|
第8回データストレージEXPOが6月28日より東京ビックサイトで開幕した。第15回ソフトウエア開発環境展、第11回データウェアハウス&CRM EXPO、第9回組込みシステム開発技術展、第3回情報セキュリティEXPOが併設されているほか、今回から新たにRFIDソリューションEXPOも加わった。会期は6月30日まで。 入場料は5,000円だが、事前登録の招待券があれば入場無料になる。いずれか1つの招待券があれば、各併設イベントへの参加が可能。 ■ 4倍速BD-Rの規格化を2006年末に期待、製品化はすぐでも可能 データストレージEXPOのTDKブースでは、BD-Rディスクの技術展示として、昨年同様4層/100GBのBD-Rディスクの展示を行なったほか、6倍速記録に対応するBD-Rディスクのサンプルを展示した。 Blu-ray Disc Associationでは、4倍速記録のBD-Rについても規格化が終わっていない段階だが「規格が策定してデバイスが登場しさえすれば、すぐにでも製品が出せる状態。策定の時期次第だが、2006年内には4倍速BD-Rディスクを発売したい」としており、年内に4倍速ディスクの規格が策定する可能性を示唆した。
ペンシルベニア州・ピッツバーグ地域・カーネギーメロン大学のブースでは、ADCUS社の発売したUSB機器「hitch」を展示。iPodなどのUSB対応のストレージ機器を2台接続して、それぞれのデータを移動、コピー、削除などのファイル操作が行なえる。hitch自身はストレージ領域を備えておらず、接続したUSBストレージデバイスへのコピーや移動しか行なえない。2.5インチの液晶ディスプレイを搭載する。USBの画像転送プロトコル「PTP」に対応、MP3ファイルのID3タグ表示にも対応する。米国ではすでに販売を開始しているが、国内での販売は現在調整中という。
■ ワンセグ対応関連の展示も増加、独自のHD映像技術など 併設の第9回組込みシステム開発技術展では、携帯電話や、ポータブルメディアプレーヤー内に搭載する基幹デバイスや、ソフトなどが多数展示。先日発表になった東芝のワンセグ対応HDDプレーヤー「gigabeat V30T」のデコードソフトを開発したテクノマセマティカルも出展、V30Tで採用されたワンセグ対応ソフトの展示を行なっているほか、富士通の開発したメディアプロセッサ「FR-V」と同社のソフトの組み合わせによるワンセグ/3セグ放送受信用ソフトを展示していた。そのほかにも、同社の独自開発のアルゴリズム「DMNA」を採用した携帯電話用のソフトデコーダや、PDA上で動作するワンセグ視聴ソフトの展示などを行なっていた。
また、独自仕様のエンコーダ/デコーダをセットで企業向けに販売するACTIMAGINEでは、今回新たにHD解像度の映像を、CPUクロックが1.5GHzのPC上で快適に再生するデモを実施していた。デモはPC上で行なっているが、PC用コーデックの提供は予定しておらず、「エンコーダ/デコーダを提供するのはコンテンツホルダーや機器メーカーのみ」としており、STB機器などへの採用を見込む。 同社の技術は日本国内でも、株式会社am3の展開しているゲームボーイアドバンスSP、ニンテンドーDS向けコンテンツ配信サービス「アドバンスDSムービー」で採用されているほか、海外ではNOKIA製携帯電話用の映画ソフトで採用されており、メモリーカード内に映像データと端末などに応じた再生ソフトを収録した形で配布する。 DRMで保護されているため、PCなどにコピーしても再生できない作りになっているだけでなく、コーデックも独自開発のものを採用。再生ソフト内にデコーダが組み込まれているため、デコーダの解析が困難になっているのだという。なお、独自コーデックの正式名はなく「VX2」と言うコードネームのみ存在する。
また、ヤマハでは、DLNA対応のAV機器向けソリューションとそれに対応するネットワークプロセッサ「Versatile Network Processor VNP2」の展示を行なっていた。どちらも開発中の段階で完成時期は未定。実際にPCサーバー上にある音楽を再生するデモを実施していた。
□データストレージEXPOのホームページ ( 2006年6月28日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
Copyright (c)2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|