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株式会社コナミデジタルエンタテインメントは21日、7月1日からテレビ東京系6局ほかで毎週土曜日朝9時から放送されるアニメ「おとぎ銃士 赤ずきん」の製作発表会を開催。声優の田村ゆかりさんらが出席してアニメの魅力をアピールしたほか、DVD化など、関連商品の展開なども発表された。
「おとぎ銃士 赤ずきん」は、2005年に開催されたガレージキットの総合イベント「ワンダーフェスティバル2005 冬」で、フィギュアと約30分のOVAを収録したDVDをセットにした「フィギュアニメ」として誕生した作品。OVAが高く評価されたことから、2006年7月から3クール(39話)のテレビアニメとして新展開することになった。 OVA版はどちらかというと年齢の高いアニメファンをターゲットとして製作されたが、テレビアニメ版は幼稚園や小学校低学年の女児からその親も含め、幅広い層が楽しめるよう、物語やキャラクターにアレンジを加えている。また、OVA版は約30分のアニメだったが、テレビ版は39話のシリーズとボリュームも大幅に増加しており、より壮大な物語が展開する。
なお、アニメ版についてのストーリーなどの詳しい情報はアフレコレポートで紹介している。
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■ 「石原都知事に見て欲しい作品」
コナミデジタルエンタテインメントの執行役員でマルチメディアカンパニーの樹下國昭プレジデントは、アニメフェア2006で発表した同社のアニメ事業への本格参入について「赤ずきんではコナミとして初めて製作委員会制度を採用し、アニメ参入の第1弾作品として取り組んでいる。家族そろって楽しんでもらえる作品であるだけでなく、この会場(秋葉原)に良く来るアニメファンにも訴求できる作品だと思っている。ぜひ応援して欲しい」と語った。
テレビ東京のコンテンツ事業局局次長兼アニメ事業部部長の岩田圭介氏は、「アニメフェア 2007」に向けた実行委員会の会合が昨日行なわれたことを報告。その席上で、実行委員長である石原慎太郎東京都知事から昨今の日本のアニメに対し、「キャラクターにオリジナリティが無く、同じようなキャラが多い」、「脚本も良くない」、「背景も悪い」など、厳しい意見があったことを紹介。
その上で「今回の赤ずきんを見て、“これは石原さんにこそ見て欲しい”と感じた。見てもらえれば、“個性が無い”、“背景がダメ”なんてことは言わせない」と、クオリティの高さをアピール。「コナミとマッドハウス、そして“アニメのテレビ東京”がタッグを組み、オリジナリティ溢れる作品になっている。必ずヒットすると思う」と、期待を寄せた。
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■ DVD化は10月からを予定
赤ずきんはコナミのアニメ参入第1弾であるが、関連商品展開では、さらに同社としては初めて女児向けの玩具も展開する。発表会場には今後製品化を予定している様々な玩具やグッズの試作品が展示された。
主人公・赤ずきんが武器などを取り出す携帯電話型の魔法のアイテム「スウィートフォン」など、魔法少女アニメでは定番とも言える「主人公なりきりアイテム」に加え、シールメーカーやトレーディングカードなど、様々なアイテムを用意。マスコットキャラクター・キュピのはなうた機能付きぬいぐるみなども展示されていた。いずれの商品も9月から年末にかけてのリリースを予定している。
また、DVD化も10月から予定。全13巻で、初回特典も用意するという。販売はジェネオンエンタテインメント。また、ニンテンドーDS用のゲームソフトや、フィギュメイト化やコナミフィギュアコレクション化も予定されている。
■ 「作って幸せ、見て幸せな作品に」
発表会では第1話が上映された。OVA版よりも愛らしさを増した赤ずきんや草太らがクオリティ高く描かれており、アクションシーンも豊富に取り入れられている。シーン展開は大人向けのアニメよりも若干ゆっくりめだが、主人公の草太を釘宮理恵さんが演じる幼なじみが毎朝起こしに来たり、怪物に追われて逃げ回る場所がメイドさん溢れる秋葉原だったりと、コアなアニメファンを引き付ける要素も感じられた。 続くトークショーでは、石山タカ明監督ほか、スタッフが登壇。赤ずきん役の田村ゆかりさんも出席した。現場の雰囲気について石山監督は「スタッフが赤ずきんに惚れ込んで、いかに可愛らしく描けるか試行錯誤しながら頑張っている」と紹介。
田村さんは、アフレコ時に監督から「赤ずきんは太陽のような子」と説明されたエピソードを披露。「太陽のような子になれるよう、演じていきたい」と意気込みを語った。
なお、そのほかのキャラクターについて、脚本を担当している柿原優子さん、竹内利光さん、広田光毅さんは「女の子のキャラクターだけでなく、男の子も可愛く、魅力的になるよう脚本を練っている。ストーリーとしてはアクションあり、笑いあり、感動あり、教育的な要素もちょっとありと、まさに“おとぎ話”そのものと言える作品になる」と語った。
最後に石山監督は「昔は残酷な事件などは作り話の中の存在だった。しかし、今は現実が作り話に追いついてしまったような事件が多い。それならば、逆に幸せな作品を作れば、世の中が幸せになるんじゃないかと考えている。作っていて幸せ、見ている人も幸せで、世界が平和になってくれるような作品にしたい」と、作品に込めた想いを語った。
□コナミのホームページ
(2006年6月21日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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