|
株式会社アイ・オー・データ機器は、国産パネルを採用した32V型液晶テレビ「FTV-320H」を11月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は139,800円前後の見込み。目標出荷台数は月1,000台。 「FTV-320H」は、低価格な32V型液晶テレビ。国産パネルを採用しているが、メーカー名は非公開。解像度は1,366×768ドット。輝度は500cd/m2。コントラスト比は800:1。応答速度は12ms。視野角は上下左右170度。
チューナはアナログのみで、VHF/UHF/CATVに対応。映像入力端子としてHDMI(Ver.1.1)×1、D4×2、コンポジット×3、S映像×1(コンポジット1つと排他利用)、アナログRGB(D-Sub 15ピン)×1を備える。音声入力はアナログ×5を用意。イヤフォン出力も備える。 アナログRGB入力で、PC用ディスプレイとして利用する際は640×400/640×480/720×400/800×600/1,024×768/1,152×864/1,280×960/1,280×1024/1,360×768ドットに対応する。HDMIの入力信号は1080iまで対応で、1080pはサポートしていない。なお、DVI-DをHDMIに変換して入力した場合は、VGA程度しか表示できず、実際に使用することは難しいとしている。
ピクチャー・イン・ピクチャーとピクチャー・アウト・ピクチャー機能を備えており、PCディスプレイとして利用しながら小画面でテレビ表示が可能。表示サイズは3段階に変更でき、表示位置の調整も可能。2画面表示も行なえる。
出力10W×2chのステレオスピーカーを内蔵。消費電力は最大160W(待機時2W)。外形寸法は818.3×280.5×643.8mm(幅×奥行き×高さ)。台座を含む重量は19.5kg。
■ 消費者が必要な機能だけを提供する
同社はPCパーツブランド「挑戦者」で液晶テレビをリリースしているが、アイ・オー・データ機器として液晶テレビを発売するのは今回が初となる。細野昭雄社長は「液晶テレビ事業に参入ということになるが、家電メーカーと正面から競い合うつもりはない」と説明。独自の立場となる「デジタル家電コンポーネント」というコンセプトを紹介した。
細野社長は、ネットワーク機能やレコーディング機能などを内蔵し、オールインワンタイプになりつつある家電メーカーの液晶テレビと、AV機能の搭載が当たり前のものになったメーカー製パソコンを例に挙げ「オールインワン型の製品は最初は便利かもしれないが、高性能化が加速している現在では陳腐化も加速する。陳腐になった際に柔軟なアップグレードに対応できない」と指摘。
ほかにも「CATV経由でテレビを見ている人にはチューナが不要なのに、テレビにはチューナが最初から搭載されている。ユーザーが使わない機能を沢山詰め込むことが消費者のためになるのか」と語り、ディスプレイはディスプレイ、チューナはチューナ、レコーダはレコーダという「コンポーネント思考」を提示。「必要な部分(機器)だけをアップグレードすることで、手持ちの資産を無駄にせず、機能を追加できる製品群を提案したい」と語った。
また、今後の展開については「液晶テレビのフルラインナップを一気に投入することはない。次のモデルは32型以下のものを考えている」という。また、同日に発表されたデジタルチューナ「HVT-KD300」はOEM供給を受けているが、「デジタルチューナ関連の開発も自社で進めており、2006年には単独で開発したチューナを投入したい。また、そこで培ったデジタル放送に関するノウハウを、ビデオキャプチャカードなど、今後の製品にも活用していきたい」と展望を語った。
□アイ・オー・データのホームページ
(2005年10月25日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
Copyright (c)2005 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|