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総務省は23日、テレビ放送、映画、ゲーム、音楽、ラジオ、書籍、雑誌、コミック、新聞記事など、様々なメディア上で流通するコンテンツの制作・流通の実態調査を実施。2004年度の結果を発表した。なお、同調査は情報通信経済室と情報通信政策研究所(IICP)が共同で実施した。 各メディア事業の統計データを「ソフト」の内訳別に再編し、そこからソフト市場を推計。コンテンツ制作・流通のトレンドを包括的に把握・分析することを目的としている。具体的には、メディア全体を映像系、音声系、テキスト系の3つに大分。個別の伸張・縮小傾向を把握すると同時に、ソフトの一次利用、二次利用(マルチユース)の市場についても分析。さらに、進展が著しいネットワークでの流通に焦点を置いた分析も行なっている。 ■ 市場規模 2004年のメディア・ソフト市場全体の規模は2003年より2,023億円増となる11兆627億円。2003年は前年比0.4%増の437億円と微増だったが、2004年の市場は前年比1.9%増、2,023億円と拡大した。 分野別では、映画、ビデオ、テレビ番組(地上・衛星・CATV)、ゲームなどを含む映像系が前年比3.2%増の5兆752億円。ただし、その中で映画ソフトについては前年比6.4%減の7,993億円と減少した。 その一方で、2003年まで減少傾向にあった音楽、ラジオ番組を含む音声系や、新聞、雑誌などを含むテキスト系の市場については、2004年で拡大傾向に転じている。音声系は前年比1.4%増の9,444億円、テキスト系は0.7%増の5兆431億円となった。
利用体制については、一次流通市場が前年比1.3%増の8兆8,576億円と微増に転じた。また、二次利用(マルチユース)は前年度から引き続き同4%増の2兆2,051億円と拡大を続けている。 また、インターネットや携帯電話、通信カラオケなどを通じて流通する「通信系ソフト」に注目すると、市場規模は2000年と比べて135.9%、2003年からも28.6%増の6,901億円と急速な拡大が続く。中でも、映像系については、前年比55.9%増と高い拡大率を見せる。 ■ 制作費用・量、流通量 制作金額は全体で3兆9,182億円で、前年比1.2%増。内訳として、映像系はほぼ前年と同額の2兆2,218億円(前年比0.2%増)、音声3,289億円(同3.8%減)、テキスト系が1兆3,676億円(同4.2%増)となった。割合では、地上テレビ番組が45.7%、新聞記事が21.5%を占めている。 最終利用者が視聴・消費した量を示す流通量は、映像系が前年比6.7%増の1,741億時間、音声系が308.5億時間(同11.4%増)、テキスト系が10兆7,521億頁(同7.3%増)といずれも増加。 制作量については、映像系が前年比9.5%増の87万時間、テキスト系が同2.2%増の5,014万頁で、いずれも増加しているのに対して、音声系のみが前年比0.6%減の72.9万時間となった。 □総務省のホームページ ( 2006年6月26日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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