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アニメ版「デスノート」の第1話完成披露試写
-「ノートに名前書く気で頑張る」。平野綾が死神コス!?


10月3日深夜24時56分オンエア


 10月3日から日本テレビ系にて放送が開始されるテレビアニメ版「DEATH NOTE」。放送に先立ち、第1話「新生」のマスコミ向け試写会が開催。開場には出演声優や荒木監督らが登場し、作品にかける意気込みを語った。

日本テレビの中谷敏夫プロデューサー

 「DEATH NOTE」は、集英社「週刊少年ジャンプ」にて2003年から連載され、累計発行部数が2,100万部を超える人気コミック。実写映画も前編が6月から公開されており、11月には後編の公開も予定されている。

 テレビアニメ版は10月3日から毎週火曜日の深夜24時56分にオンエア。3クール/37本(予定)を予定している。

 原作が非常に高い人気と知名度を誇るだけに、アニメはゴールデンタイムに放送されてもおかしくないが、この点について日本テレビの中谷敏夫プロデューサーは「我々もゴールデンタイムを検討した。しかし、この作品の世界観を一番体現できるのは深夜ではないかと考えるようになった。だからこそ、“深夜という時間帯を変えてやろう”、“旋風を巻き起こしてやろう”というつもりで頑張っている」と語る。

 「デスノート」の主人公・夜神月(ヤガミライト/以下ライト)は、頭脳明晰/運動神経優秀で人当たりも良い男子高校生。だが、暗いニュースで溢れる毎日に退屈を感じながら過ごしている。そんな彼は、死神の世界で同じように退屈していた死神・リュークが、いたずらに落とした“デスノート”を拾う。

(C)大場つぐみ・小畑健/集英社・VAP・マッドハウス・NTV・D.N. ドリームパートナーズ

 デスノートとは、“そこに名前を書かれた人間は死ぬ”という力を持つ恐るべきノート。それが本物だと気が付いたライトは、自らが犯罪者に制裁を下し、悪者のいない世界を作る“神”になろうと考え、犯罪者達を次々に抹殺。やがて人々は姿無き制裁者を“キラ”として崇拝/否定しはじめる。だが、そんなライトの前に、数々の迷宮事件を解決してきた天才探偵・L(エル)が立ちふさがるのだった……。

 公開された第1話は、ライトがデスノートを拾い、それが本当に力を持っていることを認識。リュークと出会い、新しい世界を作り出すことを決意するまでが描かれている。「ゴールデンが当然」という中谷プロデューサーの言葉通り、映像のクオリティは一般的な深夜枠のアニメよりも大幅に高い。また、深夜という時間帯もあり、制裁を下すシーンではショッキングな描写もキッチリと描かれている。

試写会の模様

 デスノートは、設定は斬新なものの、制裁を下すシーンが「暗い部屋でノートに名前を書く」という地味なビジュアルであり、映像化すると迫力が無くなる危険性がある。だが、アニメ版では犯罪者が絶命するシーンのオーバーラップが小気味良く、BGMの使い方も秀逸で、ライトのペン先ひとつで、犯罪者の命がもてあそばれる様子が非常に良く表現されていると感じた。

 第1話では残念ながら主要キャラはライトとリュークしか登場しない。そのため、ライト役の宮野真守さんと、リューク役の中村獅童さんの演技のみ聴くことができた。声優である宮野さんの安定感のある演技はもちろんだが、獅童さん演じるリュークも良い。獅童さんのトレードマークでもある凄みの聞いた低い声が良くマッチしているが、時折挿入されるコミカルなセリフとのギャップも鮮烈で、まさに“恐ろしいが憎めないキャラクター”といった印象。原作ファンも、原作を知らない人でも、じっくりと楽しめるアニメに仕上がっている。


■「ノートに自分の名前を書くつもりで頑張る」

 原作の大ファンだというのは、アニメ版の荒木哲郎監督。「監督ができることを非常に光栄に思っています。デスノートに自分の名前を書くつもりで頑張っていきます」と語り、周囲から「死んじゃダメじゃん」突っ込まれ、会場内が爆笑。

 同じく原作の大ファンだというライト役の宮野さんは「本当に好きな作品なので、役が決まった時は嬉しかったです。秋には映画の後編も公開されるので、テレビアニメ版と合わせて“デスノートの秋”にしていきたい。私もデスノートに自分の名前を書くつもりで頑張ります」と意気込みを語る。

 「ちょっと待ってください、Lっぽくしますので……」と、靴を脱いで、椅子の上に体育座りするのはL役の山口勝平さん。「僕も原作が大好きです。読んだときのワクワク感をアニメでも伝えられるよう、全力をかけていきたい。皆さんの中には、それぞれにLのイメージがあると思いますが、“山口なりのL”を見せていきたい」と話す。

荒木哲郎監督 ライト役の宮野真守さん L役の山口勝平。Lを真似た体育座りでインタビューに答えるなど、役作りは万全!?

 ライトの妹、夜神粧裕(ヤガミサユ)役の工藤晴香さんは、雑誌「セブンティーン」の専属モデル。声優としても活躍中で、最近では「ハチミツとクローバー」の花本はぐみ役などでお馴染みだ。「サユは、ノートの存在も死神も何も知らない能天気な女の子。なので、本当に普通に、中学生の女の子を演じていきたいと思います」とのこと。周囲から「デスノートに名前は書かないの?」と問われると首を振り「長生きしたいので」とニッコリ。

 「アニメのお話が来る前から、コミックのミサのセリフを声に出していました」と笑うのは、弥海砂(アマネミサ)役の平野綾さん。もう1つのデスノートの持ち主であり、モデルとしても活躍するエキセントリックな女の子という役柄。「登場するのはもう少し先なので、アフレコ現場を見学しながら、心の準備をしています。誰よりも長生きできるように頑張りたいと思います」と語った。

 なお、アニメ版にはミニコーナーとして、平野さんと工藤さんが参加し、リュークも登場する実写コーナーが設けられるという。「私(平野さん)と、工藤さんが死神のコスチュームを着たりするので、本編以外にこちらも楽しみにしてください」とのこと。

夜神粧裕役の工藤晴香さん 弥海砂役の平野綾さん。ミニコーナーにも注目だ

 中谷プロデューサーは配役について「例えば、話題の俳優を声優として客寄せパンダのように起用したり、人気のある女性声優を起用して萌えアニメ要素を加えたりすることも考えられる。しかし、今回はそういった要素を排し、作品の魅力を最大限表現できるキャストを起用したことがわかって頂けるはず」と、キャストの演技に太鼓判を押す。

 最後に宮野さんは役作りについて、「“死”をテーマにした作品なので、自分もそのことを意識しながら演じています。頭の良いライトと違って、僕は偏差値2くらいですが(笑)、僕自身も犯罪者はいないほうがいいなと思うこともある。そんな共通点から、ライトに近づけるよう役作りをしていきたい」と語る。

 山口さんは「死」というテーマについて「ただ単に、“人を殺すことはよくない”と教えられる作品にはしたくない。観た人が自分の目で見て、頭で考え、その結果として死や命の大切さなど、どんなことでも良いから“感じて”もらえるような作品にしていきたい」と語った。

□アニメ版の公式ページ
http://www.ntv.co.jp/deathnote/
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http://av.watch.impress.co.jp/docs/20060809/ntvdcm.htm

(2006年9月28日)

[AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]


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