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Nero、18本のソフトで構成する統合型「Nero 7 Premium」
-BD/HD DVD対応の無償アップデートを実施


12月16日発売

標準価格:「通常版」15,540円
       「乗り換え/アップグレード版」10,290円
       「アカデミック版」10,290円


 株式会社Neroは、ビデオ編集やエンコード機能、ライティング機能などを備えた統合型ソフトNeroシリーズの新製品として「Nero 7 Premium 日本語版」を12月16日に発売する。価格は通常版が15,540円、乗り換え/アップグレード版、およびアカデミック版が10,290円。対応OSはWindows 98 SE/Me/2000/2003 Server/XP。販売は株式会社アイフォーが担当する。

StartSmart

 18種類のアプリケーションをまとめた統合型ソフト。ランチャーソフトの「StartSmart」で各ソフトを呼び出すことができる。

 2003年10月以来のメジャーバージョンアップとなっており、最大の特徴は「Nero Home」と呼ばれる10フィートGUIを搭載したこと。製品にリモコンは付属していないが、Windows Media Center Edition 2005(MCE 2005)のリモコンに対応しており、リビングなどにPCを設置し、離れた場所からでもDVDの視聴や静止画の表示、音楽再生、音楽/映像データベースの利用などが行なえる。

 なお、2006年にはリモコンを同梱したパッケージ版の発売も検討しているとのこと。

10フィートGUI「Nero Home」を搭載した アイコンが回転して、各機能を選択できる 静止画を複数選択すると自動的にトランジション付きのスライドショーが開始される

DLNAに対応した

 また、DLNA互換のホームネットワークソフト「MediaHome 2」も同梱。同プログラムを実行したPCを、LAN内でDLNA対応のメディアサーバーとして利用できる。

 再生ソフト「ShowTime 2」は、MPEG-4/AVC(H.264)とAAC/HE-AAC音声を採用し、字幕や複数オーディオトラック/チャプタに対応したシステムレイヤーを追加した独自の「Nero Digital」コーデックの再生に対応。また、変換ソフト「Recode 2 featuring Nero Digital」は携帯電話用の低解像度映像から、1,920×1,080ドットのフルHD解像度まで、様々なNero Digital(MPEG-4/AVC)フォーマットへの変換が可能。PSP用のメモリースティックビデオ形式への変換もサポートしている。

HDVのキャプチャも可能

 キャプチャやビデオ編集、メニュー作成などを行なう「Nero Vision 4」は、ドルビーデジタル5.1chの音声も利用可能。DVD±VRフォーマットにも対応するほか、HDV形式のキャプチャにも対応した。

 さらに、オーディオCDの作成やミキサー処理などが行なえる「SoundTrax 2」は、5.1ch音声の編集機能を搭載。波形表示にも対応した高音質編集ソフト「Wave Editor 3」や、ステレオから5.1/7.1chサラウンドを作成する「SoundBox」も同梱。MP3エンコード機能も備えているが、アクティベーションが必要となる。

 もう1つの特徴は、データベースソフト「Scout」を搭載したこと。PCに保存している映像や音楽などのメディアファイルを自動的にリストアップし、登録。データベースはマイコンピュータからシステムフォルダとして認識できるようになり、Nero 7の各ソフトから手軽に読み出せるという。ファイル自体は元々の場所に残っているため、ショートカットが作成されることになる。

サラウンドに対応した「SoundTrax 2」。現在どの位置のチャンネルを編集しているのかが視覚的にわかる データベースソフト「Scout」でPC内のデジタルコンテンツを管理。システムフォルダとして表示されるアイコンからデータベースにアクセスできる ライティング時のコンテンツ呼び出しでも強力な検索機能が利用できる

 ほかにも、ライティングソフトとして「Burning ROM 7」と「Nero Express 7」。DVD-RAMとDVD-RWのクイックフォーマットもサポートするパケットライトソフト「InCD 5」、写真の管理やレタッチも可能な「PhotoSnap」、ラベル作成ソフト「CoverDesigner」などを含んでいる。

 さらに、メディア表面へのレーザー印刷技術「LightScribe」に対応。ヤマハと富士フイルムが開発した「LabelFlash」にも近日中に対応するとしている。


■ BD/HD DVDにも無償アップデートで対応

 Nero 7 Premium 日本語版のもう1つの特徴は、Blu-ray Disc、およびHD DVDの再生、オーサリング、ライティングへの対応を表明しているところ。対応するアップデータは無償で公開されるという。公開時期などは未定だが「規格が策定し、製品が出回る頃には利用できているようにする」とのこと。

 しかし、BDとHD DVDが一緒のアップデータになるのか、別々のものになるのかなど、詳しい形態は未定。なお、発表会場にはBD、およびHD DVDに対応した試作バージョンのソフトでHD映像を再生するデモを実施。20~30Mbpsの高ビットレートのMPEG-2映像や、VC-1フォーマットの映像などを再生していた。

BDドライブはパイオニアの「BDR-101」を使用 HDコンテンツの再生デモを行なった

 BD-ROMやHD DVD-ROMが備えるネットワークとの連携機能については「PCにはもともとネットワーク機能が付いているので実装はそれほど難しくない」とのこと。

 なお、PCでのBD/HD DVDの再生では、ディスプレイのインターフェイスに関する問題がある。AACSでは、原則としてHDコンテンツの出力に関してはHDMIやDVIなどのデジタルインターフェイスで、HDCPを用いた暗号化処理が要求されているが、HDCPに対応したPC用ディスプレイはほとんど発売されていない。こうした点については「アップグレード適用の際に、ユーザーにしっかりと説明していきたい」とした。

HD DVDドライブはNECの「HR-1100A」 高ビットレートのMPEG-2などを再生 HD DVDのオーサリングデモも行なわれた


■ 「これからは、ひとつでいい。」

チャーリー・リポース代表取締役

 チャーリー・リポース代表取締役は、Neroシリーズの実績について「光学ドライブ系製品では、世界でのバンドル率1位を記録。マーケットシェアは80%に達している。また、世界市場でデジタルメディアソフトウェアの店頭販売製品としてもマーケットシェア1位を獲得した」と説明。マーケットリーダーとしてのNeroシリーズをアピールした。

 また、Nero 7 Premiumについては「久しぶりのメジャーバージョンアップで、多くの機能を追加した全18種類のアプリで構成されている。ユーザーはこの1本さえあれば、デジタルメディアの観賞、再生、編集など、全てのことができる」と解説。キーワードとして「これからは、ひとつでいい」を掲げた。

 また、Nero Digitalフォーマットについては、「与えられた環境下で最も良い画質と音質を提供できるもの。MPEG-4/AVCを採用することで次世代DVDや携帯電話、PDA、ゲーム機などとの相性も良く、ポータブル機器サイズの映像から大型テレビのHD映像まで、様々な機器に対応できる」と魅力を説明。欧州でNero Digital認証を受けた機器が2005年末までに500万台出荷されることや、日本と米国では認証済みの機器が2006年に出荷されることなどを紹介した。

欧州ではNero Digital認証を受けた機器が続々とリリースされているという Nero 7 Premiumで作成した動画が再生できる機器の例として、PSPやDSC-M2が展示された

□Neroのホームページ
http://www.nero.com/jp/
□Nero 7 Premiumの製品情報(英文)
http://www.nero.com/nero7/eng/index.html
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(2005年10月24日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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