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バンダイビジュアル株式会社は7日、2006年2月期の非連結決算短信を発表した。売上高284億500万円(前年同期比10.4%増)、営業利益44億600万円(同9.3%増)、経常利益44億5,300万円(同9.9%増)、当期純利益26億5,100万円(同16.6%増)となり、増収増益を達成した。 事業別に見ると、映像パッケージソフト事業の販売実績が265億4,974万4,000円で前年度比113.5%と好調。背景としては、TVアニメシリーズ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の予想以上のヒットに加えて、劇場アニメ2作品「機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-」と「機動戦士ZガンダムII -恋人たち-」、オリジナルビデオアニメ「機動戦士ガンダム0083 5.1ch DVD-BOX」など一連の機動戦士ガンダムシリーズの売上高が前年同期比20.1%増の111億3,200万円で売上構成比のうち41.9%を占めた点が挙げられている。 また、「クレヨンしんちゃん」シリーズが売上構成比中4.5%、「攻殻機動隊」シリーズが売上構成比中3.7%を占めるほか、劇場アニメ「スチームボーイ」のDVD発売や「ああっ女神さま」、「舞-HiME」などのTVアニメシリーズも売上げに貢献。 またレンタル用DVDビデオの導入が堅調で、売上高も66億300万円と市場の広がりに伴い順調に推移しており、同社では今後も拡大していくと予想している。 ただしライセンス事業では、18億5,573万3,000円で前年度比79.3%と減収。国内ライセンス事業については、劇場作品「機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-」や「誰も知らない」などの劇場配分収入が貢献、売上高は前年同期比18.4%減の12億8,000万円と減収ながらも同社予想を上回った。ところが海外ライセンス事業においては、北米マーケットの不振などから、売上高が同24.8%減の6億4,700万円となり、大きな減収となった。 2007年2月期の見通しとしては、売上高285億円、経常利益45億円、当期純利益は26億8,000万円を見込む。既存のDVDビデオによる現行ビジネスを更に深耕しつつ、HD DVDやBlu-ray Discなど次世代DVDの先行投資の時期として、事業の拡大を図っていく考え。 映像パッケージソフト事業では、北野武監督の「TAKESHIS'」、是枝裕和監督最新作「花よりもなほ」などの劇場作品に加えて、「かしまし~ガール・ミーツ・ガール~」や、機動戦士ガンダムの監督である富野由悠季氏の新作「リーンの翼」などの新しいキャラクターによる作品の発売で売上増を狙う。また、TVアニメシリーズ「機動戦士ガンダム」のDVD化も今期の売上増に大きく影響するものと見られる。 ライセンス事業についても、国内事業においては、キャラクターの商品化売上に注力、ライセンス事業の領域拡大による売上増を見込む。海外事業では子会社のBANDAI VISUAL USA INC.を拠点に今期不振だった北米圏での販売立て直しを図るほか、成長の著しいアジア圏での事業展開にも注力していく考え。 また同社では、アニメ/声優関連を中心とした音楽会社であるランティス株式会社の第三者割当増資を引き受け、株式50.6%を取得して子会社化することが決定した。株式取得日は5月1日で、現時点での2007年度2月期の連結業績予想は未定。両社は2月にも業務提携を発表しており密接な関係にあったが、今回の子会社化でその関係がさらに強まると予想される。 □バンダイビジュアルのホームページ ( 2006年4月7日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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