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株式会社ナナオは、液晶テレビ「FORIS.TV」の新モデルとして、フロアスタンド/DVDプレーヤー一体型の3製品を11月15日より発売する。 32型の「SC32XD2」と、26型の「SC26XD2」、20型の「SC20XD2」が用意され、いずれも直販サイトや直販ショップ「EIZO Galleria」、インテリアショップを中心とした提携ショップで販売される。価格はオープンプライスだが、直販価格は32型が220,500円、26型が189,000円、20型が136,500円。 ■ 地デジ/HDMI/DVDプレーヤー搭載の新「FORIS.TV」
同社のスタンド/DVDプレーヤー一体型テレビ「FORIS.TV SCシリーズ」の新モデル。全モデルで地上/BS/110度CSデジタルチューナを備え、液晶下部にはDVDプレーヤーとスピーカーを内蔵する。 スピーカー前面や液晶部外枠のパンチングメタルをデザイン上の特徴とし、ボディカラーは、32/26型がフォリスブルー/シルバー/ブラック/レッド/ダークブラウンの5色を用意。20型はフォリスブルーのみとなる。 パネル解像度は32/26/20型の全てで、1,366×768ドットのワイドXGA。32型と26型はIPS系で、20型がVA系のパネルで、パネルメーカー名は公表していないが、「全て日本メーカー製」としている。
輝度はいずれも500cd/m2、視野角は32/26型が上下/左右178度、20型は176度。同社独自の映像プロセッサを内蔵し、コントラスト拡張機能や、自動シャープネス、輝度自動調整、黒レベル自動調整などを備える。同社では、基本的な画づくりの方針を「ナチュラルコンフォート」とし、「ディティールを正確に再現し、自然で長く見ていてもあきない画質を目指している(企画部 志村和秀部長)」という。 応答速度改善のため、中間調のオーバードライブ技術を搭載するほか、32型の「SC32XD2」では、通常の2倍となる120フレーム/秒を作りだし、中間フレームに黒挿入を行ない、残像感を低減する「フレキシブル黒挿入技術」を搭載する。 音質面では、32型に120mm×2フルレンジユニットを搭載。26型が100mm×2、26型が50mm×2のいずれもフルレンジユニットを内蔵する。出力は32/26型が12W×2ch、20型が3W×2ch。
また、テレビの背面をフラットにしながら、エンクロージャを大容量化した「バック・フラット・エンクロージャ」の採用により、「ダイナミックな音とスマートなデザインを実現した」という。音質モードとしてはスタンダード/ホール/シアター/スタジアムの4モードを用意。本体左脇に、ヘッドフォン出力を備えるほか、ポータブルオーディオ用の入力端子も備えている。 入力端子はHDMI×2(20型は×1)のほか、D4入力や、アナログRGB(D-Sub15pin)などを装備する。Ethernet端子も備え、デジタルテレビ向け情報サービス「Tナビ」にも対応。2007年2月以降は新ポータルサービス「アクトビラ」にも対応予定という。 新たにBGM機能も搭載。画面表示をしながら、ポータブルオーディオなどの外部入力音声をFORIS.TVのスピーカーから出力する機能で、同社ではスポーツを見ながら音楽を聴くなどの用途を提案している。
また、32型では、左右各30度の電動スイーベル機能も搭載し、リモコン操作で視聴角度を変更できる。ただし、ヘッドフォン出力やポータブルオーディオ用入力利用時には、プレーヤーなどをスイーベルに操作により引っ張って壊す事故を防ぐため、スイーベル操作前に注意を促すダイアログを表示する。
■ “プレミアム”液晶テレビを目指す「FORIS.TV」
同社執行役員 企画部 志村和秀部長は、「薄型テレビの市場は成長期から、成熟期へ移行した。これからの液晶テレビはどうあるべきかを徹底的に考えて、見るだけの道具から楽しむ道具に、新しいライフスタイルを提案する“プレミアム液晶テレビ”」とFORIS.TVのコンセプトを説明し、製品の特徴を説明した。 新FORIS.TVの特徴については、「4つのプレミアム」として、「画質」、「音質」、「機能」、「デザイン」を挙げ、新映像エンジンやフルレンジスピーカーの採用について解説。音質面ではヘッドフォン出力にもこだわり、専用のイコライジングを施すなどのチューニングも行なったという。 なお、テレビ事業については、「テレビ市場で何パーセントのシェアを取るという目標はない。FORISを含めたダイレクト販売で、売上高100億円を達成するという目標を掲げている。液晶モニターだけでは弱いので、核にFORISを据えて取り組んでいきたい」という。 また、従来のFORIS.TVでは、OCB方式の液晶を採用した製品もラインナップしていたが、新製品では無くなっている。「OCBの良さはわかっている。当然展開していきたいという思いはある。しかし、パネルメーカーはどんどん大型化への投資をすすめているなか、OCBではその拡大という要求に応えていけないところもある。今回の製品開発は、地デジの内蔵、DVDの搭載と“ワンコンセプト”ですすめてきたため、このラインナップでは難しかった。今後は検討していくが、いつ製品化できるかという回答は持ち合わせていない(橋本雅之開発マネージャー)」とした。
なお、大阪大学大学院教授で、FORIS.TVのデザインディレクターを担当する川崎和男氏と、FORIS.TVの製品開発を担当した橋本雅之開発マネージャーによる対談も行なわれた。 川崎氏は、新FORIS.TVへのこだわりについて、背面のデザインを例に挙げ説明。「裏側もアルミで、バックフラットのエンクロージャで音を作っている。他のテレビではまず手を抜くところ」と、背面や音質にこだわったデザインを強調。また、「大阪でテレビCMを放映したところ“FORISはTVCMして欲しくない”と言われた」との事例を紹介し、「FORISは自分で探して見つける製品。FORISを買ったから見に来ない? といえるようなモノを作れている」と新製品への自信を語った。 橋本氏は、新映像エンジンの画質などをアピールしたほか、震度6の環境での耐震試験などについても言及。「スタンド一体型でも、震度6の地震でも倒れないことを実証している」を訴えた。また、「将来的にはモニターとテレビの融合を目指して、新しい試みを続けていきたい」と次世代FORIS.TVの展望についても言及した。 □ナナオのホームページ ( 2006年10月10日 ) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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