bit処理モジュール「ツイン・デジタル・コア・エンジン2」を搭載し、音質/音場処理制御を向上。音場補正システムの「Advanced MCACC」は視聴位置にセットした専用マイクを用いて、スピーカーの音圧レベル、距離、周波数特性などを自動補正するほか、時間軸も検出。従来の2次元(周波数と音圧レベル)に加え、時間軸による「3次元方式」により、より高精度な音場測定が可能となるという。 測定した周波数特性は最上位モデルと同様に9バンドのエンベロープ補正が可能。補正結果は6種類まで保存できる。また、専用アプリケーションソフトにより、補正前後の残響周波数特性をパソコン上にグラフ表示させることも出来る。 さらにAdvanced MCACCでは、新たに定在波コントロール技術も搭載。部屋の環境などによって発生する定在波を自動検出し、チャンネル感の位相の相関を考慮した独自の手法で影響を軽減する。 また、「低音のズレ」を解消する独自の「フェイズコントロール技術」も搭載。これは同社が開発したマルチチャンネルオーディオの制作/再生時に発生するサブウーファ(LFE)チャンネルと他のチャンネルとの間の低音のズレを解消する技術で、同社では技術ライセンスを行なっている。今回、初めてフェイズコントロール技術をAVアンプに搭載し、AVアンプ部での低音ズレを解消するという。 パワーアンプ部は、新開発の「ダイレクト・エナジー・パワー・エンジン」を搭載し、音量レベルに関わらず、高音質な再生を可能とした。シャーシは「三次元スペースフレーム構造」により強度を高めているほか、電源部も大容量電解コンデンサの採用などで音質向上を図った。また、録音スタジオ「エアースタジオ」のエンジニアと協力し、音質チューニングを行なっているという。 また、iPod用のインターフェイスも装備し、同梱される専用ケーブルでiPodを接続するだけで音楽を楽しめるほか、付属リモコンでiPodの操作が行なえる。また、アンプのディスプレイやテレビ画面にiPodの情報などを出力することもできる。 ドルビーデジタル/DTSなどの各サラウンドフォーマットに加え、Windows Media Audio 9 Pro(WMA9 Pro)のデコーダも内蔵。VSA-AX4AViではUSB端子も装備し、PCからのUSB音声出力の再生が可能となる。 音声伝送にも対応したVer.1.1のHDMI端子を装備。入力2系統、出力1系統を用意するほか、新開発の「デジタル・ビデオ・コンバーター」により、コンポーネント/S映像/コンポジット入力されたアナログビデオ信号をデジタル変換してHDMI出力可能となっている。 また、「VSA-AX4AVi」では2系統のi.LINK入力も装備、DVDオーディオやSACDのマルチチャンネル音声のデジタル入力に対応する。ジッタを低減する「PQLS」もサポートし、対応プレーヤーと連携して、より高品位なオーディオ伝送を実現する。
□パイオニアのホームページ (2005年8月12日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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