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株式会社デノンコンシューママーケティングは、カーボンファイバーの2層振動板を採用するブックシェルフスピーカー「SC-CX303」を10月中旬に発売する。価格は126,000円(2台)。 4月に発売したコンパクトスピーカー「SC-CX101」の上位モデル。SC-CX101同様、ヨーロッパのデザイナーとの共同開発によるもので、コンピュータによるシミュレーションなどを利用して設計を行なった。 2層の振動板で構成する13cmの「D.D.L.(DENON Double Layer)コーン型カーボンファイバーウーファ」を搭載。軽量ながら剛性の高い2層の振動板により、広帯域に渡り正確なピストンモーションを実現し、エッジの共振を防ぐ構造設計を施しているという。また、磁束分布と支持系の対称性改善や、アルミリングによる磁気歪みの低減などを図っている。 ツイータは2.5cmのソフトドーム振動板を搭載。放射インピーダンスの平坦化を実現するためにフレーム形状を検討。また、アルミダイキャストチャンバーを搭載することでツイータドーム内の空気が熱膨張して振動板が変形するのを防止。振動板のセンタリングを一定に保つベンチレーションホールも備える。磁気回路にはネオジウムマグネットを搭載する。 スピーカーユニットのフレームは非磁性体のアルミダイキャスト製で、表面には焼付塗装を施し、鳴きを減少している。キャビネットとの間にはダンピング材を介して反射音を抑えるよう配置。ウーファの背面にはブレイス(響棒)を搭載してキャビネットを固定し、自然な響きと適度な剛性を確保したとしている。 キャビネットは、30mm厚のMDFで、表面には天然木突板セミグロス仕上げを施した。表面を伝わる音波をコントロールする効果も持つという。
ネットワーク設計は、キャビネットの反射や部屋の設置状況などを考慮。通過帯域でのレスポンスの平坦化や、減衰領域での特性の乱れなどにも配慮した。ネットワーク回路は、ツイータ用/ウーファ用でそれぞれ独立して用意。振動などによる音質への影響を考慮して、フローティング構造でキャビネット内に取り付けられる。 ダクト開口部は裏板削り出しの一体構造で強度を確保し、鳴きやポートノイズを抑える。ウーファとの相互放射インピーダンスの検討を重ねて、少ない歪みで量感のある低音を実現したという。さらに、ダクトのチューニングが行なえる吸音スポンジも付属する。 入力端子は金メッキ加工が施された真鍮削り出しの大型スピーカーターミナルで、透明絶縁カバーを備える。 再生周波数帯域は35Hz~60kHz。最大入力は200W(ピーク)、100W(JEITA)。クロスオーバー周波数は3kHz。平均出力音圧レベルは86dB(1W・1m)。外形寸法は182×293×296mm(幅×奥行き×高さ)、重量は8.7kg。OFC採用のスピーカーケーブル「AK-1000」(3m×2)や、コルク製の滑り止めなどが付属する。 □デノンのホームページ ( 2006年10月4日 ) [AV Watch編集部/ike@impress.co.jp]
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