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日本ビクター株式会社は、D-ILAデバイスを利用したフロントプロジェクタ新モデルを11月下旬より順次発売する。映像ユニットやレンズの違いで2機種4モデルをラインナップする。価格は169万5,750円~236万2,500円。
0.8型/1,920×1,080ドットD-ILAデバイスを採用したフロントプロジェクタで、2004年5月に発売した「DLA-HD2K」の後継製品となる。 アルミ押し出し素材を採用した新デザインのプロジェクションヘッド部と、映像ユニット部から構成され、それぞれをDVI/HDMIケーブルで接続するというセパレーション式のシステム構成はDLA-HD2Kを踏襲している。 プロジェクションヘッド部は、3板のフルHD D-ILAデバイスを内蔵。コントラストは2,500:1。ランプは200Wの高圧水銀ランプ(NUP)で、DLA-HD2K(250W NUP)からランプ出力は下げているものの、新開発の光学系の採用などで輝度は600ルーメンを実現(DLA-HD2Kは500ルーメン)。交換ランプ「BHL5008-S」は26,250円で用意される。 レンズはスタンダード/ロングズームの2タイプが用意され、ともに電動ズーム/電動フォーカスを搭載。ズーム倍率はスタンダードズームが1.4倍(投射比1.5:1~2.1:1)、ロングズームが1.9倍(投射比2.1:1~3.8:1)
新開発の電動ズームレンズは、9群11枚構成で、非球面レンズ2枚によるオールアルミ鏡筒を採用。フォーカス性能を向上させたほか、レンズの絞りを矩型開口にした「ダイナミックスクエアアパーチャー」機構を搭載。ズーム位置によって絞りを最適化することで、テレ端からワイド端まで同レベルのコントラストを実現した。 また、RGBの色ごとにF値を最適化する新照明光学系「オプティマムカラーイルミネーションシステム」を採用。SMPTEのHDTV規格を超える色再現を実現するとともに、コントラストの低下要因となる拡散光成分を大幅に低減。高圧水銀ランプの偏った分光特性を是正している。
シンメトリなデザインにこだわり、センターにレンズを配置。ボディ全体でのクーリング性能向上を図り、従来モデルより大幅な静音化を実現。動作音は27dB。「HD2Kでは、画質には自信を持っており、最高の評価を頂いた。しかし、音の大きさや設置性については厳しい意見が多く、さらに“240万円の製品としては高級感が全然無い”という声も多かった。それらの意見を受け、今回デザインや静音性には力を入れた」という。 プロジェクタヘッド部の映像入力端子はDVI-D(HDCP対応)のみで、対応入力信号は1080/60p、1080/50p、1080/48p。制御用のRS-232端子やDC12Vトリガ端子、サービス端子なども装備する。消費電力は320W、外形寸法は513×549×169mm(幅×奥行き×高さ)、重量は17kg。プロジェクタヘッド用とビデオプロセッサ用の2つのリモコンが付属する。 映像ユニット部は、2モデル用意される。「AVハブプロセッサー」はアンカーベイテクノロジー製のビデオプロセッサ/AV入出力ユニット。上位モデル用の「デジタルビデオプロセッサー」はファロージャ製のビデオプロセッサ。
AVハブプロセッサーは、映像入力として、4系統のHDMIと、コンポーネント×3(RCA×1、BNC×1)、S映像×2、コンポジット×2、RGB×1(BNC/コンポーネント共用)。音声入力として同軸デジタル×2、光デジタル×2、アナログ音声×1を装備する。 出力端子はHDMI×1で、映像出力信号は1080/60p、1080/50p。プロジェクタヘッドとはHDMI-DVI変換ケーブルで接続し、5mのケーブルが付属する。制御用のRS-232端子も装備。消費電力は30W。外形寸法は434×263×46mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.8kg。 一方、デジタルビデオプロセッサーは、DCDiや3:2プルダウンなどのファロージャ製の高画質化回路を内蔵。DLA-HD2Kに付属のプロセッサから、10bitプロセッシングの対応や、量子化ビット数を12bitに拡大。さらに色の忠実再現や、回路構成の見直しなどにより画質の向上を図っている。 入力端子はRGB(BNC)×1系統(コンポーネントと兼用)、DVI-D(HDCP対応)×1系統、コンポジット(BNC)×1系統、Sビデオ×1系統となっている。出力端子は、DVI-D(HDCP対応)が1系統で、出力信号は1080/60p、1080/50p。外形寸法および重量は438×303×45mm(幅×奥行き×高さ)、6.3kg。5mのDVIケーブルが付属する。
ビクターでは、「デジタルビデオプロセッサーを高画質モデルと位置づけており、画質面のアドバンテージはある。特にNTSCや1080iからのスケーリングなどが優秀。AVハブはそれに近い表現を目指すよう調整を進めている」という。また、現段階ではAVハブプロセッサー/デジタルビデオプロセッサーの単体販売は予定していない。 月産台数は150台。「90万円以上のハイエンドホームシアター市場でトップシェアを目指す」という。 □ビクターのホームページ (2005年9月28日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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