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株式会社マランツ コンシューマー マーケティングは、ステレオプリアンプのフラッグシップモデル「SC-7S2」と、モノラルパワーアンプ「MA-9S2」を10月より発売する。価格はともに735,000円。 ■ SC-7S2
同社のフラッグシッププリアンプで、従来モデルの「SC-7S1」をリファインし、性能向上を図った。筐体はフロント、サイド、トップの各パネルにアルミ押し出し材を採用。ダブルレイヤー構造による6.4mm厚のボトムシャーシの採用とあわせて、オーディオ回路を支えている。 SC-7S1と同様にWolfson製のボリュームコントロールIC「WM8816」を採用したリニアコントロールボリュームを搭載。新たにWM8816を2個並列接続とし、S/Nを向上。「静寂感の表現力が大幅にアップした」という。また、リニアボリュームコントロールの採用により、音量による音質差を抑え、耐久性の向上も実現している。 インプットバッファアンプはOPアンプを使用せず、オールディスクリート回路を採用。入力信号を低インピーダンス化し、クロストーク特性を劣化させることなくリニアコントロールボリュームに伝送する。独自のアンプモジュール「HDAM-SA」を電源帰還アンプの入力段/出力段に12個、V/I変換部に6個使用している。
信号処理はすべてバランス構成で、入力信号はインプットバッファアンプを通過後に、バランス入力はそのままリニアコントロールボリュームに伝送。アンバランス入力はHDAM-SAを3個使用した反転アンプによりバランス信号に変換し、リニアコントロールボリュームに伝送、低雑音の安定した動作を実現するという。 定格出力は、バランス、アンバランスともに1.7Vで、最大出力は13.5V。SN比はバランスが105dB、アンバランスが108dB。入力端子はバランス入力×1、アンバランス入力×3(CD、LINE1、LINE2)、TAPE IN/OUT×1、バランス出力×1、アンバランス出力×1となっている。 6台までのSC-7S2を連動できる「F.C.B.S(Floating Control Bus System)」機能も搭載する。消費電力は18W。外形寸法は459×461×136mm(幅×奥行き×高さ)、重量は21.8kg。アルミパネル仕上げのシステムリモコンが付属する。
■ B&W 800D向けモノラルパワーアンプ「MA-9S2」
SC-7S2との組み合わせを前提としたハイエンドのモノラルパワーアンプ。従来モデルのMA-9S1をブラッシュアップし、同社扱いのスピーカー「B&W 800D」のパフォーマンスを「最大限に引き出すために用意した」という。 ボルテージアンプとバッファアンプの2アンプ構成で、いずれにもHDAM-SAを採用。全段HDAM-SA化することで、S/Nの向上を図っている。ボルテージアンプにはHDAM-SAを6個搭載し、定格出力は8Ω負荷で300W、4Ωで600W。周波数特性は5Hz~150kHz、S/Nは123dB(バランス/アンバランス)。 電流リミッターの廃止や、パワートランジスタのエミッタ抵抗値の極小化(0.1Ω)、内部レイアウトの改善などによる瞬時電力供給能力約150A(1Ω)を実現。アンプ回路は全段でフルバランス構成とした。 新開発の2段コアトロイダルトランスも搭載。低振動低漏洩磁束化を実現し、特にS/N向上に大きく貢献しているという。また、大型のメインブロックケミコンの大容量化(33,000μf)やチョークインプット電源回路の採用などで音質の改善を図っている。 パワーメータはフロントパネルの中心に配し、マランツ往年の名機である「#9」のイメージを踏襲。メーターはブルーLEDでライトアップする。入力端子はバランス1系統、アンバランス2系統の合計3系統。スピーカーターミナルはWBT製で、2系統のスピーカー出力を装備。バイワイヤ接続も可能としている。消費電力は450W、外形寸法は459×451×198mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約37.4kg。
□マランツのホームページ ( 2006年8月25日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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