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株式会社ナナオは、液晶テレビ「FORIS.TV」の新モデルとして26型のデジタルチューナ内蔵/スタンド一体型「SC26XD1」と、19型のスタンド一体型「SC19XA1」を11月8日より発売する。直販サイトや直販ショップでの販売となり、価格は26型が199,500円、19型が99,750円。 ■ SC26XD1
地上/BS/110度CSデジタルチューナを内蔵した26型液晶テレビ。同社のスタンド/DVDプレーヤー一体型テレビ「SC23XA1」と共通イメージのスタンド一体型筐体を採用する。なお、DVDプレーヤーは内蔵しない。ボディカラーはフォリスブルー/シルバー/ブラックの3色が用意される。 パネルはVA方式の26型。解像度は1,366×768ドット、輝度は500cd/m2、視野角は上下左右170度。最大の特徴は、新開発の映像エンジンを搭載し、シーンに合わせて映像を解析。バックライトの輝度とゲインレベル制御を行なうとともに、ガンマ値を補正することでコントラストを拡張する。コントラストの数値については非公開だが、コントラスト性能をパネル自体の性能から約1.6倍に高め、引き締まった黒を再現するという。
スタンドは10cm刻みで3段階、上下20cmの高さ調整が行なえる。また、画面の向きを360度回転できるスイーベル機能も搭載している。4モードの映像モードや4モードのガンマ調整、色温度調整、デジタルノイズリダクション、2画面表示機能なども装備する。 デジタルチューナに加え、地上アナログチューナも搭載。入力端子はHDMI×1、D4×2、コンポーネント×1、S映像×2、コンポジット×2、D-Sub 15ピン×1、アナログ音声×4(D端子用×2、ビデオ入力用×2)。出力端子はS映像×1、コンポジット×1、アナログ音声×1、光デジタル音声×1、ヘッドフォン×1を装備。i.LINK×2やLAN端子も搭載する。 スピーカー部はダブルコーンユニットを採用し、出力は12W×2ch。また、10cm径のフルレンジユニットと、筐体と一体化した大容量エンクロージャの採用により、低域の出力や臨場感を高めている。高音質化機能としてBBEを搭載。SD/MMC/メモリーカードスロットも装備する。 消費電力は155W(待機電力1W以下)。外形寸法は644×400×896~1,096mm(幅×奥行き×高さ)、重量は28.5kg。デジタル放送対応のリモコンが付属する。
■ SC19XD1
ホワイトを基調にしながら、パネル周辺やスピーカー部のメタルパンチングのカラーを変更した新コンセプト「IndigcationWHITE」を採用。遠目にはホワイトに見えるが、比較してみるとうっすらとカラーが異なっており、グリーン/ブルー/レッド/ブラウン/バイオレットの5色のバリエーションが用意される。 液晶パネルは19型のVA方式。解像度は1,280×768ドットでアスペクト比は15:9。輝度は450cd/m2、視野角は上下左右170度。テレビチューナは地上アナログのみだが、FMチューナも搭載し、テレビアンテナを介してFMラジオ放送を受信できる。また、オンタイマー機能も搭載し、指定時刻にテレビやFMラジオの再生が行なえるため、「目覚ましや視聴予約として活用できる」という。
入力端子はD2×2、S映像×2、コンポジット×2、アナログ音声×4(D2用×2、ビデオ入力用×2)。ヘッドフォン出力も装備する。スピーカーは5cmフルレンジ×2chで、出力は3W×2ch。SRS TruBassやBBEも搭載する。 360度のスイーベル機構も搭載。スタンドは5cm刻みで4段階の調整が可能。消費電力は74W。外形寸法は464×320×798~948mm(幅×奥行き×高さ)、重量は15kg。リモコンも付属する。
■ 新しいライフスタイルにあわせたFORIS
同社企画部の志村和秀部長は、「薄型化によりテレビの姿は変わってきている」とし、FORIS.TVが目指す薄型テレビを「新しいライフスタイル テレビのある新しい生活・楽しみ方を実現するもの」と定義。従来販売していた、23型に、新たに19、26型を加えることで「幅広いライフスタイルに対応できる」と説明した。 また、19型の「SC19XD1」については、「大型と比較して、19型の市場はこれと言った製品がないのが現状。その中で、妥協のない回路設計を行ない、コンテンツのワイド化に伴い、15:9のワイドパネルも採用。19型でも妥協の無い、最高の製品を目指した」という。 さらに、FMタイマーによる目覚まし機能や音質へのこだわりを説明し、「ニューライフスタイルにふさわしい薄型テレビ」とアピールした。 26型の「SC26XD1」についても、デジタルチューナ対応などユーザーニーズを取り入れた製品という点を強調。さらに、新搭載のコントラスト拡張機能など、画質へのこだわりをアピールし、スタンド部の鏡面仕上げのアルミや、パンチングメタルと筐体の仕上げなどのこだわりを解説。「新しい自分のリビングライフを創出する」と意気込みを語った。 なお、販売展開については、従来と同様に直販サイトでの販売を行なうほか、直販ショップ/ショールームの「EIZOガレリア」も、東京店を13日にリニューアルオープン。さらに、仙台店も13日に開店するほか、大阪、福岡にも出店する予定という。また、インテリアショップを中心とした「Selected Partner」店舗での販売も行ない、全国約100店舗で展示/販売する。販売目標は、販売目標は19型が1,000台/月、26型が500台/月。 ■ 大画面ブームは間違えている
また、名古屋市立大学大学院芸術光学研究科教授で、FORIS.TVのデザインディレクターを担当する川崎和男氏は、FORIS.TVのデザインコンセプトについて説明するとともに、現在の大画面テレビ、大画面ブームを厳しく批判した。 川崎氏は、「FORISのスタート時はどれくらい評価されるか分からなかったが、狙いは当たった。新しいテレビのあるライフスタイルを作った」と、これまでのFORIS.TVの事業を振り返った。さらに、リファレンスとなる映像から、顔から落ちる汗の再現、ピアノの黒鍵の黒、煙や炎の再現などのポイントを挙げ、「これらが本当にきれいに現れるのはFORISだけ」とアピールした。 さらに、家電量販店でのテレビの展示について、「こんな汚いところでテレビを買うのは難しい。自分が作ったモノが赤札張られるのは、我慢できない。今の大画面ブームは間違えている」と批判。 「こんな汚いところで、日本人はおかしなぐらい買っている」と、現状を憂いながら、「ラスト・サムライならば、日本人らしさを身につければいいのに、しっぽなんか付けるか? 映画を見るならプラズマです? ふざけんな」と厳しく批判。さらに、プラズマテレビについては、「赤色が暴れており、近赤外線が出ている。これは子供の成長阻害の要因になる。明らかに健康上の懸念がある。それを女優がしっぽ振って売っているのは許せない」と非難。 一方のFORIS.TVについては「26インチが最適なサイズ。大画面は視覚的、生理的に無理がある。FORISは安心できる映像と音響を実現している」とアピールし、「真っ白な心(タブララーサ)で、このテレビを見てください」と説明した。
□ナナオのホームページ (2005年10月12日) [AV Watch編集部/usuda@impress.co.jp]
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