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「東京国際アニメフェア 2006」が開幕
-「AIR」のBlu-ray再生デモ。新作アニメ満載


AIRのBlu-ray再生デモ
会期:3月23日~3月26日 (一般公開日は3月25日から)

当日入場料:1,000円 (大人) 、500円 (中高生)

会場:東京ビッグサイト


 東京都がアニメ産業の振興と育成を図るために毎年実施している「東京国際アニメフェア 2006」が、東京・ビッグサイトで開幕した。会期は3月23日から3月26日までで、一般公開日は25日と26日。当日入場料は大人が1,000円、中高生が500円。

 ホールは2005年の2ホールから3ホールに拡大。小間数は昨年から約42%増となる718。256社が出展しており、アニメコンテンツ、ゲームソフト、アニメ関連商品などを紹介している。会場には海外からのバイヤーやマスコミ関係者も多く訪れており、日本のアニメが世界市場で流通するコンテンツに成長したことを改めて実感させてくれるイベントとなっている。


■ AIRを収録したBlu-rayをハイビジョン再生

 アニメ製作会社によって組織された団体・日本動画協会のブースでは、アニメソフトの今後として、Blu-ray Discの展示デモを実施。米パイオニアがCES 2006で発表し、5月の米国発売を予定しているBlu-ray Discプレーヤー「BDP-HD1」(1,800ドル)を紹介している。

 さらに、各メーカーから提供されたアニメ映像をBDに収録し、実際に再生するデモも実施。再生にはBDドライブを搭載したソニーのVAIOを使用。デモ映像のフォーマットはMPEG-2 MP@HLで、ビットレートは平均35Mbps、最大で40Mbpsに達するという。

米パイオニアがリリースを予定しているBDプレーヤー「BDP-HD1」 リコーのBD-R/REメディアも展示されていた 再生デモにはBDドライブを搭載したVAIOが使われていた

 再生が行なわれているのは、2月にBlu-ray BOXの発売を発表したアニメ「AIR」や、既にBD化がアナウンスされている「スチームボーイ」、さらに「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven」、「イノセンス」、「劇場版 犬夜叉」、「機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-」、「SLAM DUNK THE MOVIE」など。

 全ての作品がBDで発売されるかは不明であり、BD化がアナウンスされている作品もフォーマットなどは決定していないが、担当者によると「初期のソフトはエンコードにかかる時間や費用などにより、高ビットレートのMPEG-2がメインになる」とのこと。

 再生ソフトはインタービデオのWinDVD BD for VAIOを使用。ソフトウェアデコードとなっているため、必要とされるパソコンのスペックは高く、デモで使われたVAIOの場合Pentium Dの2.8GHzだったが、H.264/MPEG-4 AVCやVC-1では「同じスペックのマシンでは処理能力が足りなくなる可能性もある」とのこと。

AIRの再生デモ。輪郭線のシャープさはハイビジョン映像ならでは ナデシコの再生デモ。右上の再生ビットレート表示に注目。この瞬間は37.99Mbpsに達している。当然ならが画面は驚くほどクリアでシャープ 再生にはインタービデオのWinDVD BD for VAIOが使われていた

【2月3日】TVアニメ版「AIR」がBlu-ray BOXで発売
-特別編も収録。販売はポニーキャニオンの見込み
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060203/air.htm
【1月5日】パイオニアがBlu-ray Discプレーヤーを発表
-ELITEブランドで1,800ドル。PC用BDドライブは999ドル
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060105/ces03.htm

 なお、会場では残念ながら次世代DVD化を前提とした新作アニメの発表は行なわれていなかった。しかし、作品の内容だけでなく、映像や音声のクオリティ面でもDVD化に期待したいタイトルは多い。以下に代表的なものをピックアップしてレポートする。


■ 「時をかける少女」がアニメ化

 筒井康隆の原作誕生以来、テレビドラマや映画など、幾度となく映像化されてきた「時をかける少女」が、角川ヘラルド配給で劇場用アニメ化される。製作はマッドハウス。2006年夏の公開を目指しており、監督は細田守。キャラクターデザインはエヴァンゲリオンなどでお馴染みの貞本義行氏が担当している。幅広い層から注目を集める作品になりそうだ。

 また、GONZOのブースでは、MMORPG「マスター・オブ・エピック」のアニメ化企画が進行していることも明らかにされた。ただし、公開媒体や時期など、詳しいことはまだ決定していないという。

「時をかける少女」のキャラクターデザインは貞本氏 マスター・オブ・エピックのアニメ化も企画進行中だという

 GONZOのブースで最も大きく取り上げられているのは、劇場表作品として7月8日に公開される「ブレイブ ストーリー」。宮部みゆきのファンタジー小説を原作としており、普通の小学5年生ワタルが、運命の扉を開き、剣と魔法の世界で壮絶な冒険を繰り広げるという物語。ブースには作品の世界に通じる扉が設けられており、等身大フィギュアやクイズゲームなどで、作品の世界にいち早く触れることができる。

扉の向こうはブレイブ ストーリーの世界 主人公ワタルもお出迎え ブース内では様々なショーが行なわれ、クイズにも参加できる

 劇場用アニメと言えば、7月公開のスタジオジブリの新作「ゲド戦記」も忘れてはいけない。ブースには巨大な竜のオブジェが登場。その迫力で来場者を圧倒していた。

ゲド戦記の巨大な竜のオブジェ プロモーションビデオが観賞できるほか、作品の解説展示もある


■ そのほか

 バンダイビジュアルのブースでは、4月から放送される新作アニメを中心とした展示を行なっている。「姫様ご用心」は可愛い絵柄とは裏腹に、ハイテンションなギャグが特徴の作品。「シムーン」は、女性しか生まれないという世界を舞台にしたバトルアニメ。「ああっ女神さまっ」シリーズの最新作「それぞれの翼」も4月から放送スタートする。

左が新作アニメ「姫様ご用心」。富野監督最新作としてブロードバンド配信が行なわれている「リーンの翼」。4月26日よりDVDリリースが開始される 「シムーン」と「ああっ女神さまっ それぞれの翼」 熱狂的なファンを持つ「びんちょうタン」は5月26日からDVD化がスタートする

実写映画化された人気コミック「NANA」も4月からテレビアニメ化される。ブースでは作品と同じ「707号室」を再現。実際に部屋の中に入ってキャラクターの気分に浸ることもできる

ゆったりとした雰囲気が魅力の「ARIA」。新シリーズも4月からオンエア開始。こちらのDVD化にも期待したい 「神様家族」は5月からアニマックスで放送開始。神様の息子神山佐間太郎と、幼馴染の天使テンコが織りなすラブストーリー。「エア・ギア」は少年マガジン連載中のコミックを原作としている 「プリンセス・プリンセス」は男子校を舞台にした美形、ゴスロリが満載の女装アニメ(?)

サンライズの新作「ゼーガペイン」も大々的に展示されている。主人公のキョウが、謎の転校生に導かれるまま、異世界で巨大ロボットとの戦闘に巻き込まれていくという物語 人気アニメ「フルメタル・パニック」から、OVAの新作「わりとヒマな戦隊長の一日」が発売される。人気キャラ、テッサをメインにした注目作で、DVDは5月26日発売予定

一風変わった和風アクション作品「夢使い」のテレビアニメも4月からスタート。ほかにも、現在放送中の新作も紹介されている 堂本光一が声優として参加していることでも注目を集める「獣王星」。4月13日よりフジテレビで放送開始

週刊少年チャンピオンに連載されている「無敵看板娘」も2006年夏のテレビアニメ化が決定。また、「ワるきゅーレ」シリーズの第4シリーズも2006年夏に新作が放映される模様だ アニメ魂枠にて、4月より放送される「西の善き魔女 Astrea Testament」 同じく4月から朝日放送などでスタートする「うたわれるもの」。パソコン用人気ゲームを原作としているため、放送前から注目度は高い

アニプレックスは新作「FLAG」と「009-1」をデモ。FLAGはアニメーション史上初めてドキュメンタリータッチで戦場を描くという作品。「009-1」は、石ノ森章太郎原作のセクシースパイアクションだ ある意味で最もアニメ化に注目が集まっている「ブラックラグーン」。原作コミックは過激すぎるアクションとスラングが特徴。どこまで映像化できるか気になるところ 女子高生の現実(?)を描いたというお下品なギャグ満載のコメディ「女子高生 GIRL’S * HIGH」。早くもDVD化が決定しており、リリースは5月25日から

今年も会場には様々なコスプレ・コンパニオンや着ぐるみが登場。イベントに花を添えている。一般公開日にはさらに増員されると見られるので、こちらも見所だ

□アニメフェアのホームページ
http://www.taf.metro.tokyo.jp/
□関連記事
【2005年4月1日】「東京国際アニメフェア2005」が開幕
-「フィギュアニメ」第2弾など、注目の新作が多数
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20050401/taf.htm
【2004年3月26日】東京国際アニメフェア 2004が開催
-昨年No.1アニメはガンダムSEED、石原都知事も出席
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20040326/taf.htm

(2006年3月23日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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