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映像、情報、通信の総合展示会「CEATEC JAPAN 2006」が3日、幕張メッセで開幕した。期間は7日まで。ここではBlu-ray Disc関連の展示を中心にレポートする。
■ ソニー ソニーのブースでは、国内向けのBlu-ray Discレコーダ2機種が注目を集めている。詳細は既報の通りだが、500GB HDD内蔵の「BDZ-V9」(12月8日発売/実売30万円前後)と、250GB HDD内蔵の「BDZ-V7」(12月16日発売/実売25万円前後)計2モデルを用意する。 市販のBlu-ray Discソフト(BDビデオ)の再生に対応するほか、どちらもデジタルチューナを2基搭載。上位モデルのBDZ-V9では、DLNAをベースにした「ホームサーバー機能」を搭載。DTCP-IPにも対応しており、デジタル放送をMPEG-2 TS録画したものをそのままネットワーク伝送できる。さらに、スゴ録上位モデルで搭載している、メモリースティックPRO Duoへの書き出し機能「おでかけ・おかえり転送」も備えている。
なお、技術としてはDLNAをベースとしているのだが、DLNAでは配信時の映像フォーマットをMPEG-2 PSと規定している。しかし、BDレコーダではMPEG-2 TSで録画したものを、TSのまま転送しているため完全に規格に準拠していないという。
PLAYSTATION 3をBDプレーヤーとして利用し、映画コンテンツを再生するデモも実施。また、CEATEC 2006で初公開されたPS3用のリモートコントローラ「BDリモートコントローラ」(12月7日発売/3,600円)も展示されている。 「AV感覚でPS3を操作できるようになる」というリモコン。最大の特徴はBluetooth接続でPS3を操作すること。そのため、PS3の正面でなくとも「どの方向に向けて押しても反応する」という。中央にプレイステーションボタンを備えており、押すことでBDビデオ再生中など、他の動作をしていてもすぐにPS3のメインメニューが表示される。
■ シャープ
シャープのブースでは、AQUOSブランドのロゴマークが付いたBDレコーダを参考展示している。HDDを内蔵しており、市販のBDビデオ再生にも対応。詳細は未定で、発売時期や価格も未定。「BDの市場動向を見ながら、製品化時期を決めたい」としている。 また、IFA 2006でも展示していたBDシアターシステムも参考展示している。IFAでは欧州向けモデルとして展示していたが「今回の展示の反響によって、国内での製品化も検討したい」という。製品としてはほぼ完成しているが、価格や発売日は未定。 1080p出力に対応したBDプレーヤーと、1bitデジタルのプリメインアンプを一体化したシステム。外見的には2ピース構造に見えるが、筐体は一体型。1bitアンプは22.5MHzのサンプリングで、「BDビデオのクオリティを活かした音声再生ができる」という。 フロントスピーカーはユニットを天井に向けて設置した無指向性システム。サブウーファも特徴的なデザインを採用している。「国内ではBDプレーヤーよりも、BDレコーダが市場から求められている。しかし、BDプレーヤーでもデジタルアンプと組み合わせるなど、付加価値を加えることでニーズのある商品になると考えている」とのこと。
■ 日立 日立もBDレコーダを参考展示している。対応ディスクや発売時期、価格などは未定。HDDの内蔵は決まっており、「一般的なHDD/DVDレコーダ並みの容量のHDDを搭載している」という。実際にHD映像を再生するデモを行なっている。 また、デジタルチューナ内蔵のハイブリッドレコーダのSシリーズと良く似たデザインのBDレコーダも展示。こちらはモックアップだが、「実際の製品のイメージに近いのはモックアップ」だという。DVD/HDDレコーダのSシリーズを下位モデル、BDレコーダと上位モデルとしてラインナップし、「上から下までのデザインイメージを統一させたい」という。
■ BDA Blu-ray Disc Assisiation(BDA)のブースでは、各社のBDレコーダ試作機や、BDビデオソフトの展示などが行なわれている。また、イベント初日である3日は、参加する企業13社の代表が集まり、挨拶を行なった。
メディアの展示では、三菱化学メディアやTDKが、レーベル印刷に対応した1層BD-Rメディアを展示。いずれも近日発売予定。また、三菱化学メディアはBD-R/REの両方で2層メディアを参考展示。CD-RやDVD-Rで培った有機色素技術を利用したBD-Rなども展示している。 さらに、TDKは詳細は未定ながら、8cmのBD-R/REメディアを展示。リコーは2倍速記録対応のBD-R/REと、4倍速記録に対応したBD-Rを参考展示。いずれも1層の25GBタイプとなっている。
パイオニアは3種類の記録型BDドライブを参考展示している。AV機器とPCの両方での使用を想定。5インチベイ内蔵型はBD-R 4倍速、BD-RE 2倍速、DVD±R 12倍速、DVD±R DL 4倍速に対応。再生はBD-ROM 4倍速、DVD-ROM 12倍速。 スリムタイプはBD-R 2倍速、BD-RE 2倍速、DVD±R 8倍速、DVD±R DL 8倍速。再生はBD-ROM 2倍速、DVD-ROM 8倍速。トレータイプとスロットインタイプの2種類を用意。
■ そのほか 三菱電機では、参考展示のBDレコーダで再生デモを行っている。容量は非公開だがHDDを搭載。市販のBDビデオの再生に対応するほか、BD-R/REディスクへの録画も可能。2層メディアにも対応予定だという。ただし、カートリッジ型BD-REメディア(Ver.1.0)への録画/再生はできない。価格や発売日は未定で、デザインも検討段階のものだという。なお、デモ用ディスプレイとはD端子でアナログ接続している。 パイオニアも北米向けのBDプレーヤー「BDP-HD1」を展示。さらに、国内向けのBDレコーダの試作機を参考展示している。レコーダの細かな仕様は未定で、発売時期や価格も未定。
□CEATEC JAPAN 2006のホームページ
(2006年10月3日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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