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OVAシリーズ「トップをねらえ2!」と、その前作「トップをねらえ!」の2シリーズを合同で劇場上映する「合体劇場版」が10月1日から東京・秋葉原のアキバ3Dシアターで上映開始。初日の舞台挨拶には、両シリーズの出演声優が駆けつけた。 「トップをねらえ! & トップをねらえ2! 合体劇場版!!」は、バンダイビジュアルが8月25日に発売した第6巻(BCBA-1935/6,090円)で完結したOVAシリーズ「トップをねらえ2!」と、18年前に制作された前作「トップをねらえ!」と合体させた劇場版。
「トップ2」は新作カットを含めて再編集したものを、初代「トップ」はオリジナルキャストにより5.1chサラウンドへ新録音した“サウンドリプライズ版”を制作。各約90分にまとめたものを連続で上映するというもの。既報の通り、10月1日の秋葉原を皮切りに全国で順次上映される。 舞台挨拶に登場したのは「トップ2」の鶴巻和哉監督、両シリーズの音楽を担当した田中公平さん。さらに、初代「トップ」からノリコ役の日高のり子さん、コーチ役の若本規夫さん、ユング役の川村万梨阿さんが、「トップ2」からはノノ役の福井裕佳梨さん、ラルク役の坂本真綾さん、ニコラ役の岩田光央さんという豪華な顔ぶれ。新旧トップキャストの集結という夢の舞台に、会場に集まったファンから大きな声援が送られた。
ノリコ役の日高さんは「“トップをねらえ!”は18年前の作品になるのですが、今回“トップ2”という妹分的な作品ができ、新たな形で劇場で観てもらえることが本当に嬉しい。“トップ1”の再アフレコでは“あの頃の声が出せるだろうか”という心配もありましたが、皆で声を出すにつれ、そんな不安も吹き飛びました。スタッフの方から“技の叫び声が昔よりも力強くなった”なんて評価ももらえて、18年間いろんな場所で叫んでいた甲斐がありました」と笑う。 トップ2で主役・ノノを演じた福井さんは「日高さんに“妹分”と言っていただき、感激しています。トップ2のアフレコ後に日高さんとお会いする機会があり、必殺技のコツは“羞恥心を捨てること”と伝授されました。それ以来ずっと田んぼで練習して、ノノを思い切り演じることができました」と感謝。しかし周囲から「田んぼって!?」と突っ込まれる場面も。 ユング役の川村さんは、「もう一度ユングが演じられて嬉しかった。不安もありましたが、18年前の収録と違って今回は絵も音楽もある状態でのアフレコだったので入り込みやすかった。もう21世紀になって、ユングのいたソ連も無くなってしまいましたが、作品に込められた'80年代特有の“熱さ”は、いつの時代でも大切なもの。その熱さを感じて欲しい」と語った。
“熱さ”についてはトップ2も負けてはいない。ラルク役の坂本さんは「ラルクはカッコつける役なのですが、最終話ではトップシリーズ伝統の“熱い気持ち”を爆発させることができた。必殺技を叫び終えた後は、達成感でいっぱいでした」と振り返る。 「声優生活30年以上、もう何千本という作品に出た」と語るコーチ役の若本さんにとってもトップは特別な作品。「自分の出演した作品の中で、ベスト3に入る名作だと思っている。そういう作品がリニューアルして劇場公開されることは本当にありがたいこと。新たに吹き込んだ声も18年前と同じじゃおかしい。間違いなくバージョンアップしているので、期待して欲しい」と話す。 ニコラ役の岩田さんは、「トップ1、2という表現をしているけれど、今回の劇場版であらためて、全部で“トップをねらえ!”なんだなと感じました。3、4とさらに繋がっていけば素敵ですね」と笑う。トップ2のアフレコについては「普通、主役には現場を引っ張っていく責任感や自覚が必要なのだが、裕佳梨ちゃんは若いので、良い意味でそういう自覚がないまま演じていたと思う。ただ、彼女の“ノノを頑張りたい”という純粋な気持ちが作品のテーマである“努力と根性”にマッチして、結果的には僕らを引っ張ってくれたと感謝している」と語った。
トップ2の鶴巻監督は、「トップ2を作る段階で、総集編にして劇場上映したいなという話はあった。しかし、前作と合体させて上映するということになり、思いがけず嬉しい気持ち」と喜びを語る。 2シリーズに渡って音楽を担当した田中さんは「18年前と同じような曲を作ることに抵抗があった。アーティストとして18年、どれだけ成長したかを皆さんにわかってもらえるような仕事がしたいと頑張った」と振り返る。
作品については「トップはSFなのだけれど、洗練されすぎない下世話感が漂い、なおかつ話としては“重い”。そんな世界観に合った曲を作らなければならない。他のアニメではできない経験で、そんな作品に巡りあえたことが幸せ。声優さん達も同じ気持ちだと思うけれど、そんな作品だからこそ、死ぬまで自分のキャリアとして誇れるものになったと思う」と笑顔を見せた。
□合体劇場版の特設サイト
(2006年10月3日) [AV Watch編集部/yamaza-k@impress.co.jp]
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