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J:COM、国内CATV初のHDD搭載STB導入開始
-HD2番組同時録画対応。月額840円の追加で利用可能


4月15日より順次開始


 株式会社ジュピターテレコム(J:COM)は、国内のケーブルテレビ事業では初となるHDD搭載セットトップボックス(STB)を採用するデジタル放送用サービス「HDR」を4月15日より順次開始する。

エリア別の開始予定

 新STB「JC-5000」は、日本ケーブルラボによる地上デジタル放送の運用仕様「JCL SPEC-001~5/007」に準拠したトランスモジュレーション対応STB。韓国HUMAXが提供する。250GB HDDを搭載し、地上/BS/110度CSデジタルの視聴に対応。裏番組録画に加え、2番組同時録画も行なえる。

 4月15日より視聴可能なエリアは関東のみで、3月15日より申込みを受け付ける。また、関西、九州、札幌エリアは5月15日開始で、4月15日よりサービス受け付ける。

 月額料金は、従来の「J:COM TVデジタル」の5,229円に、新STBの利用料金の840円を加えた6,069円。従来は視聴料金の5,229円にSTBのレンタル料金も含まれていたが、「録画などの付加機能を提供するため、STBは追加料金で提供する方針」(同社)としている。

新STB「JC-5000」の概要 2番組同時録画や追いかけ再生対応

 EPG画面からリモコンの緑ボタンで「一発録画」も可能。さらに、追いかけ再生の「タイムスリップ」機能も備え、追いかけ再生中に不要な部分を早送りして実際の放送に追いつくことも可能。なお、録画はストーリム録画のみで、再エンコード機能は備えていない。BSデジタル放送のハイビジョン画質で約20時間、SD画質で約60時間としている。

GUI画面 EPGでは、ジャンル、キーワードから番組検索が可能

リモコンの緑ボタンで「一発予約」が可能 予約一覧の表示 毎週録画や、自動延長にも対応する

録画したコンテンツはサムネイル表示が可能 2/4/6/8倍速で再生できる

 また、録画した番組の編集機能も備え、番組の分割やカット編集、番組名変更などが可能。誤消去などを防ぐための番組保護設定なども行なえる。

分割、カット編集などが可能 番組名の編集画面

 i.LINKを2系統備え、録画した番組はアイ・オー・データのHDDレコーダ「Rec-Pot」や、D-VHSデッキにはムーブ可能だが、DVDレコーダなどへのムーブは行なえない。そのほか、従来サービス同様、VODにも対応。キーワードでの番組検索も行なえる。ピクチャ・イン・ピクチャや2画面表示にも対応する。

 そのほかの出力端子はD4が1系統、S2映像とコンポジットを各2系統用意。音声出力として光デジタル端子1系統、アナログ2系統を備えている。外形寸法は380×281×70mm(幅×奥行き×高さ)。重量は3.4kg。リモコンが付属する。

背面 B-CAS/C-CASスロット部 リモコンにはVODや「タイムスリップ」ボタンを備える


■ 2006年で半数をデジタル加入者に

森泉知行社長

  代表取締役社長兼CEOの森泉知行氏は、「競合他社との差別化に向けて進めてきたHDコンテンツの強化、VODの拡充に加え、今回のHDRは3本目の柱」と説明。HDRには「High Definition Recorder」、「High Spec Double Tuner Record」、「Hard Disc Recorder」の意味が込められているという。

 STBのレンタル料金として840円を追加することについては、同社のデジタル加入世帯を対象とした調査において、追加料金800円であれば、49.2%と約半数が「利用したい」または「やや利用したい」と回答したためだとする。

視聴できる番組は従来と同じ

 視聴可能な番組は従来と同じだが、「現行のハイビジョン対応デジタル放送がシンプルなパッケージですべて視聴できるのが強み」としている。

 中長期の目標としては、これまで同様2008年末までに、現在加入している約200万世帯が全てデジタル放送対応に移行することとしており、2006年中にはそのうち約半数のデジタル化を目指している。3月上旬のデジタル加入世帯は約70万世帯。また、「サッカーのドイツW杯までに全ての局でのHDRサービスを立ち上げたい」としている。

 そのほか、同社はアットネットホームと共同で関西エリアにおいてトライアルサービスを展開していた双方向サービス「インタラクTV」を、4月より全てのデジタル加入世帯で利用可能となるよう拡大することを発表。

 インタラクTVは、リモコン操作でニュースや地域情報、料理のレシピなどが閲覧できるサービスで、新たな接続や申込み、追加料金などは不要。トライアルでの反響が大きかったため、全域でのサービス開始を決定したという。関西エリアではトライアルから継続して提供されるほか、九州では4月、関東/札幌エリアでは5月よりサービスが開始される。

HUMAXのビョン・デギュ社長

 STBを開発したHUMAXのビョン・デギュ代表取締役社長兼CEOも登壇。2006年の事業計画において、売上高の19%をケーブルテレビ用STBで見込んでいる同社では「J:COMは最も重要なパートナー」とコメント。地域別の2006年事業計画では、売上高において日本が米国、欧州に続く3番目となっている。

 同社はデジタルテレビ事業などとも合わせ、2006年全体の売上高について2005年の720億5,100万円から、950億円への増加を見込んでいるという。

□J:COMのホームページ
http://www.jcom.co.jp/
□HUMAXのホームページ(英文)
http://www.humaxdigital.com/global/
□ニュースリリース(HDR)
http://www.jcom.co.jp/pdf/newsrelease/ja/20060308_1_ja.pdf
□ニュースリリース(インタラクTV)
http://www.jcom.co.jp/pdf/newsrelease/ja/20060308_2_ja.pdf
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20051028/jcom.htm

(2006年3月8日)

[AV Watch編集部/nakaba-a@impress.co.jp]


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