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株式会社九州エレクトロニクスシスエム(KES)は、インターネットを介して、海外からでも自宅で受信したテレビ放送などを視聴できるほか、テレビ電話や遠隔監視システムとしても利用できるサービス「どこでもテレビ」を12月20日に開始した。 現在は無料サービスを行なっており、専用ソフトも無料でダウンロード可能。2006年5月まで無料サービスを行ない、6月から有料化。利用料金は1年間で2,000円を予定しているという。 専用ソフトを利用して、自宅のPCで受信した映像を、インターネットを介して送信。同ソフトをインストールしたほかのPCから遠隔視聴や録画が行なえるサービス。ソニーの「ロケーションフリー」と同様のコンセプトで開発されたソフトだが、AVマウスを使用した遠隔AV機器操作機能などは備えていない。 しかし、テレビの遠隔視聴だけでなく、USBカメラなどを接続したPCを使用したテレビ電話や遠隔監視なども行なえる。TV遠隔視聴には「Ps2TV」、TV電話には「Ps2H」、遠隔監視には「Ps2S」を使用。いずれもソフトも同社のページからダウンロードできる。対応OSはWindows 98 SE/Me/2000/XP。 最大の特徴は、独自の動画圧縮技術「KAMコーデック」を採用したこと。MPEGと比較して、100kbps程度のネット環境でも、より破綻が少なく、安定した動画の送受信が行なえるという。また、PC用だけでなくPDA用ソフトも公開しており、PDAで視聴することもできる。
テレビ電話機能なども持っているため、IPアドレスではなく専用の「TV電話番号」を利用するのが特徴。同社のページにメールを送信し、ダウンロードしたソフトウェア用のキーと、自分専用のTV電話番号を取得。その番号を利用して自宅のPCへの接続や、他人のPCへのテレビ電話が掛けられる。KESは「DNSサービスのようなもので、PC同士やPCとPDAの仲介をするが、接続自体はサーバーを介さないダイレクト接続になる」としている。 そのため、現時点では1対1の通話(接続)のみとなっており、1台のPCで受信したテレビ映像を、多人数で一度に視聴することはできない。ただし、遠隔監視ソフトでは同時接続が可能。また、KAMコーデックは暗号化も行なわれているため、専用ソフトでしか視聴はできない。 なお、受信チャンネルの切り替えや音量調節などはクライアント側から行なえる。また、クライアント側で、KAMコーデックでの録画も可能。録画したファイルはクライアントソフトで再生できる。 通信速度は8Mbps、3Mbps、400kbpsの3モードを選択でき、それぞれの環境にあった映像/音声で送信が行なえるという。
なお、送信側のテレビキャプチャ製品として認定されているのは、バッファローのUSB 2.0接続のテレビキャプチャユニット「PC-SMP2E/U2」(10,500円)のみとなっている。
□KESのホームページ
(2005年12月26日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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