'05年第4四半期のリアプロTV出荷数は約50%増 －ソニーが全体の増加を牽引。ディスプレイサーチ調査

　ディスプレイサーチは3日、2005年第4四半期のマイクロディスプレイ型リアプロジェクションテレビ(MD RPTV)市場調査の結果を発表。出荷台数は前年同期比52%増の約94.6万台で、出荷額は同30%増の約23億ドルとなった。平均価格は前期とほぼ同じ2,419ドル。 　また、2005年通年でのMD RPTV出荷数は前年比53%増の250万台、出荷額は28%増の61億ドルと上昇した。リアプロテレビ市場全体におけるMD RPTVの割合は数量ベースで57%から64%に上昇、金額では82%となっている。

　ブランド別で見ると、ソニーが前期比153%増、前年比113%増となっており、シェアを前期の32%から54%に伸ばした。市場全体の出荷数からソニーの出荷数を差し引くと、MD RPTV市場の前期比成長率は1%増にとどまるという。同社はいずれの地域でも60%を超える前期比成長率と53%以上のシェアを確保している。

　その他のブランドではビクターと日立がシェアを拡大。一方、サムスンや東芝、三菱電機は前期よりシェアが縮小している。

　デバイス別のシェアでは、液晶が46%から54%に拡大してトップ。LCOSは出荷が前期比236%増、前年同期比405%増となり、シェアも7%から16%に成長した。LCOSの増加についてディスプレイサーチでは、「北米でのソニーSXRD製品の順調な滑り出しや、ビクターD-ILA製品の好調維持」を理由として挙げている。

　解像度別では、1080p対応製品の出荷が前期比222%増と大幅に増加、シェアも7%から15%に上昇した。LCOS全体に占める1080p製品のシェアは13%から64%と大きく伸びており、DLPにおいても13%から18%に拡大。特に、1080iコンテンツの放送が増えている北米では720p製品に比べ1080p製品が好まれ、1080pコンテンツの普及を見越して1080p製品を購入するユーザーも現れているという。2005年第4四半期に出荷された1080p対応MD RPTVのうち、99%が北米に向けたものとなっている。

　地域別で見ると、北米での2005年第4四半期の出荷数は、前期比47%増、前年同期比54%増の80万台超で、地域別シェアでは88%から87%に減少した。LCOSや1080p製品の人気が高いため、金額ベースのシェアの方がやや高くなっているという。

　欧州での出荷数は前期比166%増、前年同期比80%増となり、地域シェアが3%から5%に上昇。そのうちソニーの液晶リアプロ製品は前期比330%増で、欧州市場でのソニーのシェアは70%。

　日本は前期比154%増で、地域別シェアでは0.7%から1.3%に上昇した。一方、CRT型のリアプロ市場が強い中国では、MD RPTVの出荷数が前期比11%減、前年同期比24%減で唯一のマイナス市場となった。

　世界市場でのサイズ別の割合では、最も出荷が多いのは50～54型で、出荷数は前期比50%増、シェアは41%から42%に上昇した。そのうち1080p対応製品の割合が9%から16%に増加している。また、40～44型はホリデー時期に北米で出荷が急増。前期比71%増となり、シェアは20%から23%に上昇した。60型以上では、出荷数が前期比32%増となり、シェアは22%から19%に減少したが、1080p製品の割合は12%から41%に増加している。

□ディスプレイサーチのホームページ
http://www.displaysearch-japan.com/
□ニュースリリース
http://www.displaysearch-japan.com/release/2006/03/r6.html
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060224/display.htm
【2005年12月2日】'05年第3四半期の薄型TV出荷台数は過去最高
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20051202/display.htm

(2006年3月6日)

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